HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。
  
| PINKY WINTERS - PINKY | - 2011/11/11
- PINKY WINTERS "PINKY" VANTAGE RECORD VLP-3 10INCH (USA)
珍しい10インチ盤が入荷。 54年のピアノ・トリオをバックにしたボーカル作品。 ピンキーというタイトルがまず素敵。我々の世代は「ピンキーとキラーズ」をそして今陽子の雄姿を連想してしまうが、それはいけない。
しかし、このジャケットは本当に可愛い。 防音壁に囲まれたスタジオで録音中の事、マイクの向こう側でちょっとだけ右に寄ったので、顔が僅かに見えた。 その写真が魅惑的である。良く見るとしっかりした顔つきで、一生懸命に歌ったひた向きさが伝わってくる所に、また惹かれる。 「How about you?」と聴こえて来る様な気がする。
ジャケットの中央に白抜きの筆記体風に、白いペンキで書きなぐった感じの 「PINKY」という文字がいかにもアメリカ風で素敵である。ピンキーという言葉の響きもいけない。 我々アメリカ被れというかアメリカ・コンプレックス世代には、勝てないという気持ちにさせてくれるジャケットである。 良く見ているとピンク色が浮かんで来そうで、ジャケット・デザインの勝利とも言える出来の良さ。
もちろん歌は文句なく。今聴くと現代のリスナーの好みにぴったり収まる歌手で、さらっとして、スイング感があって、ハスキーで、可愛いくてしかも良く通る声の持ち主、これだけ魅力的な歌い手だった事が良く分かる。 幻の名盤クラスの歌手の中ではトップ・クラスである。
全盛時にたった2枚だけだった事が悔やまれる。 当時の旦那がもっと稼いでくれたらどんなに良かったか...。 そういう問題ではない。
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| DON CHERRY - BROWN RICE | - 2011/11/10
- DON CHERRY "BROWN RICE" EMI 3C 064-18107 ITALY
さて昔から私の愛聴盤でもある。
75年、彼の音楽も相当洗練されて来ていた時期の作品。 でも相変わらず、作品造りは家族総出の、家内制手工業そのものというか、オーガニックの精神は保っていた。 ジャケットは奥様のMoquiが作った刺繍の作品である。演奏も家族が含まれているのだが、Rickyと言うのが子供かどうか私には判らない。当時6・7歳のEagle-Eyeだとも思えない。またNenehは女だから違う、とするとリッキーってだれだ? 判らぬ詮索は止めて先を急ごう。 ジャケットには、やはりORGANIC MUSICと刺繍があるので、なるほどど頷く。 色々と刺繍で書かれているが、私には何語か判らないので残念ながら判読不明。 残念。 ただ、手に持った水晶玉に鶴と思われる神々しい姿が現されているのが、なんとも嬉しい限りである。 さて、一曲目から絶好調のドン・チェリーである。 ボンゴ、ベース、ドラムとオーガニックかつ斬新な縦乗りのリズムの上に、爽やかなのコーラスとささやきのヴォイスが流れると、ドン・チェリーのトランペットが闇をつんざく。 摩訶不思議なサウンドこそこのレコードの真骨頂である。 数分間、宗教の儀式の中に放り込まれたかのように、ひとりでに体は動く。 聴く人皆身体が動く。 動き方は人生の中に蓄積された踊りの要素がそのまま動かし方に出る。 動かし方はいか様でも躍った人は皆救われる。
次の曲からは心静かに聴く。 曲の流れに山はあれど静寂さはあり。 騒音の中にこそ静寂はあり。 静寂から騒音は生まれ出でるものなり。
最後の曲DEGI−DEGIも激しいリズムの中に、ドン・チェリーのトランペットがわが心の静寂を切り裂く努力をすれど、もはやわが心動かぬ。 やがて、身体はもう一踊りし、再び落ち着きを取戻しレコードは終わる。 気を入れられたような心地よさだけが残る。 あれ、宗教のようだったな。
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| 新宿は怖い所 | - 2011/11/09
- 仕事が終わって10時半過ぎ。
駅の方に歩いていると、ビルの陰で怖いお兄さん方が円陣を作っていて、リーダーらしき更に怖そうな人が、タバコを持ったその指で今日の売り上げを一人づつ指して、報告させている。 一瞬運動部を連想させるが、全く異質で怖いシーンだ。
その横で、客を取った取らぬで喧嘩をしている客引きの若いアンちゃん。 もっとやれやれとけしかける俄か観客。
その合間を縫って、転々を横たわったり、這いつくばっている、酔っぱらった若者の男女数名。 これも何が悲しくてそこまで飲まなければならぬ事情があったのであろうか? 余程、忘れたいせっぱつまった事情でもあったのか、いやはや昼の新宿と違って、夜の新宿は地獄のような恐ろしい世界。 えつ!昔から?
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| 不思議な事に | - 2011/11/08
- 昨日、JACK MILLMANの事を書いた所、本日、何故かDJ須永辰緒さん本人が登場。
それもちょうどこのレコードを飾ろうと思っていた所。 一年ぶりくらいだったので本当に驚いた。
人の偶然ってのは本当に不思議だ。
昨日の日記の「BLOWING UP A STORM」のレコードの、あの時の話をしてもう一度盛り上がってしまった。 「気に入って、今でもDJの日にはカバンに入れてますよ」と仰って頂いた。 嬉しい限りである。
せっかく来られたと、レコード数枚試聴している最中。 ちょうどそこにお客様から電話で、もう一枚の「SHADES OF THINGS TO COME」LIBERTY LJH6007 の取り置きの話があった。 そのレコードを見て、「あ、私も欲しかったのに」。 私「えー」。 従業員が「大丈夫です。もう一枚ありますから」と自分用のを一枚出すことに。
こんな珍しい人のレコードが、同時に入荷し、とんとんと同時に行き先が決まってしまっても物が一枚しか無いので、どうしようと思っていると、社員が持っていたとは、いや、不思議。
こんな事もあるんだ。 人と人の「気」というか、寄せ合うというか、商売をやっていて本当に不思議に思えることが多々あって面白くて、仕事が止められない。
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| JACK MILLMAN | - 2011/11/07
- JACK MILLMAN "BLOWING UP A STORM" ERA RECORDS EL 20005 USA
ちょっと面白いレコード入荷。 ジャック・ミルマンというトランペット・プレイヤーの作品。 4・5年前になろうか、ウチは店頭に飾るため値札に一言書いているのだが、私は「須永辰緒氏絶賛のA−2(KHAN)収録」と書いた。 なぜか偶然、そこにちょうどご本人が来店された。 須永氏はおもむろに「このレコードの事を絶賛した記憶はありません」 私は怪訝に「そう思い込んでおりました」 「そうですか、でも私が絶賛したと言うなら余程良い曲なのでしょう、ちょっと聴かせて下さい。」 焦りながら、私は「はい、すぐに掛けます」 という会話で、さっそく試聴した結果「うんなるほど、これなら私が推薦するはずの出来栄えです。買う!」 と、心の取り置きにしないで、すっと購入された一枚。 なぜだか自分でも判らないが、筆が先走ってしまった、実に不思議な一枚になった。
ところで、このレコードはもっと興味深い事がある。
55年初頭の録音だが、DON FRIEDMANが参加していて、良く調べると当時20歳でこの作品がファースト・レコーディングという事になるらしい。演奏はバリッとした彼らしいというかラス・フリーマンに似た所もあるが、実に歯切れの良い語り口のきりっとした立派な演奏で、見事なプレイが堪能できる。 ファンは是非入手して置く事をお勧めする。
本人のミルマンは、ジャズの才能があったようで色々なミュージシャンと共演もしているが、50年初頭にあのラテンで有名だったペレス・プラード楽団にも在籍していたようだ。すると名曲KHANのリズムとノリの良さは納得できる。 なるほど!
2・3のアルバムを残して彼は62年にジャズの演奏活動を中止した。 その後彼はミュージック・ライブラリー・ビジネスに参入する。このビジネスは日本では聞かないが欧米では当たり前で映画・TVなどの制作用の為の音楽の制作、供給、権利の確保などをしている。 その仕事が当たったかどうか不明だがトラックの運転手をやっていたという噂もある。 また、当時のポップスの音楽界の制作活動に参加していたようだという様な噂もあり、ジャズ引退後は謎の人物という事になる。
さらに偶然、もう一枚の作品「SHADES OF THINGS TO COME(LIBERTY)」が入荷してきたのは不思議な縁である。 こちらも同じ55年後半の作品ながら、JIMMY GIUFFRE,BUDDY COLLETTE等と共演で音楽性の高く、作曲、アレンジも彼が手がけた事になっている。
彼の当時の作品としては、これら2枚しかない、いやもう一枚DECCAにあったか。 では3枚と、数少ない作品ながら才能を感じさせる人である。
3枚揃えて買って欲しいと思ってしまった、店主であった。
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| COLEMAN HAWKINS MOOD IN BLUE | - 2011/11/04
- COLEMAN HAWKINS "MOOD IN BLUE" URANIA UJ 1209
待ちに待った、素晴らしいレコードの入荷である。 1950年後半の作品で、彼の真骨頂であるムード・テナーのムーディーなサウンドが堪能できる。 実はこのレコードが現れるのを、私は長い事待っていた。それは比較したい相手がいたからである。それも正反対の音楽で。
このアルバム・デザイン、CECIL TAYLOR"LOVE FOR SALE"UA 4046 という同じ構図からの流れになっているジャケット写真と同じシチュエーションである。 CECIL TAYLORの方は、右側からコートを来たお兄さんがライターで彼女が口にくわえた紙巻タバコに火を着けている写真である。 こちらも風情があって、タイトルのLOVE FOR SALE通り、凄んでいるお兄さんに対して、如何にもソフィスティケティッドなお姉さんも突っ張った感じが出ている。まるで坊や扱いでもしている様子が実にイカス。
こちらのHAWKINSの方のジャケットは、その後に一人残ったお姉さまが気怠そうな様子で、口に煙草を咥えて、腕組みをしている。はだけた胸元がセクシーである。最近のヨーロッパなどの街角で見かけるお姉さまはもっと派手なセンスなのだが、こちらは質素感が漂っていて50年代の荒んでいる様子が良く出ていて好きだ。スカートの丈も短くないのがアッケラかんとしてなくていい。 左側のトーチの明かりがかすかに光っているがその先は闇に消えて行く。また右側も壁は角であろう、突然に切れて、暗黒の暗闇に先は見えない。彼女の足元もまた暗闇に溶け込む。 暗黒の暗闇のなか、彼女の胸元を狙ったスポットが当たったその一瞬が快楽を象徴する切なさがジャケットから伝わる。人生の刹那とでも言おうか。
ところで比較になって本題から離れて行くが、これも私のいつもの癖。
実はどちらかの写真が裏焼きなのである。見て行くとCECIL TAYLORの方はお兄さんが右手でライターを差し出したと事が自然である。HAWAKINSの方は彼女の左腕にブレスレットが見えるのが落ち着いて見え、口に咥えたタバコが唇の右側にあるのも実にシックリ来る。どちらも甲乙付けがたく上手い。 このお姉さま、いやジャケットに魅せられた私は、暗黒のブルーの世界に落ち、もはやどちらかも定かには見えぬ。 しかし、暗がりの中必死に注意し両方を眺めるのだが、それぞれ落とし所が上手い具合の構図になっていて、判断が付かないのだ。
どちらも制作者の苦心と意図とセンスが伝わる力作である。
音楽? JACK TEAGARDENの渋い歌声が時々聴こえてくる、素晴しいブルーなムードである。 URANIAのレコードは良い! ジャンルを超えて音楽は存在する。
Cecil Taylorのジャケットが手元に無かったので掲載できなかったのが心残り。
(後日、12月1日に入荷があったので追加で掲載)
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| RX-8(ロータリエンジン)製造中止 | - 2011/11/03
- 昨日の日記のマツダつながり。
あるお客様から、「マツダのRX8(エイト)の生産が中止になり、残念です。」と電話と一緒にメールで写真が届いた。 この方は大学を卒業してマツダに入社し、ロータリー・エンジンの製造に係っていたのだが、働きすぎで体を壊し、退社して高校の数学の先生になったという変わった経歴の持ち主。
話の発端は何かの話から、マツダのロータリー・エンジンのローターを持っているという事から、そんな物を持っている人はザラにはいないので、その理由を執拗に聞いて職業が判ったのだ。 聞きだした話によると。数学の授業の最初、すなわち4月に、このローターの現物を見せて、ルーローの三角形の話をする。子供たちが「何?」と思ったところで、あなた方の地元の企業にはこんな立派な企業がある事、数学が実社会に役立つ事を教え、数学・幾何に興味を持たせるのだそうだ。
ルーローの三角形から教えてくれる数学の先生がいるなんて、なんという幸せな子供達かと感動してしまった。 思わずローターを抱えた「金八先生」を想像してしまった。
ところでルーローの三角形とは、どこを計っても高さが一緒、転がっても高さが一定で、正方形の中で回転できる図形で、写真の通りの形をしている。 この原理を利用したエンジンが世界にただ一つのマツダのロータリーエンジンなのだ。細かく言うとマツダだけと言うのは間違っていて、模型飛行機のエンジンでは5cc位のエンジンが普通に作られているようだが、大型エンジンはマツダのみ。 通常のエンジンに比べ振動・ノイズが少なく優れているところであるが、他社がやらないという事は欠点も大きいという事でもある。
マツダのロータリーエンジン開発物語はNHKの番組プロジェクトXでの感動秘話が有名だ。 だが今や素人でもエンジンの中を削ったりしてチューニングする素人名人も多々おり、昔の開発担当者が聴いたら卒倒しそうで、開発当時の苦労など微塵も感じさせない。 そうやってレースをやっている人に言わせると、高回転での低燃費とトルクの良さは抜群でメンテも楽。レースに置いては、こんな良いエンジンはないということである。 だが物事には必ず裏があって、一転、街中を走ると低回転時の燃費の悪さは有名で、悪名高きロータリーとされ現代のエコ時代には合わないのだ。 不況の波に飲まれたのか、エコに合わないのか、ロータリーエンジン唯一の搭載車RX8は生産中止となった。
先代の国内唯一の本格スポーツカーRXセブン(7)は、デザインも性能も乗り味も間違いなくスポーツカーであった。 更なるマーケット拡大を狙い、ずんぐりむっくりで、定員も4人と大幅にスポーツカーとしての長所を削ってまで、生き残りをかけたRX8だが、虻蜂取らずのデザインはマニアの反感を買ったのか、それとも時代に即していなかったのであろうか。 ファンが、更にスポーツカーとして洗練された方向性の追及を望んでいた事も事実で、結局街中でも乗れるようにした車の方向に振った事が裏目に出たのかもしれない。 マニアは街乗りなどしないものだから。 街乗り用に電気モーターでも付ければ良かったか?
そうだ91年のル・マン優勝のビデオでも見よう。 なんたって日本車唯一の優勝車だから。 考えて見ると、あの頃がピークだったのだろか?
(写真は長年、外に置いてあったためか色が褪せてしまっているが、実際は金メッキを掛けたようなとても綺麗な色である。)
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| 近所のホテル | - 2011/11/02
- 近くのスターホテルという青梅街道沿いのホテル。
ここの駐車場が安いので、時々利用していた。
今日行ったら、ガードマンがいて「この車は止められません」。 「はあ?」 「三菱の安全適合に一致しないと思います」 「私は10年間、週に一度以上は利用させてもらっていた。また、このBMW・Z3などという古くて、小さな車が、どこの駐車場にも入れなかった事は一度もないよ」 「いやでも、リストには適合しないので....」 「はいはい、結構です、もう来ません」 と言って引き返した。
このホテルは、10月に営業中止し、アコーホテルズ「イビス東京新宿」としてマネージメントも移行したようだ。 だからと言って、10年間利用していていた人を断るか? だったら駐車場あります等と看板を出すな!
Z3は90年代後半、マツダのユーノス・ロードスターのマケットをターゲットにした車重1270キロの小型車で、軽自動車よりやや大きいだけという小型ぶり。 重量と言い、大きさと言い全く問題は無いはず。
今でも、嫌がらせとしてしか思えない。
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| レコード買取 | - 2011/10/31
- レコードを売りませんか。
買付で海外に行っていますが、まだまだ足りません。 出来ればオリジナル盤で。 フリージャズも大歓迎です。
もちろん価格は相場観がありますが、他店よりは高いと思います。 お声を掛けて頂ければ、日本中、いや世界中、どこへでも参ります。 電話でもメールでも下さい。
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| 柿の葉 | - 2011/10/29
- 近所のそば屋さんの鉢植えの柿。
葉が紅葉していた。
秋だね。
新宿は 柿も姉も 色ずくなり
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