HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。
  
| オーディオの事 | - 2012/04/19
- 昨日の続きでオーディオの事。
店をやる前はレコードの購入に関して、古い物は気に入ったモノラル盤だけを購入して、ステレオ盤は新しい録音の物だけを購入していたのであまり感じなかったのだが、店をはじめてからは無差別に入荷してくるのでステレオ初期の盤も試聴している内に、50年代終わりから60年代にかけての初期ステレオ盤は、製造側の技術者が並々ならぬ試行錯誤と努力によって作られてきた事を感じる。最近なぜか天才と持ち上げられるVan Gelderもステレオに関しては相当悩んだのではなかろうと思うのである。 もっと興味を持って聴きこんでいたらと、今までのステレオ盤など鼻も引っかけなかった自分の心持ちが悔やまれる。反省の気持ちも無い反省の言葉は置いといて。 要するに初期のステレオ盤の音が、各社それぞれの解釈が面白い。
そういえば業界年配の方の意見によると。 ようやくステレオの音が満足できるようになったのが、80年代中頃でちょうどCDプレイヤーの発売時期になるのだそうで、レコード派として悔しくてならなかった。 SONYなどは、デジタルに移行したくてCD推進派の教授など抱き込んでいたと。今の原発推進派の教授などの例と規模は違えど状況は同じか。横暴さにムカついていたが、どうにも出来なかった。 暫くしてどこかのオーディオ関係の場で会ったときに、思わず怒って咬みついたという話もあるくらい、ステレオの音作りはそれはそれは長い道のりだった事が偲ばれる、今は昔の物語。
でも、結局CD以降デジタル化は通信手段進歩の波にのまれダウンロードへと進み、CD衰退の波は避けられないという皮肉な結果は身から出た錆びなのかしらん?それは誰にも判らない。と言いながら決めつけているな。
確かに「良い音」と言う概念が、当時の新聞などにCDは傷音がしない事イコール良い音だと決定付けられた画期的な時代の到来だった。 今もそういう流れになったままでもう戻れない。
大体、良い音か悪い音かなど素人に分かるはずもない。 いやその道の通にも解らない。
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| ツイーターの位置 | - 2012/04/18
- 最近、JBL075のツイーターを左右のスピーカーの中間に二つ並べて置いている。それはたった一つの075でも真ん中に置いた感じが良かったことから、試してみる気になったのだ。
やってみると左右のスピーカーの音の繋がりが非常に良く、ステレオ盤でモノ盤でもイケル。
例えばRIVERSIDEのステレオ盤は独特のスピーカー設置による再生方法を推奨しているだけあって、通常のステレオの設置方法で試聴すると真ん中の音が抜けていて面白くないと言われる。今回はそれもなぜか左右の音が繋がり自然な感じになった。そうするとステレオ盤も侮れなくなった。 クラシックの場合は、075を左右逆に置くと、もっといい感じになりそう。 まだ実験中なので断言はしないが、かなり良いのではないかと思って試している。
真ん中と言っても、前後の位置、二つのツイーターの間隔、など皆状況によりけりである事は当然と思われるが、075のようにスタンドもネットなどで売られているから簡単に試すことが出来るので、左右の音の広がりに不満な人はやってみる価値があるかもしれない。 ぜひ試して頂きたいが、私は通でも無いし、また各々のシステムによっては悪い方に転ぶ事もあると思われるので、一つ自己責任で。 ただし、試聴に来いと言われればどこにでも伺うつもりである。
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| 飛行船 | - 2012/04/17
- 新宿のわずかな空に飛行船が飛んでいた
良いもんだね
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| 三毛猫 | - 2012/04/16
- 新宿伊勢丹の裏手、靖国通りを明治通りの5丁目の信号を過ぎ、交番の信号で有名な大きな交差点、そろそろオカマの通りに差し掛かるという思案橋ならぬ思案の交差点。
そこのスタバのコーヒー屋の前辺りで、時々、見事な三毛猫を見る。くっきりと3種の色が混ざり気なしで美しく、私が猫なら惚れてしまいニャオニャオと追いかけそうな、美形のお嬢さま。 いつも写真に撮ろうと焦っているうちにトンズラされる。
写真に写せたらアップする予定。 大体携帯のカメラ機能は反応が鈍くていけない。 準備に手間取るわ、シャッター押してから2秒以上も後にカシャッと写る。 猫は走り去った後、遅いぞ携帯! 携帯に八つ当たり。
「ノラ来たり カメラ持つ手に 春嵐」
私はきっと、あの猫に鈍いヤツと思われているに違いない。
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| 豆 | - 2012/04/14
- 今日は朝から雨が降ってしまい、暇そうなので伊勢丹で買ったピーナツを食べている。
最近、急に出回り始めた「千葉半立」という種類で、味・香が濃くて結構美味しい。 皮をむいて渋皮が付いたまま食べる。ピーナッツらしさが堪能できる。 デパートなどで見かける度に買っていたのだが、今日のが一番美味しかった。
今日もちょうどイベントをやっていたので買ったのだが、千葉県成田の宮野ピーナツという専門の会社らしい。
昔はこの辺りにも、都内のあちこちにも豆屋が結構あった。 どこのお婆ちゃんも贔屓の店があって、「あたしはね、どこそこの豆じゃないと買わないの」等と、お婆ちゃんなりに突っ張っていたものだ。 そんな勢いのある客が減ったのか、最近の家賃の上昇がそうしたのか、そういう小商いの商売が難しくなったのか知らないが、かなりの店が消えてしまった。 今はデパートに行くのが一番になってしまった。 小商いの店は街の大事な要素だと思うのだが、実に残念。 今は豆やカリントウなど食べないのかな?
「落花生 むけば双子や ザピーナツ」
下らねー。
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| JOANIE SOMMERS -POSITIVELY THE MOST | - 2012/04/13
- JOANIE SOMMERS “POSITIVELY THE MOST” WARNER BROS W1346
ジョニー・ソマーズ。 私のとても好きなアメリカの60年代の歌手なので、出来たら彼女のレコードは全部集めたい。 集めるのは簡単であるが、一つ厄介な問題がある。このアルバムがジャズボーカルとしてとても人気がある一枚で今となっては入手しにくいこと。彼女がヒットする前の59年のアルバムであったことが稀少価値を高めたのである。 早い話がそんな貴重なアルバムを、お客様を差し置いて、私が買ってしまうわけには行かない。 じゃ他店で購入すれば良い話だろう、って。ま、そういう事。
この歌手は、なんといっても青春時代から、いや私が高校時代から知っている歌手だから。 おまけに当時のテレビドラマ「サンセット77」に出演していたというから、もうたまらない。 「サンセット77」というドラマは当時のアメリカの豊かさ洗練さを存分に出していて、男はカッコ良くて強く、女は美人。それは現代の貧乏くさいアメリカとは全く違う別世界。出勤してくるオープンカーには羽根が生えていたから。 ドラマが始まれば、テレビ画面の憧れの風景に一瞬にして取り込まれてしまうのだった。
その彼女は60年代に「内気なジョニー」「ワンボーイ」と立て続けに大ヒットし、遠く離れた我々日本の十代にもティーンエージャーという甘く切ない思い出を耳から教えてくれた。 アメリカは民主主義と同じように、人生にはティーンエイジャーという光輝くまばゆい青春時代があって、存分に楽しむが良い、と教えてくれたのである。真に受けた私の、阿保の10代誕生であった。 綾小路きみまろ風に言うと、あれから40年、その結果が今も阿保な60代のまま。
それはさて置き、このアルバム。ちょっと見たら...良くないすか? それでは話にならない、気を取り直して。 大きな木に寄りかかった彼女はまだ18歳。まだ化粧も薄い可愛い顔で写真に納まった。 観光の街としても有名なVenice Cityの女学生時代を楽しんだ彼女は怖い物なしのあどけなさを残したままだ。髪にはカリフォルニアの暖かい風が吹いていたのだろうか。 このアルバムは、MARTY PAICHのアレンジでよりジャズっぽくなっていて、所々にART PEPPERソロが入るのがまた嬉しい。 裏のライナーにはRosolinoなどの名前もある。 曲は「It might as well be spring」「What’s new」「That old devil moon」等スタンダードがたっぷりあって、特に「So in love」は、聴きながら読んでいた藤沢修平の文庫本をパタリと膝に落としてしまった可愛さ。 所がお客様の噂によると、このアルバムがあまり売れなくて、路線を変えてからヒットになったというから人生わからないものである。 いずれにせよ声が良いのは何を唄ってもヒットするということか。
でも、売らなければ。
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| ROLF KUHN - SOLARIUS | - 2012/04/12
- ROLF KUHN “SOLARIUS” AMIGA NR8 50 046 (DDR)
1964年旧東ドイツ(DDR)における次期時代を担う傑作ジャズ・アルバムの誕生である。 60年代のDDRは社会主義国の優等生と呼ばれ、ソ連の衛星国として最も社会主義に乗っていた時代である。そんな時に秘密警察がよくもまあ見逃したものである。日本だったら警察どころか、仲間だって放っては置かない事態だったろう。それとも政府が西側に負けたくなかったのであろうか。彼は西ドイツの生まれだから許されるのかと思いきや、メンバーには東側の人もいる とても不思議な出来事である。
さて、昔のDDRの悪口は置いといて、この作品の事。 クラリネットのモダンな演奏として稀に見る出来が良い作品で、若々しいROLF KUHNの右手にクラリネットを持った立ち姿が、颯爽として写真に捉えられている。若々しくて、僅かな微笑みも育ちの良さを想像させてくれる。そうするとなんだか頭も良さそうに思えてくる彼は、おまけにハンサムである。羨ましい限りである。人生の教養に必要以上な音楽教育も十分だったに違いない。 勉強が足らなかったと反省しても遅いが、個人的には店を開くまでこのレコードの事を、迂闊にも知らなかった。10年ちょっと前にスエーデンの若いコレクターに奨められて購入して初めて知ったのである。聴いて驚くモダンクラリネットの傑作で大好きになり、それ以来、お客様に薦めて来た。 だがもう今後はすんなりとは入って来ないだろう。 旧社会主義国家からのレコードは崩壊後、随分と欧州各地に流出し現地の業者も持って歩いていて、綺麗な物を結構探してきたものであるが、ここ数年はもう出なくなった。あっても傷だらけの有難味の薄いレコードばかりになった。旧ソビエト崩壊ごロシアから流出した「イコン画」の例ほどは大きな事件では無いにしても、一応同じ時代の同じ様な運命の中にあった芸術作品であるわけだ。
このレコードはみなさんモードの影響とか、一曲目のMinor Impressionsという曲がCOLTRANEの影響とか、書かれているが、どうも個人的にはあまりそういう感じはしなくて、Minor Impressionsはハードバップの延長でやっている感じがして、あまりモードと言えない。きっとメロディーの美しさや外し方がモードっぽい印象をあたえるのだろう。 A-3の方がむしろCOLTRANEのMy favorite thingsの印象を重ねたような気がする。だが、そういう一曲づつの音楽の話は横に置いた方がこのアルバムの素晴らしさを語るにはよい。演奏の流れや大きく雰囲気をとらえた方が正しい聴き方かもしれない。いずれにしても、モダンなクラリネットとして大傑作で、Joachim kuhnのピアノやKlaus Kochのベースも美しさを存分に引き出した好演奏である。
フリージャズ前夜の作品に駄作なし!
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| 新宿地下街 | - 2012/04/11
- 新宿の靖国通りの地下商店街「サブナード」結構広いというか東西に長い商店街。
歩いていたら「サブナードのコーヒー屋」という看板が目に付いた。 買い物で疲れたどうぞお休み下さいという優しい心遣い何だと、感心しながらその看板のコーヒー屋一覧を眺めると、結局は有名チェーン店だけ。 スターバックス、ドトール、ベローチェなど5軒ほど。
何だかな、個人店が一つもない。 コーヒーの味は、それぞれ店に入る前から既に分かってしまったチェーン店ばかり。 これでは結局どこのショッピング・センターとも同じ。 街のテイストがない。
こんなんだったら案内の看板なぞ要らねーぞ。
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| 朝酒 | - 2012/04/10
- 歌舞伎町の裏の方を歩いていると、向こうからやって来た、新中年のお兄さん。
飲み屋の前に立ち止まった。 そして「ちぇっ!まだ開いてねーのかよ」。 右足を蹴っ飛ばしたまま、クルッと回れ右して帰って行った。
朝から酒かよ。 幾ら働いたのかも知らないが、まだ10時半だから、ね。 せめて、あと1時間は待ちなさいよ。
あまり変わらないか?
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| WES MONTGOMERY A DAY IN THE LIFE | - 2012/04/09
- WES MONTGOMERY “A DAY IN THE LIFE” A&M/CTI SP3001
このレコードは私が貧乏な学生時代に買った数少ないレコードの一枚で、友人に1000円借りて買った。三峰や高Qでズボンが一枚3000円で買える時である。その月は水と食パンだけの食うや食わずの生活になった。 WESの作品で持っているのはこれ一枚きりだった。 当時のビートルズのヒット曲をカバーしたにしては、アレンジもサウンドもとても洗練されている事と、ジャケットのタバコの写真が気に入り、安いステレオで朝夕掛けていた。
68年、まもなくWESが亡くなった。 当時、渋谷にDJ喫茶があり学校帰りに友人と行き、リクエストカードに「ウエスモンゴメリーが亡くなったので、ア デイ イン ザ ライフ」とリクエストした。 DJの綺麗なお姉さんが取り上げてくれて、「実はこんなカードが来ました。ウエスモンゴメリーが好きでしたので、亡くなって私もとても悲しいです。今日家を出る時によほどこのレコードを持って出ようかと思ったのですが、多分リクエストが来ないだろうなと思って、置いて来てしまいました。残念ですが掛ける事が出来ません。でも詳しいお客様もいらしゃるんですね」と。 周囲の客からも「ヘー詳しい人っているんだね」等とささやきが聞こえ、自慢に思った記憶がる。 別にだからどうという事もないのだが、WESの亡くなったニュースの私の記憶である。 画面を汚すなと言われそうだが日記だから許して。
この作品は写真が一番の売りである。 カメラマンのPETE TURNERの作品はCTIにたくさん使われ、レコードはあちこちのレコード屋の店頭を飾った「きれい事写真」の走りとなった記憶がある。あまり綺麗な写真が続くと食傷気味だが、だがこのタバコの写真だけは、灰皿の汚い場面をうまく撮った。
仕事に疲れた様子、商談がまとまらない様子、吸い殻が貯まっても動じない無神経さなど思わせる様子が連想される。 女が吸ったと思われる口紅が付着したたった一つだけ残った吸い殻は何とも意味ありげな男女関係が偲ばれる。見ると女はフィルター付きのタバコを吸い、男は男らしく両切りのタバコを吸っていたことになる。マッチ棒が斜めに突き刺さり緊張感を高めている。口に持っていくことなくタバコの形のまま残った灰の形からは非常に長い時間が経過した事が伝わる、彼等は一体何時間こうしていたのであろうか。とても疲れた人生の一日だったのであろう。灰皿というカスをアップにした迫力の勝利。 カスでもこれほどの訴える力があるのだと証明して見せ、これだけ沢山のイメージが湧いてくるジャケット写真を見せられると流石に一流と言わざるを得ない。 私などは、この「ジャケ買作戦」に見事にはまった単純な青年であった。 なんだかんだと言っても、アレンジは大事だと思わせる作品である。66年のVERVEの「Clifornia dreaming」と共に聴きたい傑作である。こういう作品群を侮ってはいけない。
当時付き合っていたガールフレンドもこのジャケット写真が気に入り、二人でせっせと煙草を吸った。 当時の彼女は今も吸い続けていて、廃盤じゃなくて、肺ガンになっていないだろうか? 今日はオチが駄目だった。
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