HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。

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Woody Shaw
2011/10/13

WOODY SHAW "BLACKSTONE LEGACY" CONTEMPORARY S7627/8 2LP USA

ウッディ・ショウは私にとって実に輝かしい存在であった。
まず、取っ掛かりはフランスのあの有名ハードバップの一枚「NATHAN DAVIS "PEACE TREATY" SFP」からスタート。「真っ黒い音」を認識した最初のレコードとなったあの、よくぞ作ったと平伏した強烈な出来の一枚で、聴けば聴くほど、トランペットの黒い音は一体誰か?という疑問が沸々と湧き上がったのである。
そして勇躍入手し聴く事になるのが今回のこのアルバムである。時代は70年。

ジャズもいつまでも日本の客の好みのハードバップばかりやっている訳では無く、どんどんスタイルは変わって行く。新主流派が生まれ、フリージャズが出来、それらの反省と更なる進展からロフトジャズが生まれ、競って新しいジャズの創出に精を出していた中、キラ星の様な存在のサウンドを持つトランペッターこそ、この人だったのである。

このジャケット、エチオピアを連想させるアフリカの大地を頭に荷物を載せ、それもただの荷物でもなく、神々しい被り物というか置物のような多分に宗教的な人の列、それもダブルジャケットの裏側にも続く壮大な写真。伝承の儀式として作品が奉納されたのであろうか、神事に近い雰囲気のある写真であるが、これがアフリカ回帰と相俟って、「ブラックストーンの伝承」と書かれた当時のタイトルを思い出させる重要作品であった。
当時、良く似たジャケットにJulius Hemphill の"Dogon A.D."とレコードが出て、これを探していた私は良く間違えて「おーあった」等と歓声を上げては失望したのである。 いつかは書くだろうな、ドゴンADの事は。
それは置いといて。

当時活躍のトランペッターで似た雰囲気の3人がいる。といっても一般の方々にはマイナーとか冷遇としか思われていない範疇外だが、我々マニアには時代がこちらが主流だったので、敢て、こうして置いて頂く。
一人はもちろんかれWOODY SHAWだが、あとHANNIVAL MARVIN PETERSON、そしてCHARLES TOLLIVERである。
この3人年齢も近い。SHAWは44年生まれ、HANNIVALは48年生まれ、TOLLIVERは42年生まれ。
HANNIVALは73年のCHILDREN OF THE FIREでちょろっとデビューしてからはトントン拍子。TOLLIVERは69年のRINGERで出てこれも何とか舞台に乗った。
さて我らがSHAWは65年以降、ホレス・シルバー楽団、ジョーヘン、等あちこっちで引っ張りだこの八面六臂の大活躍の後、これの作品でデビュー、あまり騒がれることもないデビューだった。しかし、彼の活躍はサイドメンとして十二分に知られており、かつてなかったそのスピード感、ブラック感、キラビヤ感、歯切れ感と3拍子も4拍子も揃った抜群のジャズメンの出現は、当時のマニアに大いなる期待を抱かせ、新時代の到来を告げた出来事だったのである。

今回、彼の作品が沢山入荷した。

忙しい
2011/10/11

この間の買付の荷物が入荷して来る。
箱から出す間もなく整理がつかない内に、従業員は次の買付にまた出張。
今期はあと2回は買付の出張に出る予定。
この調子で、10月から年末にかけて、良いレコードや面白いレコードが入荷すると思う。

忙しい内が華だ。


今日は何の日
2011/10/10

夜は雨が降っていたのに、お日様が出ると快晴になった。

ちょうど1964年の今日も、夜に雨が降り朝まで残ったが、神がそうさせたか朝には雨が上がり、開会式の午後は青空一杯の快晴になった。
日本晴れの空の下、東京オリンピック開会式が開催された日。

といいながら、パンツを見ると、トミー・ヒルフィガーの 「HILFIGER」と刺繍してあるゴムの部分がすり減って、「TIGER」と読めるようになってしまった。
残念

さんま
2011/10/09

百貨店で昼の弁当を買おうかと店内をうろうろしていた。
ふと見ると秋刀魚の値段が安くなっていた。
8月は800円もしていたのに、もう100円。
100円でも、今頃の秋刀魚の方が油が乗って美味しい。

私はあまり魚は得意な方では無い。
だが子供の頃、秋は毎日秋刀魚の塩焼きを食べさせられる。
シーズンで安い魚を食べるのは当たり前だが、毎日鯖の塩焼きとか鯖の味噌煮とか、そういう日々が続くので、反乱を起こして要らないと駄々をこねる事もあった。

何処の家でも、そういう食物で困っていたと見え、主婦たちが集まって料理教室なるものが開かれた。そこで母が覚えて来たのが、秋刀魚の炊き込みご飯と、秋刀魚のかば焼き。
所が馬鹿にしたものでは無く結構美味しくて、学校でも休み時間の話題になったのだから、当時の我々には結構な美味しい料理だったのだと思う。

秋刀魚のかば焼きなど、もう食べたことが無い。

お金も無いのに子供が4人で姑もいて7人家族。
今になって思えば、母の苦労が身に染みる。

秋刀魚の話で、母の割烹着姿を思い出せば いずこも同じ 秋の夕暮。か?

バブルへGO! −2
2011/10/08

映画の「バブルへGO!」は続編がないが、私は続編を。
土地の話。

バブルがピークを迎える前に、横浜の我家のお隣さんは土地を売った。
150坪で2億ちょっと。チバリーヒルズと持て囃された頃同様に人気の千葉のユーカリが丘に開発前に500坪の土地を買ってあったので引っ越した。
余ったお金で家を建てた。
多分、最もハマった例であろうか。
人生こうありたい、流石の身のこなしである。

当時だが話は変わる。
旅行会社在籍中の88年にアメリカ観光局・商工会の招待があった。
89号線という合衆国を縦断する長い国道に沿って点在する大国立公園群、ザイオン、グランドキャニオン、ブライス、モニュメントバレー等を周遊するコースを作って翌年には大々的に日本人旅行者を招きたいと。
それはそれはと勇躍私も出かけて行った。
しかし物には限度、お茶には温度というものがあって、遠大なというか規模が大きすぎて計画も何もあった物じゃないのである。どのくらいと言われると困るので、ぜひ地図とネットの画像を見ながら一緒に考えて欲しい。

旅行中、現地の偉い方々との食事会の席で、何かの話から、彼らも日本の土地の価格に興味津々であった。
リーダーにお前が言えと言われたので仕方なく「ウチは横浜で700uで3億円位です」と言った所、上品そうな美人でブロンドの奥様が突然興奮して私を人差し指を鋭く向け「Kill you!」と大声で叫んだ。
隣にいた、これまたブロンド美人の奥様に言葉使いをたしなめられ、「あまりな突飛な話で興奮してしまった、家の息子と同じ様な会話になってしまって、ごめんなさい。でも信じられない」と、みな大笑いになった。
日本との家の価格の比較になり、じゃウチの家はこんなに広いのに日本の何分の1なのか?と悲嘆にくれる話から、馬鹿も休み休み言えというような雰囲気で会場騒然で上品さは消え、ザックバランな会となった。

その翌日、朝食前の7時頃、私が部屋を出るのを待っていたらしいその奥様と数人ががわざわざ訪ねて来てくれていて話があると。
聞くと、付近の不動産物件のパンフレットを沢山持っていて、この辺りは富裕層が多く、自家用小型飛行機でロサンゼルスなどに出勤するのだから環境は良いので、是非あなたに購入して欲しいと。
私は飛行機の操縦は出来ないので断ったが、アメリカ人のストレートな考え方と行動に感心して帰ってきた。

また話は戻って、って旅行だから話は飛ぶが、横浜の隣の土地を購入された一家もまた、バブリーな一家だった。
大人買い、と言っていいのか知らないが、その勢いで界隈のマンション3棟(戸では無い)も併せて購入。
家はまるでエンタシスの如く数段上がった階段に太い見事な柱が左右に構える、それは立派な構えだった。

それが2年ほどでバブルが弾けるや、銀行の借金取りが毎夜インターフォン越しに「明日中にいくら入金して頂ければ、次回まで安心できますよ」などと返済攻勢の日々。
数か月後、遂にエンタシス陥落。

現在、アクロポリスの跡も空しく家が4軒建っている。
今は昔の物語。

バブルへGO!
2011/10/07

2,3日前の日記。銀行利息の話でなぜか今頃思い出した。

計算の結果1,000千万円預けて利息が3,000円だった。
受け取る時は、税金が引かれるので更に目減りしているはずである。

そんなときには、私はバブルの頃を思い出す。
1990年少し前に記憶を辿る。バブルへGO!
映画のように、洗濯機の用意は不要だから。

当時の最も身近なバブル預金と言えば、庶民に人気の5年間据え置き型の「一時払い養老保険」。私の記憶では、余りに高金利過ぎて批判を浴び、少し下げた時に私が加入したのだが、それでも360万くらいを預けて、5年後に500万戻ってきた。
庶民と言えど、このくらいは普通に財テクをしていた。

それから日本興業銀行と言うのがあって、ワリコーという国債商品だが、利息の先払いが売りで確か2000万円持参してその場で70万円以上頂いて帰った記憶がある。
無記名と言うのが商品の売りだが、実際には税務署には筒抜けだったのがオカシイ。
また、○○生命の抵当証券と言うのがあって、1500万預けた所、一年後に利息が90万頂いた事もある。

当然株の上昇は絶望的に上昇を続け、額面5万円のNTT株を購入者殺到で大騒動、くじ引きで購入者を決定し100万を軽く超える値が付き、当選した親戚のおばさんは購入即売りに転じ、40万儲かった」と豪語していた。これぞバブルの頂点の話である。
株で儲けた話は当時、普通にあった。

サイン
2011/10/06

昨日、ご来店されたお客様が、購入しようと眺めていたジャケットの内側にサインがあった。
演奏者のサインではないという話になった時、「そういえばアメリカ人とドイツ人のサインの書き方が違いますよ」と言われた。

どういう事なのかと尋ねると。
アメリカ人のサインは筆の運びが横にスラスラと流れるのに対し、ドイツの人のサインは縦方向に激しく振れているのだそうだ。
なるほど鋭い考察だと思いながら考えて見ると、確かにヨーロッパ系の国の人で、地震計の様なサインの書き方の人が多くいて、面白いなと思っていた。
それが民俗性の特徴であるとは知らなかった。
サインを見て国が判るとは。
我々日本人の知らない世界もあるものだ。

現役の時に、アメリカのビジネスの世界で活躍されていた事が伺える、うん蓄に感心してしまった。

レコード屋稼業もなかなか勉強になる。

携帯電話
2011/10/05

電車の中でも、コーヒー屋でも若者の手には携帯電話。
いや、電話と呼んで良いのだろうかとはばかれる程に進化した通信機器。

今度、また新型のiphonが出るらしい。
もう、その話で持ち切り。
sonyの社員まで夢中。
オイ、オイと思うのだが....。

携帯だけが人生か?

利息
2011/10/03

銀行に行き、待っている間にぼんやりと掲示板を見ていたら、金利が表示されていた。
300万以上預けて1年定期で金利が0.03%。但し書きが付いていてスーパー定期なのだと。

スーパーは凄いぞ、と思い良く考えてみた。
計算は苦手なので段階的に徐々に考える。
もし3%だったら 90,000円。
次に0.3%だったら9,000円
0.03%としたら900円
ん!たった900円?

ならば、1,000万円を一年間預けても、3,000円という事か?
なんだかな。

STEVE LACY
2011/10/02

STEVE LACY "SOLO AT MANDARA" ALM AL5 JAPAN

私が毎日レコード屋通いをしたり、ジャズ喫茶のコレクションを見たりしている内に、作品数の多さにモリモリとファイトが湧き自分でレイシーのレコードをコレクションをしようと思い立った。
結局、世界中に散らばって制作されるレコードをせっせと集めた結果、なんとレコードだけで150枚を超えていたのである。
その時、これだけ多数の枚数のレコード作品を出す必要が果たして本当にあったのだろうかと考え込んでしまったのである。
その後も今度はCDとして出し続けられた。

そこで行き着いた結論は「彼の作品は日記であり、日記が作品である」。
彼は毎日のように作品を制作する、購入する側もまた、毎日購入して日記を読むかのように聴いて頂きたい。そうする事により彼の音楽芸術は理解出来ると。

しばらくの間、私は毎日のように出来るだけレイシーのレコードを聴いた。
何年も。
彼は一枚で語りつくす事はない。少しづつ思いを語っている。
それが良いし、また面白い。
レイシーの音楽を聴く事はジグソーパズルを埋めて行く仕組みの中にいて、全部の作品で一つの巨大なキャンバスを見る、と言うような感覚を感じてしまう。

ところでこの作品、やっかいな事にALMからの発売で、当然数は少ない。

発売してまだ間もない内である。
私は、このレコードを買い逃していたので、探しあぐね困った挙句直接会社に電話をした。すると「そのレコードならあそことここのジャズ喫茶にあります」。
訪ねて行ってみると「もうありません」。
また電話すると「いや、代金を受け取っていないのでまだあるはずです」。
という会社と委託先のジャズ喫茶との行き違いに遭遇するだけで、入手不可能。
結局、知り合いが2枚持っているからと一枚を譲っていただいた。エライ高額であった。仕方ない事である。

この作品の時期、75年は非常に充実していた時期でもあり、日本でも知名度が上がり、本人にとっても日本人に取っても非常に良い時期であったため、日本制作盤が多く、イマジネーション溢れる出来の良いこの作品を筆頭に「TORMENTS」「DISTANT VOICE」など今となっては幻し級がずらりと並ぶ。
知らぬは地元の日本人ばかりで、ヨーロッパなどでは大騒ぎの作品群なのである。
当時からフリージャズも聴かない日本の評論家がせっせとこれらの中古盤を購入し、海外とのトレードに役に立ったありがたいレコードでもあった。

兎に角、65・6年のイタリアで活躍していた頃に次ぐ第2の黄金時代である。

せっかく日本でのこういう立派な業績を、是非聴いて頂きたい。
フリージャズの音楽性を再認識するはずである。
ちょっと高いけど....。

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