HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。

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STEVE LACY
2010/12/22

STEVE LACY "SOPRANO SAX" PRESTIGE 7125

素敵なジャケットである。
彼のレコードが3大レーベルにある事が実に素晴らしい。根っからのフリージャズ・プレイヤーとしての彼のレコードがプレステージ・レーベルに存在する事が実に素晴らしいのである。
フリージャズの好きなマニアに言わせると、そういう事なのである。

ジャケットは、ここのレーベルが得意な黄土色のマットである。彼が砂地に膝を抱えて座っている。屈託なく、歯を見せた笑顔の表情でこちらも引き込まれそうな明るさである。
傍らにはソプラノ・サックスが置いてある。
足元には使い込んだスエードの靴が、優しさを連想させる。
実に良い写真である。

1957年の演奏、1934年生まれだからこの演奏は23歳という事になる。かれはこの後58年に同レーベルで「REFLECTION」を吹き込み、天性のフリージャズの道をまっしぐら、65年にイタリアで仲間を見つけ「DISPOSABILITY」、66年に名盤「SORTIE」を作る。(レイシーのレコードになるとすらすらとスペルを書ける俺って凄いわ)そして猛烈な数の多作の道を歩く。私はいつもいうのだが彼の作品は作品といわず日記であると。
だからたくさん買って聴いてくれと。
かつての各地を旅した俳人のような、詩人のような、音楽家である。それでありががら貧乏臭さがない。

というわけで、彼のレコードの一枚を取り上げてどうこう言っても始まらないが、彼のジャズ人生の出発点になる初リーダー作として意味があるこの作品。
なんとピアノはウィントン・ケリーという所が泣ける、いいソロを聴かせてくれるので、ぜひ聴いて欲しい。
哀愁に満ち満ちた良い音楽で、私はかつてレイシーのレコードをコンプリート・コレクションを目指していたが、このレコードが手に入った時が一番うれしかった。
今でも大好きな一枚である。

面白い事に、彼がどんなに4ビートをやっても前衛なんだよね。

彼の音楽から人間、自分を偽ってはいけないと、いつも教えられる。
あるがままでいい。

ART BLAKEY 「MOANIN」
2010/12/21

ART BALAKEY "AND THE JAZZ MESSENGERS" BLUE NOTE 4003

このレコードは大ヒットして日本をファンキーという名を広めた作品である。
今更のレコード第一番であろうか。
しかし改めて良く見るとこのジャケット良い写真なのである。
30歳後半の時の写真であろうか、紙面一杯に大きく引き伸ばされたその顔は若々しくて、キリッとした惚れ惚れする良い顔である。成功する人間の顔はやはり一味違うのである。そして彼の首元に目をやれば白いワイシャツに蝶ネクタイと来ている、ファッションも外さない。
1960年過ぎてから来日した様子は私はテレビで見たが、それはそれは厳かな演奏として聴いたものである。

さて、このヒット曲のモーニン、昨日来た知り合いと何故こんなにヒットしたのかという話になり、検討の結果「1、起承転結があること。シンプルで分かりやすい始まり部分があって、真ん中に行っても盛り上がりがちゃんとあって、もう良いぞという所ですーっと終わりの部分に行き、惜しまれながら去る」という日本人の好みの気持ち良さがある。
「2.アンサンブルが超一流」
という所に落ち着いた。

1時間掛けて、聴いて話し合った結果だが、結論は大した事がない気がしてしてきた。

何をしているんだオレは。
今月は赤字だというのに。
そうだ、商売、商売。

DINO PIANA
2010/12/20

DINO PIANA "COSI' CON DINO PIANA! RICORDI MRL 6020

ディノ・ピアーナ、さてあまり聞かないジャズメンである。
なんの変哲もないジャケット、マイクを前にしてただトロンボーンを吹いている横顔のモノクロの写真。周囲は浅黄色というかもっとグレイがかった色調である。上部にタイトルの「COSI’con DINO PIANA」が堂々と書かれているだけである。このシンプル・イズ・ベストこそ、これが大変な幻の名盤なのである。

彼の実力は大したものである。
イタリアでは多くの有名作品に参加しているのだが、リーダー作はとんと少ない。そんな彼の傑作にして貴重盤。

そもそもトロンボーンという楽器はモソモソした音質で、ソロ楽器としていかがなものかという感じがする。とてもレコード1枚の両面を聴けないとよく言われる所以である。
それがこのレコードはメロディアスで歯切れも良く、あれよあれよと感心している内に聴き切ってしまうのである。
バルブ・トロンボーンだからと言ってしまえばその通りだが、それにしても天性の才能でもなければとてもここまでは行かない。
珍しくトロンボーンの良い作品である。
メンバーは例によって、SELLANI、AZZOLINI、TONANIと一流所が並ぶ。
 
そういえば彼は数年前にBASSOと一緒に一度来日している。トロンボーンを忘れて来て、主催者側が慌てて探し回ったらしい。聴いた人の話ではカッコ良かったとのことだった。

いや、それにしてもイタリアのレコードは高い。
もう仕入が出来ないほどである。

商売
2010/12/19

しばらく前の暇な夜の事、知らないお客様から電話。
「あんたね、レコードで金儲けしてるのか?」

何か気に食わない事があったらしいが、何が気に食わないかは聞かなかった。「あそうですか」で終わったが、わざわざ公衆電話から掛けてきた所を見ると、よほど何か言いたいことがあったに違いない。

ウチは商売だから。金儲けは悪いと言われれば面倒で、言い返す言葉は無い。
日本中いや世界中のレコード屋は100パーセント金儲けをしていると思うが。小学生でもわかる社会の経済活動の第一歩だと思うが....。

そういえば、以前「ウチは商売でやってないから」というのをキャッチにしていた店が2軒くらいあったが、しっかりお金は取っていた。当然だ。

高層ビル
2010/12/18

東新宿のかつて日本テレビのゴルフ練習場があった跡地。
再開発で高いマンションが建ち上がっている。広大な敷地なのでどうせ高層マンションだと思っていたが、今朝通ったら25Fの看板が取り付けられていて、さらに3つばかり成長したが、まだまだ成長が続きそう。
成長は、このへんで止めてくれるといいんだがな。

最近都内の、一戸建てが並んでいる場所に、不釣合いの大型マンションがニョキッと立っていて、実に似合わない。
一体作った人たちは周囲への迷惑をどう考えて作ったのだろう。
周辺の一戸建ての家や低層のアパートに住んでいる人達に、大きなビルが建つことの日当たりの問題など何も感じないのだろうか。街にたいする考え方を聴きたいものだ。しかし、平然と次々と建てていく所を見ていると大手企業のダイナミックさというか素晴らしさがある。怖いもの知らずだ。

おまけにマンションが少し売れているようだとマスコミで伝えているが、今は高層マンションだけが元気で、所詮大型物件は資金の問題で大手しか作れない。銀行も貸し渋りで中小の不動産業者は相変わらず苦しいことに変わりはない。

大変な世の中だ。


BLUE MITCHELL
2010/12/17

BLUE MITCHEL "BLUE'S MOODS" RIVERSIDE RLP336

さて、私の好きなジャケット・ナンバーワン。
どこが好きかというと、タバコ・ジャケだから。
それも誠に不真面目な事に、トランペットを吹くと言うのに、まだタバコの箱を手放せないヘビースモーカー。箱を持ったままなので、大切な左手は中指だけでちょこっと支えただけでしっかりホールドしていない。音楽の先生に怒られそうな塩梅。写真にも中央から煙がモクモクと立ち上っているのである。
その白い煙と対象に、バックのブルーの色、名前のブルーと、タイトルのブルーの三者が素晴らしい効果をもたらしている。赤と黒でない所もジャズはブルーと言い切った表現もさすがである。
大傑作である。

60年のこの頃は、クラブも日本のジャズ喫茶もタバコの煙がたなびいていたものだ。タバコこそ大人になった証しだった。
あ、これをジャズと言わずしてなんと言おう。

ちょっとだけ演奏の事。
冒頭の「I'LL CLOSE MY EYES」はこの作品の目玉。「あなたの事を思って目を閉じる....」というちょっとセンチメンタルな曲風で良く歌うトランペット・トーンが聴く人の心をぐっと掴む。これでお腹いっぱいなら止めても良いが、しびれてしまった人はぜひB面も聴いて欲しい、「WHEN I FALL IN LOVE」は次の絶頂で、抒情性がよく表れた絶品である。
彼のサウンドは本当に歌心がある。

本当にタバコ吸いながら演奏したのかな?

ERALDO VOLONTE
2010/12/16

ERALDO VOLONTE "MY POINT OF VIEW" DURIUM D30-077

イタリアはレコードが高い。昔から価格が高い。
特に自国のジャズの価格がやけに高いのが不思議である、きっとイタリアは音楽の国であるとの自負があるせいであろう。

このレコードもまた高額である。エラルド・ボロンテという名前も立派そうである。
しかし、この重厚感のあるジャケットを見るとそんな事も納得させられる。
サックスを持った中心部をデフォルメし、力強さを強調したかったのか、反転させたかのような色使いもしたたかで、斜めの文字もなかなかの出来栄えである。茶色でまとめたところが、黒でない所がまた素晴らしい。

演奏?
聴かずに買えと言いたくなるメンバーで、ERALD VOLONTE、RENATO SELLANI、GIORGIO AZZOLINI、LIONELLO BIONDAのワンホーン・カルテット。
コルトレーンの影響を受けたスタイルであるというと、なーんだ物真似かと思わないでいただきたい。敢て言えば1963年、すでにこの領域まで達した人はそうそういない。このレコードを作った時にすでにモードを自分の物にしていたのが素晴らしいのである。
演奏は熱気がほとばしる、ジャズに賭ける青春の熱い思いが空中に向かって放たれるのである。

久しぶりに気合の入ったジャズを聴いた!
今日はビールが美味いぞ。

生姜紅茶
2010/12/13

今朝、コーヒー屋に来たお客様。
中年の女性の方だが、擦り下したショウガを入れた紅茶を飲んでいたせいか、冷え症が治ったと言っていた。
確かに生姜は身体を温める働きがあると入れている。

効果抜群なのだそうだ。

作り方
スリ下した生姜一つまみ。
紅茶パック
はちみつ
それだけだそうだ。

いいかも。

James Moody
2010/12/12

Jmaes Moody 死去
昨日お客様からメールが来ていた。
「先日、ピアノのハンクジョ−ンズの訃報があったばかりなのに今度は、プレステイジやア−ゴレ−ベルで有名なテナ−サックスとフル−トを吹くジェ−ムスム−ディが、おととい死去しました。亨年85歳です。」と。

12月9日すい臓がんだったようだ。
彼は日本ではあまり人気がなかったようだが、アメリカ本国やヨーロッパでは大した人気を誇っていた。
45・6年のBEBOPの仲間入りをして以来、そのヨーロッパに渡り大いに人気があった。
彼の事を書いたサイトによると「Moody’s Mood for Love」と評しているのが、面白いというか言い得て妙。
店の中のレコードを引っ張り出して聴こう。

大物がまた一人消えた。



MINDY CARSON
2010/12/11

MINDY CARSON "I LOVE YOU, BABY" PHILIPS UK

なんだ、珍しくないと言われそうだが、ちょっと待って、良く写真を見て欲しい。

オリジナルの米国盤と違う。
まず、写真のポーズが違っていて、ちょっと上品に出来上がっている。
こちらの方がごちゃごちゃとタイトル文字が頭の上に無いので、すっきりしている。
ヨーロッパのセンスが光るナイス・ジャケット。

タイトルも「BABY BABY, BABY」から変更されていて、I LOVE YOU, BABY
とちょっと大人っぽい雰囲気。

非常にそそられた、ボーカル・アルバムであった。

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