太田裕美 “木綿のハンカチーフ” | - 2023/03/08
- 太田裕美 “木綿のハンカチーフ” CBS-SONNY
今日は、仕事が休みなので家にいて太田裕美の木綿のハンカチーフを聴いた。 一昨日、当店の近くの仲良しのレコード屋に行ったら、棚にこのレコードを見つけたので買おうとすると、店主が「お金はいいよ、あげるよ」と気前よく言うので有難く頂いてしまった。 それなら聴かねばならぬ、「木綿のハンカチーフ」は良い曲である。 若い男女の遠距離恋愛が徐々に壊れていく様子が歌われていて、男と女の気持ちがそれぞれ一番づつの中に前半と後半があって、話は進行する。 最初の「僕は旅立つ♪」のところがアクセントとなりこの恋愛は始まり、彼女の「都会に染まらないで帰って♪」と切実な気持ちで聴く側も送り出される。 それが4番では「ぼくは、僕は帰れない♪」と突き放すと、彼女が「涙拭く、木綿のハンカチーフ下さい」で終わる。 遠距離恋愛の二つの結果の、もう一つの終焉が、聴く人に非常な悲しみと深い同情を与える。 男を、あるいは女でもあれ、相手を恨んでも仕方ない人生のやるせなさが、何年か置きに気持ちのずれを聴かされる。こちらも悲しい。
彼女は、それを淡々と歌う。 それほど声が太いわけでもなく、強いわけでもない、故に悲しい唄が淡々と聞く人の心に沁みる。よく聞かないと男女の心の思いが伝わってこないので、つい真剣に聴いてしまう。 うまい具合にやられたな、という気持ちである。
私の地元の古い友人が、この歌が大好きで、よく話を聞かされたので、太田裕美のことは知っている。 当時、1976年は「泳げたいやきくんが」大ヒットして一位になれなかったとか、色々残念な話であるという、だが、今でも営々と慕われていて、11月3日はハンカチの日と言われるのであるが、その日のラジオでは、朝から何度も何度もこの曲が掛かるので、その人気に驚く。 ヒット曲があるのは幸せだね。
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