HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。

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CAROL KIDD
2011/04/05

CAROL KIDD(キャロル・キッド)のボーカルが一度に5枚入荷。
最初からいうと。
CAROL KIDD "CAROL KIDD" ALOI AKH003 1984
CAROL KIDD "ALL MY TOMORROWS" ALOI AKH005 1985
CAROL KIDD "NICE WORK" LINN AKH006 1987
CAROL KIDD "THE NIGHT WE CALLED IT A DAY" LINN AKH007 1990
CAROL KIDD "I'M GLAD WE MET" LINN AKH017 1991

これら、どれも内容が抜群。
彼女の声はクリアーで可愛らしさがあり、気持ち良さが伝わってくる良い声である。作品はみなバックもいかにもジャズらしさをキープしていて安心する。
それって作品の出来が良いのは実力がある証拠だが、しかし、彼女は1945年生まれというから、初リーダーが1984年だとしたら、39歳の時になるから、やや晩生の部類に入るのだろうか?
それにしても、張りのある声で感心する。

特にこの2枚目の"ALL MY TOMOROWS"のB-1の「WHEN I DREAM」はギター1本のしっとりした、良い歌で、だれでも引き込まれてしまいそう。
最近の癖で、すぐにyoutubeで探したら、なぜか韓国ドラマのテーマ曲だの、そんな記事ばかり。私は韓国ドラマがあまり好きではないので、なんだかがっかりしてしまった。

気を取り直して、みな良いレコードであることを強調しておく。


閉店時間
2011/04/04

しばらくの間、買付出張による人員不足、体調不良などにより当店の閉店時間を8時30分といたします。
大変ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。

INCUS NO.5
2011/04/03

続いて入荷したインカスの5番。
本当はまとめて入荷したものだったのだが、一枚づつ紹介したいので許していただく。

EVAN PARKER - PAUL LYTTON "COLLECTIVE CALLS" INCUS NO.5
さて、このレコードは前出の1、2、3/4(iSKRA)、に続くレーベル4番目ではあるが、オリジナルの良い状態のレコードを入手するのは、実に困難である。その理由はジャケットの作りに由来していて、このジャケットは簡単な一枚の印刷を二つの折り、それをビニールのジャケットに入れている。そのビニールのジャケットというのが曲者で、ほとんどが「ビニ焼け」になっているのである。聴いていない綺麗な物ほど焼けているのである。コレクター泣かせの盤である。
もし、焼けていない美品があれば10万近くてもやむを得ないと思えるほどである。

ジャケットはモダアートの版画のような絵である。前衛音楽のジャケットとしては打って付けである。
音楽は、ここにはデレクは入っていない。その代わりにエバン・パーカーとポール・リットンのデュオである。
言葉少な目の音は凝縮され、それゆえ説得力と力強さがある。
はやり、インカスを代表する名盤である。

インカスも何度も再発されたので、音楽として聴くことは比較的容易であるが、初期のオリジナルはなかなか入手困難で、個人的な話であるが、このレコードを入手するのに苦労して、結局10年以上要した。それほどのレア盤である。一度は購入したものの棚に仕舞っておいて、何年後かに開けてみたら焼けていてガッカリした記憶がある。
保管の為にエアコンを入れるきっかけになった一枚であった。

Incus No.2
2011/04/02

昨日に続き、インカスの2番。
マニアの間では、この辺りのレコードに関しては、インカスの2番とか5番とか言うだけで済む。

Derek Bailey "Solo" Incus No.2
1971年のソロである。
デレク・ベイリーの演奏の中でも、最も特徴が良く出た作品である。
どこまでもクールで、自宅かつレコードと言えど咳払いも許されない緊張感の中、情緒など皆無である。アナーキーなレコードである。
嫌いな人には絶対に薦めないレコードであるが、これも立派なジャズである。

ジャケットのアナーキーさも期待は裏切られることはなく、舞台で壊されたであろうギターが積み重なったショッキングな写真が戦利品としてこれ見よがしに示されている。その写真を観させられた一人の男が、立ち上がって去ってゆく2枚の写真が中央にどんと掲載されているのも、またマニアには愉快な事限りないのである。
音楽のアナキストの面目躍如である。

フリージャズの名盤として燦然と輝く力作である。

INCUSの1番
2011/04/01

インカスの1番、入荷
Evan Parker, Derek Bailey, Han Bennink "The Topography of the Lungs" Incus Incus-1

ブルーノート、プレステイジなどジャズの3大レーベルと言われる通り、フリージャズにも3大レーベルがあるとすると、INCUS、FMP、ICPに異存はあるましい。
その欧州フリージャズの代表的名門レーベルINCUSの輝かしい1番である。
演奏は意外にもそれほど古くはなく1970年である。
だが、イギリスのフリーフォーム・ジャズの大傑作が誕生した貴重な記録である。私が購入した時には輸入されたレコードであったが白ラベルであった。
それが暫くしてから友人に、オマエのは青ではないから再発と言われ、その後夢中で探したが、オリジナルを入手したのはそれから十数年も経ってからの事だった。
いかに数が少ないレコードか解ろうというものだ。

まず、インカスというレーベル名が可笑しい、インカスというのは耳の中の代何番目かにある骨だそうで、タイトルの「肺の地学」というのもいかにもシュールである。
いや、前衛として良い仕事をしている。

3ページに亘るライナーノーツがある。一枚目はINCUSレコードについてで、「Incus is a new,」で始まる。気概が感じられる。2ページ目と3ページめはこのレコードに関しての記述で、「Notes by Evan Parker on the recording」となっている。

このジャケット、非常に不可解でありシュールレアリズムの影響が非常に強く感じられるのである。
人体解剖というか肺についての図を示した写真が使われており、後ろの写真はストーンヘンジと草原で、更に遠くを良く見ると右側にはロケットのようであり、左側は岩が空中に浮かんでいるようである。
正にに肺と地学を表現したようである。ところが裏ジャケットは更に不可解な説明が並ぶ。医学関係の百科事典から転載したもののようであるが、タイトルと異なり耳に関する挿絵が多い、ここの中に所々、このレコードに関した記述が隠されている。
最も分かりやすいところでは、右下に演奏曲が記載され、中央やや上部には「Frederick Rzewski」の現代音楽家の名前も見える。
"Frederick Rzewskiwrites about free improvisation and makes sense"とか、 "You can't always wait"とか、 "If you like to draw or paint, this booklet could help change your life."などと書かれているが、これらは、周囲よりやや大きめな文字で、よく探せばそれとなく浮かび上がってくる事になっている。

興味津々なので全部読みたいが、どう考えてももう私には無理である。これを購入された人、またはすでにお持ちの方、ぜひ時間を掛けてすべて翻訳して欲しいものであるが、まさかお客様に強要するわけにもいかない。
一言でいうと、金が無かったせいか作りは豪華ではない、がしかし彼らのアイディア・思想がいっぱい詰まっており、彼らの思いがホトバシッったジャケット・デザインと、更に演奏がこれでもかと表現されている事は十分に伝わってくる。
しつこく言って悪いが、そういう当時の彼らの気概が感じられる作品なのだ。
私は今でもジャケットを見る度に、そしてレコードを聴く度に当時の彼らの気概に想いが行く。アナーキーな彼らにも音楽の将来は輝いていたである。今の日本のアナーキーな政治家とは違うな。

前衛のレコードと言え、何度も何度もプレスを重ねていて、ずーっとそれらを見てきた私には、最後の方はずいぶんオリジナルと変わって来ていたように感じていたが、最近は再発でさえ見なくなった。

これらはみな、オリジナルのジャケットや盤に出会うのは稀である。
オリジナルという貴重な資料を見ない事には歴史が始まらない。

ホカロン
2011/03/31

昨日のおばさんの会話を聞いて、寒がりの私は、さっそくホカロンを買いに薬局を廻ったのだが、本当に無い。
あっても小さなものばかり、小さなものは温かくないし時間が持たない。

そんな話を昼に行った、いつものそば屋の女将さんにしていたら、じゃウチのを上げるわよ、と言いながら「ほら、後ろ向いて、シャツ上げて!」。
後ろを向くと、ワイシャツをまくり上げてホカロンを張ってくれた。

長生きするわよ、と笑いながら。
帰り掛けにお八つもくれた。

本当に長生きしそうだ。

支援関連で
2011/03/30

昼食の後、銀行で被災地への支援として義捐金を送るつもりで店を出た。
何はともあれ、昼のあとはやぱりコーヒーを飲もうと喫茶店に寄って一杯。

ちょうどよこのテーブルに陣取った、中年のおばさん達4名、上品ではあるがやや声が大きいので良く聞こえる。
地震から始まって、ガソリンは最近はどこのスタンドにもあるとか、ホカロンは被災地に送られるので無いとか、水はどこそこに汲みに行けとか、外国の水は硬水だから赤ちゃんにはダメだとか、そして義援金に及ぶ。
流石、社会の流れには詳しいな。思わずメモとって良いですか?と聞きそうになったくらい。

「あのねユニセフはダメよ」
えっ!と、私の耳はおばさんの声にくぎ付け。
「ユニセフって2つもあるのよ。それでね国連のユニセフもね義捐金の一部を開発途上国の子供たちに廻すっていうらしいのよね」
もう一人が「そうそう一つはアグネスチャンがやているらしいのよ。」
初めて聞いたよ。
他のおばさん達は驚いた様子もなく相槌を打っている。
常識なんだろうか。
「やっぱり、寄付だったら赤十字がいいわね」
じゃ、オレも義援金は赤十字にしようかな。

おばさん達は世間知らずでも馬鹿でもない、私などより、余程しっかりした社会性を身に付けていらっしゃる。勉強になった。
恐れ入谷の鬼子母神。

枯葉
2011/03/29

エバンスの「Autumn Leaves」を掛けていたら、ふと、聴きたくなったコラ・ボケール(Cora Vaucaire)の枯葉。

私はもうレコード・コレクションは持っていないのだが、ちゃんと持っているんだな、こういうレコードだけは。
フランスの枯葉と言えばイブ・モンタンが有名だが、個人的にはシャンソンの中ではこちらの方が風情があって断然好きだ。臭くない所が良い。
どういう風にと言われても困るが、良心を感じる所が良い。

ところでイブ・モンタンと言えば.....。
20年以上も前の会社にいた時の事、彼が来日することになり、某支店に仕事が来た。
もちろんエール・フランスのファースト・クラスである。
担当者が予約して一応席は取れたのだが、なんと彼の希望は「1のA」の席で、常にそうしているとの事で、それが取れなければ飛行機には乗らないという。
その時「1−A」はすでに先約があった。
彼はフランス人なので、エール・フランスに席をチェンジしてくれないかと交渉したのだが、「例えイブ・モンタンさんと言えど、そんな我がままは受けられません」とつれない返事だったそうだ。
それでプロモーターからその仕事が引き上げられてしまったので、その後どうなったか、知らない。
多分本国の本社にでも交渉したのかもしれない。

我々の中では、大物ぶっているけど、本当は俗人で嫌な奴だ、と大いに株が下がった。

ペーブメント 〜 君住む街角
2011/03/28

地震の後、店も比較的暇なので、ぼんやりYOU TUBEを見ていたら、「二人の銀座」が出て来た。
和泉雅子は昔は可愛かったな、後年北極探検に行くので寒冷地仕様の身体に作り替えたのだろうか、などぼんやり見ていた。
すると途中の歌詞で「ペーブメントによりそう影が......」?
ペーブメントって何だ?

しばらくして、サボってコーヒーブレイクから仕事に戻り、レコードを掛けて歌を聞いていたら、おや、こんなフレーズが「I have often walked down this street before, But the pavement always.....」
On The Street Where You Live(君住む街角)の一節。
なんと同じ単語だ。

舗道、歩道、って意味なんだ。

昔の歌はしゃれた単語を使っていたんだね。
蚊取り線香のベープかと思ったよ。


http://www.youtube.com/watch?v=mIA614M6OFw

いつ聴いても「この街に君が住んでいると思うと胸がときめく」というこの歌はいい、私の好きな曲の1つだ。
歌詞は「ライラックの木は街にあるの?とか、街ではヒバリのさえずり声が聴こえるかい?とか、どこ家からも笑い声が街に聴こえるの?などと言った詩で、好きな子がいるだけで、街全体が素敵に見えてしまった記憶は私だけではあるまい。
店で掛けたレコードはドリス・デイのだったけど、YOU TUBEのナットキングコールのはボサノバで、この歌は男が歌った方が更に良い。

自転車がちょっと好きな女の子の家が近づくと、胸が高鳴った思春期の思い出が蘇り、歌と重なって、切なくてなってしまった。

Jazz at Massey Hall
2011/03/27

前回ヨーロッパに行った時のこと、知り合いの年配コレクターのところでレコードを買うために屋根裏に案内されて、漁っていた所、壁に立てかけてある縦長の額を発見。
目を盗んで取り出して見ると、チャーリーパーカーの写真があってコンサートのポスターのようだ。

これは、と思いさらに良く見ると、なんと、1953年5月15日トロントの「MASSEY HALL」とあるではないか。
例のJazz at Massey Hall のポスターであった。
本物かと聞くと、「昔から持っている本物だよ」というが、コピーなどいくらでもあるので、不審がっていると「以前はコピー商品を作るからと業者が借りに来て、たくさん作って売った」との事で、コピーの方も見せてもらった。
良く見ればやっぱり違いはある。
疑ってもキリがないので、詮索するのは止めてさっそく交渉。私は買うのが仕事だから。
これだけは見ないで欲しかった、と渋っていたが、「物置に仕舞うくらいだから、どうせいらないよね」と言って強引に売ってもらった。

CHARLIE PARKER
DIZZY GILLESPIE
CHARLIE MINGUS
BUD POWELL
MAX ROACH
最高のメンバーによる、堂々のモダンジャズの歴史的ライブ演奏のポスターとは、これまたありがたい事である。
額装に持って行っていくので、近日公開予定。

犬も歩けば棒にあたる、とはこの事、探しに行けば何かある。

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