HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。

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PHIL WOODS "ALIVE AND WELL IN PARIS"
2012/06/01

PHIL WODDS AND HIS EUROPEAN RHYTHM MACHINE “ALIVE AND WELL IN PARIS” EMI/PATHE 340.844
(FRANCE)

さて、素晴らしいジャズの入荷である。
PHIL WOODSはジュリアード音楽院出身でCHARLIE PARKERフォロワーの一人として見られる。
だが、どちらかと言うとクールな演奏スタイルが感じられるバッパーであった。
55年のWOODLOREを初めとし、PAIRING OFF、WARM WOODS、など我々の世代のジャズファンを大いに沸かせたハード・バッパーである。
ジャズ喫茶に通っている我々は、彼の作品でPRESTIGEレコードの何が好きかと議論し合って喧々諤々の毎日であった。今思えば好き好きを議論しても仕方ないが。

ここで、ちょっと離れてGEORGE WALLINGTON の2作について聴いてみたい。
 まずPROGRESIVEレーベルの” AT THE BOHEMIA”は 55年9月。
メンバーはDonald Byrd (tp),Jackie McLean (as),George Wallington (p),Paul Chambers (b),Art Taylor (ds)。
 方やPRESTIGEレーベルの” Jazz for the Carriage Trade”は56年1月。
メンバーはDonald Byrd (tp) Phil Woods (ts) George Wallington (p) Teddy Kotick (b) Art Taylor (ds)。

両者は時期もメンバーも近い。
それなのに作品の雰囲気の違いが出たのはひとえにアルト奏者の違いによるものが大きい。
McLEANとWOODSの持っている雰囲気の味わいの差が出ただけだと私は思っている。要するにMcLEANの方が刺激的でWOODSの方がより上品になっている。たったこれだけ。
両方とも日本人好みの哀愁は感じられるものの、McLEANの方が一歩だけより哀愁が強い分、BOHEMIAの方が贔屓を受け、結局、価格に反映したものと思える。

さて、そうやって我々が暇な青春時代を送っている内に、彼はヨーロッパに活路を見出したのがこの作品であった。
エアメール新入荷と銘打った新着レコードがジャズ喫茶の壁に掛かり、その新譜を聴くともはや、まったりムードの彼の姿は無く、新しい世界に立つ凛々しい彼のサウンドを聴いたのだった。
音楽の世界の進捗は目覚ましく、サラリーマンになったと言え、ビジネス界の底辺でうごめいているだけの己の姿に焦った記憶がある。
それはさて置き、この作品、オリジナルはヨーロッパ風のコーティングジャケットの黒字に赤枠の中に颯爽とした彼の姿とメンバーの写真がある。ラベルはPATHEの初期の赤ラベルである。この赤のPATHEはコレクターには嬉しいね。

68年、パリに渡った彼はPRESTIGEのアメリカン・リズム・セクションに別れを告げ、新たにフランスの最強メンバーと組んだ。GEORGE GRUNTZ,HENRI TEXIER,DANIEL HUMAIRというヨーロピアン・リズムマシーンの出現である。リズムが横ノリから縦ノリに変わったとでも言おうか。
そしてこの作品、哀愁ある彼のサウンドは、より強調されたリズムの上に乗った。
そんなパワフルでありながら哀愁を秘めた傑作だったのだ。
だが、当時は「あの野郎、変わりやがった」という意見も出て、賛否両論となったのだった。
私は大好きで、彼の代表作だと思っている。
アメリカのミュージシャンがヨーロッパで作った作品は大体がいいね。

ERIC DOLPHY "LAST DATE"
2012/05/31

ERIC DOLPHY LAST DATE” LIMELIGHT LS 86013 (USA)

今回はアメリカ盤のライムライトのオリジナル・ステレオ盤が入荷。
ステレオでも、珍しく「緑色・ミゾありのラベル・緑内袋」なのが嬉しい。
今更なので、オリジナルだ、モノだ、オランダ盤だとか、どれがどうという話は置いておく。

ただこのジャケットの作りの素晴らしさは言葉に尽くしがたい。
このレーベルのジャケットは皆凝った造りで、手にした時の喜びは大きいが、これもまたドルフィーに対する愛情が感じられる。
ジャケット内側の8ページに渡るイラストと写真と解説の作りの見事なアイディアには脱帽する。
コレクターとしては大変嬉しい作品である。

本日は6月1日。
くしくも、この作品の録音は6月2日1964年なので、ちょうど48年前の作品という事になる。思えば長く来たものだ。

ドルフィーも最後の大作をオランダのフォンタナで出してもらい、更に続けて本国アメリカでこの様な立派なジャケットのアルバムに仕立ててもらい、音楽人生としては幸せだったというほかはない。
ところでこのアルバムで見られる、いくつかのイラストは、Zbigniew Jastrzebskiというイラストレーターの作品だとアルバムの後ろに書かれているが、どのような作品があるのかあまり資料が無かった。当時このジャケットが大変話題になったので、他にもレコードの仕事を手掛けたような記憶はあるが、思い出さない。もう40年も前の話だから。
一度、何かの本で読んだことがあったが、もう何処に書かれてあったか記憶にない。
本は売ってしまったにちがいない。

このアルバム良く見ると、表紙と裏ジャケは同じ作品の裏焼きである。
なかなか面白いアイディアである。

いや、こういうの物は、ジャズ好きとしては私も一枚欲しい。

ポスター入荷
2012/05/30

今回の買付でポスターが2枚。
一枚はモンクのポスター。
縦84cm、横59cmのやや大きなポスター。
場所はEssenとだけある。
紙は高級とは思えない比較的薄い紙なので、よくあったと言う感じ。
チャーリー・ラウズ等との時期で、なかなか良いポスターである。

もう一つは、オーネット・コールマンのポスター。
縦59cm、横40cmの大きさ。
モンクのより一回り小さいが絵柄は素晴らしい。
これは年は不明だが、11月9日パリでのライブ。
調べると、1965年に欧州ツアーを実施していて、11月4日のライブ録音もあるので、9日はクラブで演奏たのだろう。貴重な記録である。
これはフリージャズのサウンドを表現した素晴しいポスターである。
写真の光線の関係上、少し色がかすれているが、実際はとてもきれいな状態である。

こういう物は好きな人が持っているのが一番。
オーネットが4万円。
モンクが35,000円


毎日、入荷
2012/05/29

買付のレコードは、とりあえず間に合った分だけ、通販リストに掲載いたしました。
それでも、まだ新入荷があり、毎日店頭に出ます。
良い物がせっせと出ます。今日も30枚出しました。
リストにも日記にも掲載する間もありません。
良かったら見に来て下さい。
よろしくお願いいたします。

不安
2012/05/28

ちょうど、人気漫才師の親が生活保護の支給を受けていた件で、本人が記者会見を開き、朝テレビを付ければどこでもそのニュースばかり。

その中で彼が言った事。
「芸人は先の見えない世界で。芸人保険というものだってありません。まったくなんの保障がありません、云々。」
と言っていたのが気になった。

今時、どこの誰に将来の保障がある世界があるというのだろうか?
生涯保障のはずであった一流企業のサラリーマンだって明日は会社から放り出される今日この頃。
まして、私たちのような零細企業など明日も知れぬ身。
その荒波を、世の人達は乗り切っているというのに。
それを華やかな世界に憧れて、更に成功して特権階級に上り詰めた芸人が、そんな甘い事を言うようでは、人生が見える。

そういえば日本の国の理念は、親子は相互扶養が義務だったんだよね。
ファミリーの補助義務がある割には、それにしては、税金になると個人主義を持ち出すし相続税は世界一高額だし。
ホントに国家に都合の良い事。

国民もちょっとは暴れたくなるわな。


不安
2012/05/27

従業員がこんな仕事で将来不安だそうだ。

それを「そうだね」と聞きながら、自分は将来など考える余裕など無く、毎日今日と明日が不安でやって来たと思った。

独立して以来、今日の売り上げ、、明日の品揃え、明日の資金繰りと兎に角、今日と明日の事で精一杯のビジネス人生だった。
将来など考える暇もなかった。
だから休む事もなくやって来たのだろうと、自分で思う。

将来が不安だったらすぐ辞めて、他の仕事や会社に行けば良い。

明日が不安なら、今日一生けん働けば良い。
将来が不安ならどこか良い場所を探すべきだ。
それは誰にも言える事。

多忙
2012/05/26

買付から帰って、値付けの仕事がある。
現地で買入れした商品の価格、状態、それにまつわる話など、記憶がある内に値段を付けたい。
毎日忙しい。

儲からないけど、忙しい。
忙しいけど儲からない。

かと言って働かなければ、もっと売れなくなる。
辛いのう、中小企業は。

新入荷
2012/05/23

今回の出張のレコードが少しずつ入って来ます。
リストは間もなくアップいたしますが、店頭にも徐々に出しております。

ご来店お持ちしております。

乞うご期待!。

買付から帰る
2012/05/20

出張から戻る、東京は暑い。
成田空港のイミグレで並んでいると後ろのお婆ちゃんの二人連れが、これから羽田までリムジンバスで移動して、それからまた飛行機に乗り継ぎで帰ると言う。
ヨーロッパ内で既に乗り継ぎで乗って来ているはずだが、元気だ。

日本の老人パワーのたくましさというか、元気さに感心してしまった。
私は成田に着いたのが限界だった。

レコード屋
2012/05/15

レコード屋のおじさん。
なぜだか仲良くなって、車でホテルに送ってくれると言う。

運転しながら、彼が私に「お前はコレクターか?」と聞く。
「いや、昔はコレクターだったが、今はショッパーだ」
「そうか、レコード屋はコレクターになってはいけないよ」
「なぜ?」
「私は、レコード屋をやりながらコレクターだった。素晴しいコレクションだった、その御蔭で、私は妻と離婚した」
「・・・・・・」
「レコードは飯の種だ、それがお金に変わって初めて家族が生きていく事が出来る、それをコレクションしてしまうと、家族は困るんだ。だから商売を一生懸命にならないといけないんだ」
「そうだね」

レコード好きでレコード屋になった悲哀だね、とお互いに笑ったが、車中二人で重い話をした。

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