HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。

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仕事帰りのカーラジオ
2022/08/16

夜の仕事の帰り、9時頃、私は車に乗るとラジオをつける。
大概は、1422ラジオ日本の音楽番組である、毎日ではないが好きな番組が掛かる、おっとりとした感じのDJが次々と曲を紹介して行く。
色々な音楽ジャンルがあって、最近めったに掛からなくなった映画音楽もあれば、時にはジャズのスタンダード曲も流れる。

今日、聴いていて思ったのだが、有名歌手、例えばエラ・フィッツジェラルド、ビリー・ホリデー等という人達には、一音聴いただけで何故か、気持ちがグッとつかまれるのである。
ヘレン・メリル、クリス・コナー、サラ・ボーン、等も勿論そういうミュージシャンである。
不思議である。
私が今「一音」と言ったのだが、だがその感じの伝わり方はそれぞれ微妙に異なる。
ハッとする、いきなりハイになる、悲しさにグッと来る、強くなる、等々の私の気持ちが揺れるのである。

そういう人たちは、どうしようもなく、人並み外れたところがあるらしい。
超能力者でもあるらしい。

お盆なので
2022/08/13

今夜は盆なので玄関の前で 家内と二人、迎え火を焚いた。
この家は元々、彼女の父親が買って住んでいた土地で、彼女の両親の終の棲家となった土地でもある。
そこに我らは住んでいるわけでもあり、当然、お父様、お母様、「どうか、お帰り下さい」。とお願いをするのだが、途中から、私は「ブルちゃん、きっと帰って来てね」とお願いしていました。
去年は、迎え火を炊く時に黒猫のブルも私たちと並んで一緒に敷石に座って、じっと火を見つめていたブルの姿を思い出されてしまった。
なぜか家内が思い出したように「去年はここにブルもいたね」と言うので、「そうだねぇ」と返事をしながら言いようも無く、悲しくなってしまった。
私たちに強く、思わせたのだから、きっと ここまで来てくれたのでしょうか。

そういえば、棚にお盆の飾りをしたのだが、ふと気が付くとブルの写真しか飾っていなかった。
気が付いた家内が、慌てて両親の写真を探して飾ったのである。
何という不信心な。

フィールド・オブ・ドリームス
2022/08/12

あの素敵な映画、フィールド・オブ・ドリームス

アイオワ州にある、映画「フィールド・オブ・ドリームス」で作られた球場が、そのまま土地のオーナーによって残されていて、そこでメジャーリーグの正式試合が行われたようだ。
試合はフィールド・オブ・ドリームス・ゲームと名付けられていて、今年はシカゴ・カブスとシンシナティ・レッズの試合が行われ、鈴木誠也選手が活躍し勝利に貢献した。
彼にとって、アメリカに行った大きな意味もあった事であろう。
人生の後から、誇らしい良い思い出となってくるであろう。

映画のようにトウモロコシの間から選手が登場したらしい。
いいねえ。

エノコログサ
2022/08/11

朝、川っぷちを散歩していると耕作放棄地であろう畑の一面にエノコログサ。
なかなかの良い眺めである。
一面に咲いたエノコログサの穂が風になびいている。

エノコログサは別名、いや通称「猫じゃらし」である。

以前はどこの家の庭にも生えていたが、最近はどこの家もコンクリートばかりになり土の庭が無くなったせいか、ほとんど見なくなった。
只の雑草としか思われないのであろう。

これだって、戦時中の飢えていた時代には粟と同様に食べたなどと言う話もある。
こういう野草が珍しいのだから世の中が変わったものだ。

Bakers' Mood Mixtape vol.4
2022/08/10

不定期に更新している「Bakers' Mood Mix Tape」の新作が出来ました。

https://www.mixcloud.com/BakersMoodMixTape/bakers-mood-mix-tape-vol4/

今回もトーク無し・曲間無しの60分まるまるジャズです。
大きなテーマはありませんが何となく最初に作ったものを意識して
ハードバップ〜ウェストコースト〜アフロキューバンを
中心にセレクトしました。

良かったら聴いてみて下さい。下部コメント欄に選曲リストがあります。

当店の今年の夏季休暇
2022/08/09

当店の夏季休暇

 8月21日 ー 31日


休暇をいただきます。
よろしくお願いいたします。

Miles Davis (死刑台のエレベーター)
2022/08/08

Miles Davis “Ascenseur pour l'echafaud” Fontana 660.213MR (France) 10inch

 1957年12月に録音された、58年のフランス映画「死刑台のエレベーター」のサントラである。
なぜマイルスがフランス映画のサントラを演奏しているかというと、どうも57年の映画「大運河」のMJQによるサントラがエラくウケたらしくい。
時はヌーベルバーグの真っ最中、誰もが個性を出そうと張り切っていたのであるから、ジャズしかもアメリカの黒人を使ったらより新鮮だと思ったようだ。それであっちがMJQで成功したならこちらはマイルスとなった。
MJQは白人好みの静かなジャズであるから、マイルスならもう一つの静かなるジャズで効果があると踏んだのであろう。
正にそれがピシャリとはまった。

当時のメンバーであるモンクやコルトレーンは置いてきぼりにされ、マイルスは単身フランスに乗り込んだ。さて、置いて行かれたモンクとコルトレーンの演奏は57年のリバーサイド盤Monk and Coltrane (Jazzland 46)に聴くことが出来る、実に興味深い立派な演奏になっている。

さて、話は戻って、マイルスは一人でスタジオに行き関係者と会った。
そこで彼は、だれかテナーはいないかと聴くと、ちょうど今一人若いのがいるという。
ではと、会って見てちょっと演って見せてくれとマイルスが言うと、若い彼は、ちょっと吹いた。
マイルスは演奏について何も言わず「明日から一緒に演奏できるか」と訊いただけだった。若者は「ウイ」と答えた。それからフランスは勿論欧州にいる間、マイルスはヤング・テナーマンを連れて歩くことになる。
その若者こそBarney Wilen(バルネ・ウイラン)である。
良い演奏者は良い出会いを持っているものである。音楽だけに限らぬ。
バルネだけではない、もちろんRene Urtreger(ルネ・ウルトルジュ)にせよ、Pierre Michelot(ピエール・ミシェロット)にせよ、当時のフランスのトップクラスの優秀なジャズメンは最高の場面に遭遇したのである。

マイルスはこの映画の場面を見ながら、演奏をしたという。
その実力の凄さは、映画最後の方の、写真の現像をしている時に、証拠となる画像がすーっと浮かび上がって来る場面に、同時に音楽も又すーっと浮かび上がってくるようで、これ以上ないと思わせる絶妙のマイルのトランペットなのである。
映像と音楽の何のズレも感じさせない、妙な同一感の見事さは、私は映画を見る度に、いやレコードを何度聞いても、聴く度に、あの場面が頭の中に出て来るのである。

マイルスは凄かったねえー。


スピーカー・ケーブル交換
2022/07/30

スピーカーケーブルは ごく普通というか、ベルデンの白黒の物を使用していた。
知合いからウエスタンのケーブルがあるけど、どうかという話になり、せっかくなので、ウエスタン(16G)に取り換えた。
色はグレイの物である。
16だから太さはケーブルとしては中間くらいか?

凄く変わったわけではないが、少しはっきりした音になった。
悪くはない。

ベルデンのケーブルが悪いとは言わない、だけど「ベルデンだから、まあこんな物だよなあ」という思いで半分諦めの心境であったが、ウエスタンになると「一応これで良し!」という満足な感じになるから不思議である。
ウエスタンのブランドに弱い、昔のマニアであった。

TETE MONTOLIU “ A TOT JAZZ / 2”
2022/07/27

TETE MONTOLIU “ A TOT JAZZ / 2” CONCENTRIC 5703 SZL (SPAIN)

一昨日の事 食事から戻った時、店内に流れていた曲を聴いて、思わず「これ誰?凄い演奏者だね」、と訊いてしまった。
そしたら「何、言っているんだよ、散々聴いたでしょ」とジャケットを差し出された。
あれまあ、最近はしばらく聴いて無かったとジャケットを眺めたのだった。

私が一瞬聴いたのは、このアルバムの2曲の「Polka dots and moonbeams」であった、その後の曲の「Secret love」と続いて、このような優しい曲を弾いた時こそ、腕前が出るのだとつくづく感心したのである。
上品に、上品にと弾いてゆく、何度も書いてしまうのだが、品を保つのである。

それで、忘れているようでは恥だと、本日冒頭から試聴した。
冒頭は「Chim chim cheree」であるが、丁寧に進行するのだが、どこかコルトレーンのホーンライクのような感じもあり、伴奏の部分はマッコイ・タイナー風な様子も漂う好演奏。
エッ!、っと思い、演奏年月日を調べると、コルトレーンのチム・チム・チェリーの発売が1965年の8月であり、テテが当アルバムの吹込みが、1965年8月。もしかして、聴いてインスパイアされたのではなかろうかと、想像するのである。
そうでなければ、このような演奏には成り得ないと、コルトレーンの世界的な影響にも感動したのである。

B面冒頭の「Israel」はビル・エヴァンスのようでもあるが、彼自身の才能がほとばしり出た、好演奏。
感心する作品であった。
2曲目の「Sometime ago」もビル・エヴァンス風の素晴らしい演奏なのであるが、この曲をエヴァンスが65年までに演奏した形跡は見当たらないので、彼独自の演奏によるものなのである。それにしてもエヴァンス派の演奏には驚いたし、言いようのない美しさが漂う大傑作であった。

彼は盲目のピアニストである。
それだけになのか? 非常に奥深いサウンドであり、上品なインテリジェンスを感じさせる、ピアニストでもある。
スペインにあって、同国を代表するジャズ演奏家であった。

それから、当アルバムはA面とB面の最後の曲が互い違いになっているので、ジャケットの記載通りではない。
しかし、それにしても名盤である。

映画「嵐を呼ぶ男」
2022/07/26

NHK・BSで、石原裕次郎の映画代表作「嵐を呼ぶ男」を見た。
若い頃から何度も見たのだが、この映画は何度見ても面白い。

まず、北原三枝の足の長い事、それに洋服が似合う事と言ったら、ファッション・ショーに出ているかのようなモード最先端の服を着ても、外人女優に引けを取らないほど素敵であった。
映画の中でチャーリーという敵役のドラマーは、当時のジャズ・ボーカリストの笈田敏夫というのも面白い。本物のヤクザのような顔つきだが、確か昔の私の記憶では、この方はヤクザと一緒にユスリをやっていたりして刑務所に入った経験があるはずである。本物のヤクザだったんだ、今だったらNHKの紅白にも出られない。昔は、良い時代だったんだ。
裕次郎のドラムの音は、当時の人気ドラマーの白木である。
それに私の好きな芦川いずみが若くて純朴そうで可愛い事といったら。

ところで劇中で話を作って行く役が、ジャズ評論家なのである。
これが調子の良いヤツで、あっちに転がり、こっちに転がりと言う嫌な男。

見ている内に、これって、そのまま、日本のジャズ評論家だ、と思い至ったのである。
評論家などという商売はまともな人間がいるはずも無い。
それはそうだ、他人の作品をケナしていれば、成り立つわけで、演っている方はヘイコラするものだ。
評論家なんて、とんでもない人間だもの。
ジャズのマニアの中にはそんな評論家に憧れて、なりたい人が沢山いるらしいね、ダメだよそんなのになったら。
って、別に評論家に恨みは無いんだけど。

そうそう話を戻して。
この映画が封切ってすぐに大ヒット、日活の裏方さんたちが、これで給料の遅配が無くなる、会社が潰れないで済むと、ホッとしていたという裏話もある。
裕ちゃんのお陰で日活は息を吹き返したのだ、いやそれだけでなく、映画界全体にも波及効果があって、映画産業は上昇したのだ。


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