HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。

前ページTOPページ次ページHOMEページ

Mary Lou Williams “Praise The Lord In Many Voices"
2023/04/07

Mary Lou Williams “Praise The Lord In Many Voices-2” Avant Garde AV103

あまり見る事がない珍盤。私も詳しくはないので細かい説明はできないが、このレコードは3集まで発売されているようで、どれもアメリカの伝統的な音楽、主に宗教的な音楽系のみを各々片面づつ扱かったようである。
2番目にあたる当作品、A面だけがジャズが紹介され、その代表としてメリー・ルー・ウイリアムスが選ばれたものであるらしい。
演奏、録音日はどうも1970年カーネギーホールでのコンサートのようである。日にちは不明。
聴くと、最初はジャズや彼女の紹介があって、ブギウギなど声が掛かると、メリールーが演ってみせる。
その後に続く4曲はしっかり演奏をしている。
そのどれもがジャズ、スピリチュアル、と宗教色は強いが、リズムも良くこれぞジャズという好演奏揃いで嬉しくなってしまう。
メンバーはMary Lou Williams(p), Julius Watkins(French horn), Ralph McDonald(Conga), Bill Salters(bass), Percy Brice(Drums).
Leon Thoman(vo),Honey Gordon(vo).
今回のは、米国アバンガルド・レーベルのジャケットにカナダの盤が入れられているものだが、作品自体珍しいので、聴くだけでも意味がある。
メリールーは1910年生まれで、1930年には録音をした事があるほど、人生において長い歴史でジャズを演奏して来ただけあり、歴史的な多くのスタイルのジャズが出来る珍しい人である。いや出来るだけなら今でも沢山いるが、当時から体現していた人は彼女だけである。
しかも最後の方にはセシル・テイラーと共演したのである。まさにニューオーリンズから前衛まで、演奏して来た音楽の歴史の生き証人である。
それだけに、ジャズとは何かという答えがはっきりと、聴く人の耳に示されているところが素晴らしい。

いや、良いレコードである。両面ともジャズだったらもっと良かったのに!

DIZZY REECE "ASIA MINOR"
2023/04/06

DIZZY REECE "ASIA MINOR" NEWJAZZ 8274
ディジー・リースの特別に素敵な作品である。
70年代にジャズ・レコード・コレクターの仲間入りした私が、欲しくて必至に探したアルバムである。
珍しかったのか入手に相当な年数を要した記憶がある。言って見れば有りそうで無いアルバムである。

発売が1962年という事で、私達コレクターが欲していた所のコーティング・ジャケでは無い。
この頃のジャケは、上にタイトルとプレイヤー名、中央にリーダーのポートレイト写真、そして下方に単一の色のついた太い線という、どの作品も同じようなデザインが多く見られるようになっていた。
若干、安易とも取れるこのようなジャケのデザインも意外にもリスナーのウケは良い。
すっきりした、という所である。
また、この頃は充実した演奏の作品が多いからでもある。

このレコードもまた大した名盤である。かつて、ジャズ喫茶でリクエスト人気の一枚でもある。
張りのある、艶やかな、そして哀愁たっぷりのサウンドが心地よいのである。

ジャマイカ出身の彼がジャズをやりたくてアメリカに渡りたかった所を、どう間違ったかイギリスに渡った。どうも親戚がイギリスにいたというのが大きな理由らしい。そして、すぐにパリやロンドンあたりで頑張った。
それほど運に恵まれた分けでは無かったようだが、それでも才能のある人は、どういう道を通ろうとも表に出て来るもので、ロンドンでTempoレーベルに3枚録音を残し、その勢いで50年代の終わりにはニューヨークに出て行き、結局ひのき舞台に躍り出る。遠回りも悪くないのである。
そして遂にブルーノートに3枚のアルバムを残した。どれも渋い名盤と言われる作品ばかりで、後世に名を残すことになった。
そして当作品は、PrestigeのNew Jazzレーベルにたった1枚ではあるが録音を残したものである。
レコードのタイトル、Asia Minorとは、東南アジアではなく、中東のことである。YamaskとかAckmet等は東のイメージだと、成程。
全編泣かせる好演奏ばかりだが、A-2の「The Story of Love」にはしびれる。かつて様々なラテン・バンドなどによって演奏され、日本でも有名になった曲であるが、元はスペインの曲であるらしい。
ポピュラーな味わいであるが、これは実に素晴らしい。

所で、同じ名前の曲が1970年頃の映画「ある愛の詩」の主題歌にてフランシス・レイ作曲で大ヒットしたものがあるのだが、演奏を聴くと同名異曲であった。紛らわしいなあ、ホント。

HENRIETTE FAURE- RAVEL Miroir
2023/04/03

HENRIETTE FAURE(アンリエット・フォーレ) RAVEL Miroirs(ラヴェル・ピアノ曲集)
Angel(東芝) HC 1054 (Japan)
クラシックの名盤。

個人的に言って、このレコードが日本で発売されていた事に驚いた。
原盤はフランスのPath(パテ)から出ていたもので、綺麗な物なら最高で100万円近い値も付いた。
そのレコードが東芝から発売されていたという事は大変ありがたい事であった。
今回の物はジャケットの左下にパンチ穴がある、要するにサンプルとして関係者に配られた物である。
言って見れば、ジャズのレコードにおいても同様に、こういうレア盤は購入した人の数より、サンプルとして貰った人の数の方が多かったのではなかろうかと、私はつい思ってしまうのである。それほど珍しいという事である。
珍盤の中には、出会ったレコードにはパンチ穴が開いている物しか見ていない物もあるのだから。

さて、レコードのレア度の話で終わってしまっては、申し訳ない。
ちょっとだけ。
フォーレはラヴェルに師事していた最後の弟子でもあり、ラヴェルをして完璧な演奏と言わしめた、唯一の演奏家である。

このレコードは音質も良い。
知合いの原盤を持っているコレクターに、聞き比べて頂いた所、相当出来が良いとのお墨付きを頂いた。
盤質も非常に綺麗で、充分に満足できる状態である。

桜咲くも雨ばかり
2023/04/01

今年は、3月の早いうちから桜が咲いた。
だが、ここに来てちょうど花見頃になってから雨ばかり。
可哀そうに。
雨にもまけず、まだ花を付けている健気さよ。

さくらさく 花に嵐とて さくらさく

猫の...
2023/03/31

「猫の手も借りたい」という表現は、近松門左衛門が言ったそうだ。
知らなかった。

しかし、云い得て妙である。

コストコのじゃがいも
2023/03/28

コストコに行ってきた。
昨年の暮れに、長男夫婦に言われて連れて行ってもらった。
大量に品物が売られていて、少人数の我が家では、とても使いきれないので、食料品など買っても使い切れそうもない。
だが、大袋入りの玉ネギとジャガイモは買った。
以来、二度目の購入である。

特にジャガイモは、説明を見ていたら、カルビーのポテトチップスに使うイモで糖分が少なく味が良いと書かれていた。糖分が少ない所が気に入って買っている。
何しろ、最近の野菜の糖分の多い事は、目に余る。
国民をみんな糖尿病にしたいのかと思える所業である。

糖分控えめが一番。

大江健三郎
2023/03/27

先日、大江健三郎が亡くなったようだ。

ニュースで、中国政府が「中国にとって良識ある人であった」と言った事が、非常に不自然に映った。
いや、やっぱりそうだったかのかと言った方が正しい。
何度も南京などへ招待されていたらしく、それによって、まるで中国の工作員のように、日本を悪者にして来た人だからである。

私も若い頃はロシア文学もせっせと読んだし、彼の本のみならず井上光晴や高橋和巳など左翼作家の本などを夢中になって読んだ。
大江健三郎などは左翼闘争の代弁者の如く、当時の社会では英雄的ですらあった。

しかし、大人の階段を昇る歳になって、なぜか徐々に読んでも面白くなくなり、同時に私は左翼から徐々に遠くなった。
彼の本など全く読むことはなくなった。
その後、何年か前に、本棚を整理する必要性が生じ、左翼系の本や大江の本等かなりの数が残っていたので、紐で結わえてゴミの日にまとめて捨てた。
捨ててホッとした。

共産党宣言だけは記念に残してある。







コオロギ
2023/03/16

薬局に行ったら、レジの前に何やら見慣れない絵が描かれた袋が吊り下げられている。
よく見れば、コオロギだった。

いやいやコオロギは食べないよ。

私は比較的、虫なども食べる地方である長野県で育った。
昆虫を食する事にはあまり嫌悪感はない。
ハチ、イナゴ、カミキリムシの幼虫、蚕のサナギ、等々色々あるが、コオロギは絶対に食べない。

食べられる虫と食べられない虫があるのである。
食べてはいけません。
コオロギなど食べなくても、他にイナゴなどもあるでしょうに。
大体、コオロギなど汚い場所に住んでいる虫だからね。



太田裕美 “木綿のハンカチーフ”
2023/03/08

太田裕美 “木綿のハンカチーフ” CBS-SONNY

今日は、仕事が休みなので家にいて太田裕美の木綿のハンカチーフを聴いた。
一昨日、当店の近くの仲良しのレコード屋に行ったら、棚にこのレコードを見つけたので買おうとすると、店主が「お金はいいよ、あげるよ」と気前よく言うので有難く頂いてしまった。
それなら聴かねばならぬ、「木綿のハンカチーフ」は良い曲である。
若い男女の遠距離恋愛が徐々に壊れていく様子が歌われていて、男と女の気持ちがそれぞれ一番づつの中に前半と後半があって、話は進行する。
最初の「僕は旅立つ♪」のところがアクセントとなりこの恋愛は始まり、彼女の「都会に染まらないで帰って♪」と切実な気持ちで聴く側も送り出される。
それが4番では「ぼくは、僕は帰れない♪」と突き放すと、彼女が「涙拭く、木綿のハンカチーフ下さい」で終わる。
遠距離恋愛の二つの結果の、もう一つの終焉が、聴く人に非常な悲しみと深い同情を与える。
男を、あるいは女でもあれ、相手を恨んでも仕方ない人生のやるせなさが、何年か置きに気持ちのずれを聴かされる。こちらも悲しい。

彼女は、それを淡々と歌う。
それほど声が太いわけでもなく、強いわけでもない、故に悲しい唄が淡々と聞く人の心に沁みる。よく聞かないと男女の心の思いが伝わってこないので、つい真剣に聴いてしまう。
うまい具合にやられたな、という気持ちである。

私の地元の古い友人が、この歌が大好きで、よく話を聞かされたので、太田裕美のことは知っている。
当時、1976年は「泳げたいやきくんが」大ヒットして一位になれなかったとか、色々残念な話であるという、だが、今でも営々と慕われていて、11月3日はハンカチの日と言われるのであるが、その日のラジオでは、朝から何度も何度もこの曲が掛かるので、その人気に驚く。
ヒット曲があるのは幸せだね。

クルマの車内で灯油を...
2023/03/07

先日、ボルボの車内で灯油をこぼしてしまった話。

洗車をしているスタンドに行き、店員に相談すると、「ああ、やってしまったんですね。正直な返事をするならば、何をやっても、結局匂いはかなり残ります。床を取り換えるか、カーペットを取り換えるかした方が賢いかもしれませんよ」
との事であったので、知り合いの修理屋に行き相談。

バンの後部の床を外し、まず強い洗剤で洗い、強い水流で流し落としてみると、それで、かなり好転するはず、との事でクルマを預ける。

翌日電話が来て「まだ匂いは在りますので、天日に干してみますので、一週間下さい。それで乗って見て、気に入らなければ部品が残っていましたので、取り替えます。パーツ代は56,000円ですが」

一週間後、受け取りに行き、床に鼻を近づければ少し匂うが、運転席では匂いはかなり消えた。良しとして乗って見た。
だが一時間もしてくると、少し匂ってくる。
窓を少し開ければまあなんとか我慢が出来る。
もう、これで諦め。

いやはや、何ともかんとも。

前ページTOPページ次ページHOMEページ

 Copyright 2025 HAL'S All right reserved. Initial up at 2001