HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。

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強風
2012/03/29

今日は、生暖かい南の強風が吹いた。
春って感じだが、埃っぽいし、花粉が空中を渦巻いていると思うと不安な気持ちにさせられる。

昔は春の風が吹くと何となくウキウキしたものだが、今の世は花粉症の心配をしておかないといけない。

同じ春風でも、エライく変わったものだ。

ARCHIE SHEPP "DONAUESCHINGEN"
2012/03/28

ARCHIE SHEPP “LIFE AT THE DONAUESCHINGEN MUSIC FESTIVAL” SABA 15148 (独)

私はこのレコードを20代から何回聴いて来ただろうか。その度に感動し、かつ興奮してしまうレコードは他に無い。DONAUESHINGENという字もスラスラと出て来る、悲しい性じゃのう。

演奏はCOLTRANEに捧げた「One for the Trane」の1曲、45分に及ぶ長い演奏である。
メンバーはRUSWELL RUDD, GRACHAN MONCURVのトロンボーン2人、JIMMY GARRISONのベース、BEAVER HARRISのドラム、全員30代前半で音楽人生怖いものなしの絶好調、GARRISONだけが、COLTRANEとの共演者としてキャリアが上だ。
まず、GARRISONのベースから始まる、これがCOLTRANEのVILLAGE VANGUARD AGAINの「My Favorite Things」の導入部が思わず連想され、私のようなファンは目頭が熱くなる。

しばらくしてドラムが入り次いでSHEPPの登場となり、クインテットによる熱い即興演奏が展開され、一つの頂点を迎えるころにはA面もそろそろ終わり、はやる気持ちでレコードをひっくり返す。B面になるとまた楽しみが待っているのでワクワクするという、そういう流れである。

B面はなぜか情緒あるフレーズが連続、ORNETTE COLEMANのLonely Womanのような雰囲気も漂わせながら。ハテナ?と思わせぶりなフレーズを聴き進んで行くと、「The Shadow of Your Smile」登場。それも堂々たるバラード。かつてフリージャズの演奏にこれほどの堂々としたバラードが挿入された演奏があったであろうか?見事なバラードと熱気を孕んだ即興は確信的に2度繰り返される。
フリーフォームの演奏で頭がホットになった観客には、砂漠にオアシスの見事なクールダウン。
ここにきてなぜトロンボーンが2本いたのか納得させられる低音部の見事な使い方に完膚なきまでに叩きのめされる算段は見事な構成。
演奏が終わった後に観客のアンコールをせがむ音まで延々と録音されている。

ジャケットの写真はアフリカの衣装であろうか、彼の当時のアフリカ回帰思想が現れた出で立ちである。それが口先で挟んだサックスのマウピースが如何にもカッコ良い、彼の音質からすると重要な咥え方だったのだろう。ジャケットの内側はRUDDとGARRISONの写真が掲載されてベーレントの力の入った紹介で、裏ジャケはSHEPPの顔のアップである。若くてハンサムな良い男である。

即興良し、バラード良しの、この見事な作品は1968年の10月ドイツの南西部の小さな町の音楽祭で、コルトレーンの死後わずか3か月の事であった。

私も泣ける。

学問
2012/03/27

ちょうど読んでいた本「最後の言葉」重松清・渡辺孝。
大東亜戦争で南の島で亡くなった兵士たちの日記に関する話。
途中、こんな文が。
「一生の生活を通して、終生の心境が如何に変化しようと、学ばんと欲する心は永久に変わらざると信ず今からでも境遇が許すならば、希望の道に進みたいと思う。」
弟にも、学を積まないといけないよ、苦労しないためにも精進しろと。

死に直面しながらも尚学ぼうとする人に感動した。

思えば、私は勉強などついぞ真面目にした事がなかった。
小学校6年の時に、家の製材工場の主任に「材木屋には学問はいらん、早く木の見方を覚えるんだ」と言われ、高校を出たら父親の仕事を継いで材木屋になるつもりで、男として本当にそう思い、暇さえあれば工場に出かけ、手伝ったり、木材を眺めたりしていた。
姉にそんな話をすると、違うと怒られたが、生意気な私は聞く耳を持たなかった。

といって、どちらが悪いとは一概に言えない所はある。
所が運命とは、「人生は不得手の方に進むものなり」と言われる通り、家は傾き、材木屋を継ぐ事は断念せざるを得なかった。
勉強をしておけばよかったと後悔するのである。
やはりこれは真面目に、真っ当に学を積んでおくことが最善な道であった事はその後人生の苦労が物語っている。
今の人生を見れば間違いない。

人生、若い時こそ学んでいた方が良い。学校の勉強だけが学ぶ事ではないが、なににも基本となる事は間違いない。

青春の後悔を今更持ち出しても、私の人生変わらない。

ブレーキ
2012/03/26

私がパッと見て惹かれる車は、車種では無くて「ブレーキ」の所。
要するに目が「ブレーキ・キャリパー」に行く。
タイヤのホイールの奥にスピード感溢れる色の、ブレーキ・キャリパーを見ると堪らない。

キャリパーは、よくスポーツカーなどについている「モノブロック・キャリパー」というパーツで、いわゆるBREMBO(ブレンボ)というブランドが有名である。
ブレーキローターを抑えるポッドの数により、4ポッド、6ポッドと大きさが変わる。
後付けの場合はBREMBOというメーカー名が読み取る事が出来る。
好きな人はわざわざキャリパーを黄色に塗ったり、赤く塗ったり、地味な人は黒くしたり、また、大体のマニアは大きなものに交換し、中には8ポット等という超ド級の人もいる。
細かい所にこだわるのはマニアの常で、自己満足の世界である。
そうでないと、なんだか燃えないから。

その効果は、ブレーキの効きが良い、という事になっているが実際はブレーキパッド、タイヤ等との組み合わせで、意外にも性能を発揮しない事もある。
じゃ見かけ倒しかと言われると、そうでもないが、そうとも言える所がちょっと辛い。

実際は普通の乗用車に付いているブレーキで全く問題はないのである。
車は急に止まれない、という大原則が立ちはだかってしまうのである。
要は運転者の使い方次第である。
それでも拘るのはマニアの悲しい性かもしれない。

お彼岸過ぎても
2012/03/24

お彼岸を過ぎて、これほど寒いのも珍しい。
寒さが苦手なので毎日が憂鬱だ。

春が来ない。

HARRY SWEETS EDISON
2012/03/22

Harry "Sweets" Edison “SWEETS” CLEF MGC-717 USA

あだ名の「スィーツ」とはLESTER YOUNGが名付けた。
レコードを聴けば、甘いケーキを連想させてくれる、スィーツと呼ぶにふさわしいミュートを付けた、優しい音色である。

ジャケットをみれば大きなテーブルにトランペットを立てその奥に彼が頬杖を付いて少し笑っている。トランペットは名器セルマーであろうか。派手な柄の開襟シャツをはだけている。
腕には良さそうな時計が巻かれ、小指の指輪と首にぶら下がったアクセサリーで飾っている。当時の姿が写っている写真集などを見ると、髪をポマードで伸ばしてピタッと撫で付けているので、こうして考えると中々の伊達男だった事が伺える。これぞちょい悪親父の粋な姿である。ベイシー時代はこれでツアーの行く先々で随分女にモテたに違いない。
彼の事をスィーツと呼んだのはLester Youngらしいが、確証はない。ただレスターが付けたと言った方が見栄えが良いのでそれでよい。

37年から50年までの13年間の長きに渡ってCount Basie楽団に在籍し、そのスタープレイヤーとしての地位を築いた彼が、Johnny Hodgesの例と同様にNorman Granzにそそのかされたかどうかは分からないが、ともかく退団しJ.A.T.P.に参加する。
その後はウエスト・コーストで音楽活動をしていた。
ラスベガスなどでも演奏していたようで、私が買付で何回かお邪魔したラスベガスに住んでいる年配のマニアが、何度も演奏を聴いて、「スイーツだ、スイーツなんだよ、忘れられない甘いサウンドだった」と言っていた。
確かに耳触りの良い心地良さがある。

この作品は56年、 Ben Websterとの共演で、ムード・テナーとスィーツ・トランペットのサウンドがより全面に出ていて、更にその柔らかなサウンドをBarney Kesselのギターが支えるしくみである。
タイトルもそのものずばり「SWEETS」と押し出した名盤である。

バーブ・レコードの演奏はハードバップの熱気やパワーは無いが、どれも上品で楽しくて、心が和む。ジャズとはこうやって楽しむものだという見本である。
スイング、中間派そしてモダンジャズの気持ちよさが堪能できる。
好きな一枚である。

お彼岸
2012/03/20

道路を歩いていると墓参りに来た老人たちの乗った車が行きかっている。
年に一番、あらゆる道路が混雑する日で、私はこの日だけは車で出掛けない事にしている。
いらいらするから。

また新宿区も山手線の内側に来るとお寺がいっぱいあって、隣同士、裏と裏でつながる程お寺が多い。

横と横、裏と裏といえば、エリントンとホッジスの「SIDE BY SIDE」と「BACK TO BACK」を思い出す。
聴きたいな。
ま、それはいずれ、と置いといて。

昼間から墓参りの家族連れの賑やかな声も聞こえる。
甲高い子供の声も響く。
春が来たと感じる時だ。


九九数え 得意な声に 春一番

マシン
2012/03/19

数日前のオーディオ続き。
超マニアのHさんとショップの方と、散々試した後、盛り上がってしまいそのままファミレスに行き、結局深夜1時までは話し込んでしまった。
女子会レベルだったかも。

そこで高性能のオーディオ・システムとはどういう物なのかというと「揃っている」という事が一つの要素だと結論になった。
スピーカー・ユニットの左右のスペックを揃えることの困難さ。
アンプの真空管、トランスなど厳密に左右を揃える大変さ。
本当に揃ったときの音は鳥肌が立つと聞いた。

そうすると高性能の第一歩は揃うという事に尽きる。
そう言えば、車のエンジンも、良く回るエンジンはピストンが揃っているという話がある。
ピストンの長さ、重量、バランスが企業の規格の中にありながら、更に最高の水準で揃ったものがあるらしい。
それが駄目なパーツが一つあると、そっちに性能が引っ張られてしまうものらしい。
その話題は評論家の福野礼一郎の車の本にも出て来る。

勿論個々の素材・造りが良くなくては話にならないが、多分、多くはそうなのかもしれない、と思った。
マニアの世界は深い。

燃費訴訟
2012/03/18

ニュースから
米国で、ホンダの2003〜9年のハイブリッド車の燃費が広告より悪いとして、所有者20万人が損害賠償集団訴訟し、結局ホンダが敗訴。総額140億円の支払いを命じられた。
驚いたが、こういう事が本当に起こるのだ。
ホンダだけにこういう問題が降りかかったとは、はやり苛められるとすぐに金を払いそうな弱いヤツと、見切った上での訴訟だと思うが、なんだか日本も甘く見られたものだと気分が悪い。
憎っくきアメリカめ。
今後、日本企業がターゲットに、こういういじめのような訴訟が増えそうだ。
しかしトヨタのハイブリットの時と言い、日本は弱いな。
頑張れ日本!

それはそれで話は変わって、自動車のカタログのスペックと言うのは実際の数値と比較すると、とても甘い。特にその中でも異なるのが「馬力」と「燃費」。
両方とも最高の状態の時に計測したという事を我々日本人は納得しているので、クレームをつけることはない。もちろん外車とて同じ事である。
馬力など実際に計測に行くと、ポルシェでも381馬力だと掲載されていても340馬力なんて事が普通にある。フェラーリなんかでも計測したら馬が何十頭も消えていたと、仲間内で笑い話になったくらい。
燃費も当然で、絶対にカタログ数値に到達することはない。

そんな甘い自動車業界のパンフレット・カタログだが、消費者センター等からも指導が入ったという話は聞かない。
私が旅行会社にいた時に、旅行パンフレットに、ホテルの海側が玄関なので、正面写真を掲載したら、実際の宿泊は海側でないからと、そんなちょっとの違いでも消費者センターから鬼の首でも取ったかの勢いで「誇大広告」と指導が入ったものだが、自動車のCMにおいてもとんでもない誇大代広告の宣伝があるが、それでもCMが中止になった話は聞かない。
そういう仕組みなのだろうと思っていたら、遂に出た。

普通、我々が買い物と言えば、洋服なら試着して購入するのが当たり前、購入するものを選択することが出来る。ところが車だけは、それが出来ない。
実際、個体差は非常に大きいので、ディーラーに行って、この新車の馬力を今計ってなどという話は聞かないし出来ない。実は個人的にはそうしたくてウズウズしている。なので、私などは良いエンジンに当たろうと思うと中古車から選択することになる。
そういう意味では、自動車業界は恵まれている環境にいる。

最近のCMでも燃費、燃費と燃費合戦をするならもっとシビアな数値を出して欲しい。
一般の運転手を乗せて、街中と高速道路と両方計測しようよ。
ホント。

ツィーター検討
2012/03/17

先日スピーカーの話を書いた。
ドイツの古い「Klang Film KL-L307」というフルレンジのスピーカー。

セットするときに、一緒に運び込まれたツイーターがある。
JBLの名機と呼ばれる「LE20」と同じく同社の「075」。

まずLE20を二本セットして試聴。
正直にいうと、ツイ−ターを付けた音がそれほど良くなった感じがないのでこれは却下。
良いツイ−ターなのだが、マッチしない事もある。フルレンジで十分と判断。

次に075。だが見ると一本しかない。
この075は購入の際すでに一本しかなかったという事で、製造番号は3桁で非常に古い初期モデル、16オームの金属加工もきれいでツルツルしていて良い仕上がり。
せっかくなので、一本でも実験してみることにして、片方のスピーカーに接続し、ツーターは両方のスピーカーの真ん中にセット。
ところがこれが不思議なことに、実にキラびやかで、明るさが出ている。

次に同じく075だが製造番号38000番台のを二本セットして試聴。
二本揃っていたし、明るさが出た。 バランスが良いし、フルレンジを邪魔しない音質で好ましい。
それを前の実験のように、スピーカーの真中に二本置くと、これまた結構。レコードやジャンルによってはセッティングを変えると、雰囲気も変わる、変わる。
正直に言うと、初期型の075一本の方が品もあって更に上を行って素晴らしかった、だが入手不可能だし、今回の二本で納得。購入するかどうか検討。

いや、オーディオは同じ型番でも音にエライ違いがある事を実感した。
実際同じ種類のカートリッジでも音質に著しい差がある事は、仕事の上でいつも実感しているが、ツイーターでもそうなのかと実感した。
オーディオは面倒だ。

まあ、私は中庸で。

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