HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。

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クラブ・ジャズ
2013/02/17

ここのところ、当店にはプロのDJの来店はとんと減った。
またDJが奨めていたレコードだけを追っかけていたお客様もいなくなった。
以前のブームの時のようなチャラチャラした客が「オジサン、ドジャズじゃなくてさ、良いのないの?」と流行の知識を試すような、自分達だけが流行の先端でジャズを解っていると思っている客もいなくなった。
要するにブームは去ったという事である。
ドジャズという言い方にムッとする事も無くなってホッとしている。

今、DJをやっていてレコードを探しに来る人たちは、広く音楽を聴く人が多くなった。彼等は今も好きでやっているだけあって真剣さがあり、自分の範疇でない曲も聴いていて、音楽に対する姿勢に謙虚さを感じて、こちらも対応のしがいがある。

クラブジャズという単語が出来て20年ほど経つという。
音楽関連のブームでこれほど長いのも珍しい。
だが、音楽マスコミもちょっと便乗し過ぎた。DJに書かせた案内書のレコード評は、いつかボロが出るなという予感はあった。なぜなら、過去のジャズ評論家達がかつて使用した言葉を繋ぎ合わせた仕事ぶりが、読み手に音楽の心が伝わるはずもない。
なんでもブームでやって行くと結果は無残だ。

ジャズの一つの楽しみ方として、今後もぜひ、「大人の遊び」として続いて欲しいものである。
大人の遊びにガキを入れては駄目だぞ。

EDDIE COSTA “GUYS AND DOLLS LIKE VIBES”
2013/02/16

EDDIE COSTA QUARTET “GUYS AND DOLLS LIKE VIBES” CORAL CRL57230 (USA)

このレコードはBILL EVANSが参加したレコードとして知られているので、エバンス・ファンは何となく探すことになる。
エディ・コスタも生きていれば、きっとエバンスばかりが評価されると悔しがったかもしれない。
まあ、いずれにせよ、人の目を引くという事は素晴らしいことなので、それもある意味成功だったとも言える。

このアルバムは例のSHELLY MANNE ” MY FAIR LADY” CONTEMPORARYの、ジャズ作品化成功に追随した作品である事は間違いなさそうである。あちらが56年暮れで、こちらが58年だからそういう話になる。
こちらはこの作品のタイトル通り「GUYS AND DOLLS」というブロードウェイの大ヒット・ミュージカルである。
当然、レコードが発売されても可笑しくない今でも、世界各地で上演されているミュージカル作品である。

ジャケットももちろん、その劇中のシチュエーションの通りで、二組の男女のカップルこそ主人公たちで、賭博師のネイサンとその婚約者、プレイボーイのスカイと真面目な家庭の娘サラという組合せである。
賭博師とプレイボーイと来ているから二人とも悪そうなので、写真の中でどちらがどちらと言えないが、何となく左側がプレイボーイのスカイであろうと思う。
その楽しそうな彼らを尻目に、われ関せずとばかりに、エディコスタが右下の端にヴァイブラフォンを置いて、真面目くさった顔で、ワイシャツ一枚にネクタイを締め一生懸命に演奏している。

いきなり美人が二人もいて面白そうで、ちょっと砕けた感じが伝わって来る楽しそうなジャケット写真だが、内容と
なると大芸術作品なので、ちょっとジャケットと音楽性にギャップを感じないわけではない。
だが、作品はエバンスのアレンジも上々で音楽性も一流で、繊細な指の運びが伝わる好内容。
なによりコスタはピアノを弾かず、ヴァイブに専念しただけあって、音の運びやアレンジにおける彼の才能は聴くほどに感心するばかりで、新しい音楽性を求めた切迫感が伝わる。

ミュージカルとしてヒットしただけあって、曲も素晴らしいものばかりである。
チャンスがあれば是非聴いて頂きたい作品である。
当店にも久々に入荷したオリジナル盤なのである。

チョコレート
2013/02/15

チョコレートの事。
朝、マッサージに行き、そのまま近くのコーヒー屋に寄った。
そうしたら店員さんが、バレンタインデーの翌日だったせいか、チョコレートの話をしていた。
聞くところによると、フランスやベルギー等ではチョコレート職人はショコラティエと呼ばれ、お菓子の職人としてはトップクラスなのだそうだ。

それで、ケーキ職人であるパティシエも成功した音は、どうしてもチョコラティエを目指してしまうものらしいと。
また、チョコレートは扱いがとても大変だと話していた。
なにしろ温度が1度違うと、出来上がりから、艶からみんな駄目になってしまうものだそうで、かなりのパティシエでも、難しいと嘆く人が多いものだとか。
よく解らないが、兎に角、面倒この上ない仕事で、バレンタインデーの子供の手造りとは雲泥の差があるとは、この事らしい。確かに子供たちのは、いじっている姿を想像すると、泥という感じなのかと思ってしまった。

フランスという国はおかしな国で、ショコラティエはじめ、菓子職人のパティシエ、アイスクリームの職人グラシエ等と細分化されていて、いくつジャンルに別れているのか私には解らない。
最近の日本の音楽のように、なんでも分類して新しい呼び方を考えてしまうような感じであると言えば、そういう気もする。
だが、こと料理に関しては、フランス料理は素晴らしく、40数年前に私がアルバイトで入ったフレンチレストランで、ちょっとひと段落付いた時、チーフに「茹でる」という言葉にしても6種類以上もあるので、ちゃんと覚えろと言われ、ノートにフランス語で書いて、○○は何度で何秒、○○は何度で何分と覚えたような記憶がある。今は何も覚えていないが。
流石グルメの国なのである。
それが、チョコレートの菓子となると1度の違いが命取りとなるとは、更に細かな注意が必要になる事だけは理解した。したものの、私にはまったく未知の世界で、こんな仕事をしていたら神経質でクソ面白くない人間が出来上がってしまうのではなかろうかと、勝手に想像した。
オジサンは発想がイジワルだ。
ウン。

身体は男
2013/02/14

2・3日前、とんかつ屋に行った。
私の近くの席に女性が二人。
それにしても背も高く立派な身体つきだなと思っていて、はたと気が付いた、女では無い!と。
オカマの二人連れだ。
どうも変だと思った。
豚カツもご飯も多めだが、普通に取ってキャベツもお代わりして、モリモリ食べているから。
女性の食べっぷりではない。
女との相違点は、どうしたって出る。

心は女でも 身体は男 ちょっとの量では 足りませぬ!

BOBBY HACKETT “COAST CONCERT”
2013/02/13

BOBBY HACKETT “COAST CONCERT” CAPITOL T692
久しぶりの入荷。
中々の味わい深さを持った好アルバム。
彼のレコードの中で断トツの人気であり、ほぼこれだけが売れ筋という、古いスタイルのジャズにも関わらず、人気を持続していて、多くの人がこのアルバムを探しているのも不思議な一枚である。
不思議と言わずに聴いてみると、なるほど良い出来である。
きっと2曲目の「 NEW ORLEANS 」から伝わる風情が聴く人の耳に心地良いのだろうか。
「BASIN STREET BLUES」のティーガーデンの歌も素朴さが出ていて、この共演が人柄にまで誉めてしまう、いや誉めてしまいたくなる出来なのである。
会った事がないのに、なぜか人柄を褒められる演奏など、中々あるものでは無い。

私の危うい記憶とこのアルバムの英文のライナーに頼って書くとこういう事になる。
ロサンゼルスでは当時「DEXIELAND JUBILEE」が毎年行われていて、55年には彼とTEAGADENが組んだバンドを出演させた所、それが大喝采であった。この時期から60年代にかけてロスを中心として西海岸ではデキシーランドジャズのリバイバルがあった、という重要な証拠である。ついでに言うと当然日本にも影響があり、デキシー人気が伝わるのである。
話を戻して。キャピトルは急きょバンド・メンバー全員を招集し会社のスタジオで録音を行った。
ライナーによると夕方5:30にキャピトル・ハリウッド・スタジオで始まった録音は、吹込みを重ね1ダース・アワーの時間が経ったと書かれているから朝の5:30まで仕事だったというハッスルぶりだった。
コンサートでも絶好調の演奏だっただけの事はあり、録音された当アルバムにおいても見事な演奏である。

一曲目の「I WANT A BIG BUTTER AND EGG MAN」農家の金持ちが欲しいな、という意味であろうか。「STRUTTIN’ WITH SOME BARBECUE」とは、彼女と遊びたいな?というのかバーベキューと言うのか危なそうな言い方は、今ではちょっと使えない歌の題名など、もう当時のジャズのスラングは意味が解らない。
もう、それは放っておいて、ジャケットを見て欲しい。

空港に立った彼の姿である。
航空会社風に書けば「LAX」(ロサンゼルスの3レター)に向けて、今は無き、当時のアメリカ大手の航空会社「TWA」の飛行機に乗り込むところである。深夜便と見える。航空機に背を向けているから、到着したところなのであろうか。こういう写真はどちらか考えていつも悩むな。どうでもいい事なのだがTWAは当時ハリウッドスターが使っていて豊かさの象徴的な航空会社だったのである。そう思って見ると写真の意味合いもちょっと違ってくるな。
このジャケットをパッと見て「スーパーコンステレーション」と機種を言い当てる方は、余程の飛行機マニアである。当時のTWA絶頂時代を象徴する3つの垂直翼を持つ、最新鋭機である。
その最新鋭かつ優雅な飛行機の前にすっと立つ彼。
ネクタイをしたスーツの上に、紺のちょっと地味目な綿のコートを着込み、左手に軽くタバコを持っている。
人差し指と中指でなく、親指と人差し指で持ったところに飾り気のない性格が出ている。
右手の脇に抱えたのはクロコダイルの型押しのトランペットのケースである、やや貧相な煙草の持ち方と打って変わって。ケースは凝った柄で、高級感が漂う。彼の愛用のトランペットであることが伝わる。
40歳なのに、ちょっと老けて見え決して派手ではない彼の姿から、彼の良さそうな人柄が伝わって来る。
これから西海岸ロサンゼルに行って演奏するので、「COAST CONCERT」というタイトルになった。
50年代デキシーランド・ジャズの大名盤なのである。

キャピトルの録音の音は、本当に雰囲気を出すのが巧くて、何度も聴き直してしまった。
こんな飛行機に乗ってアメリカにジャズを聴きに行きたいな。

ハイヒール
2013/02/12

地下鉄のホームの階段を降りて行くと、私の目の前に、足の長いセクシーな素敵お姉さんが。
10センチ以上もありそうな高いハイヒールを履いた素敵なお姉さん、おまけにスカートは超ミニときている。
素敵な後姿にしばし見とれる。
私も若かったら好みの女性、なんてヨコシマな考えもチラッと脳をかすめる。

そのままの距離で歩いて、ちょっとだけ堪能したのでベンチに座ろうと思っていると、そのお姉さんも同じベンチに腰かけた。
オジサン思わずラッキー! 
目がパラダイス。

とその時カバンから何やらゴソゴソとしているが、取出したのは靴。
地面にポンポンと落とし、さっさと履き替えて、ヒールを仕舞い立ち上がって歩いていた。
ペッタンコの布の靴。
すっくと立ちがったその御姿は。

あらま、さっきの後姿とは全く別人。
スカートの丈が短い分、よけいに足が短く、ちょっと小太りの姉ちゃん。
あっけに取られて見送った。
女はコワイ。

休憩で
2013/02/11

最近この辺りで、休憩の時に行きたいコーヒー屋がない。
タリーズなどチェーン店にも時々は行くのだが、ああいうスタイルのコーヒーショップは、先に席を取ったりする事がオジサンには苦手で、隣同士の席も近い事もあり、どうも落ち着かない。勉強をしている若者の姿にも落ち着かない。混んでくると、すぐに帰らないと悪い気にもなる。

ルノアールなどの昔からの純喫茶も良いのだが、あそこに堂々と一人で座っている強さもなければ、一人でいるのも気が引ける。

小田急百貨店あたりに一軒、通好みのコーヒー屋がある。良いのだが、そこは老舗だけあってお客さんの数が多くて、これもまた落ち着かない。カウンターの人が怖そうで、そこに一人でいられない。

だからいつも、だれか来て一緒に休憩に行ってくれる人を探しているのだが、そうそう誘ってばかりという訳にもいかない。

コーヒーもあまり飲むと胃に悪い。
という訳で、私はいったいどうしたら良いのか?

高級カートリッジの事
2013/02/10

レコードを購入された方から時々、こんなクレームがある。
「針飛び」するという。

言っておきたいのだが、当店のレコードは確認済なので、針飛びはない、と断言できる。

それでもお客様のプレイヤーと針のセッティングなどにより針飛びが起きる可能性はある。
その際は遠慮なく言っていただきたい。

ところで、必ずと言って良いほど針飛びで電話が掛かってくるレコードがある。業務の秘密なのでここではレコードに付いては書かないが3枚ある。
お客様から、傷が無いが針飛びをすると。
3枚の場合、必ず高音質のレコードである。
「針飛びするけど!」
「何曲目のこの辺りですか?」
「知ってて売ったんですか?」
「はい。」
「ひどいじゃないですか!」
「はい、でもその前にプレイヤーのアームの調整をして下さい」
「?」
という会話を電話でして、その場合はまずプレイヤー、アーム、カートリッジのセッティングが間違っていないか確認していただく事になる。
翌日の電話では、それでほとんど解決している。

ただ、オルトフォンとEMTを使用している方に申し上げておきたい。
それは冬になると聞かれる事。
まず音がビビってしまう事。
次に針飛びが起きる事。

それは、音に神経質に作られている高級な趣味性の高い製品である事が原因で、それが寒さ故に、ダンパーが固くなってしまうからである。

安価なカートリッジではそういう事態になる事はない、あらゆる状況をカバーした製品の作りというか、そういうゴムであるから。
しかし、高級機であるEMTやオルトフォンの場合は、音の作りも良くするためにゴムの使用温度も限定されるそうで、室内の温度が低くなるとダンパーのゴムが固くなるのだ。古い機種ほどそうなる。

その場合は、まずプレイヤーの設置場所を温かな場所に移す事。
カートリッジを電球の下に置いてふわっと温める事。
それこそワイシャツの胸のポケットにでも入れておけば、ちょうど良い温かさのはずである。
部屋の中ならば、部屋の中で温度の高い場所すなわち、棚の上に置いた方が良いかもしれない。
ドライヤーで温めるのは、表面のみ温まるので効果はなく、それどころか本体のプラスチックを溶かしてしまった人の話も聞いた。

好きな人は、豆電球を付けた木の箱を作り、その中にカートリッジを入れている人もいると伺った。ほんわかとした小鳥の雛を育てるような気持ちなのであろう。
趣味の世界は大変である。
扱いを丁寧にしないといけない。

修理などの事で
2013/02/09

オーディオ仲間が店に集まってくれた。

アンプ修理は技術者の身体的にも精神的にも調子の良い時に直してもらった方が、いい音になると話になった。
不満の時はもう一度直してもらうということだが、依頼する方とされる方の勝負のようだ。
こんな客ばかりでは修理の人も修行のようで大変だが、これも「道」という事で。

当店でも馴染みのオーディオ・ファブさんの噂が出て、ある時彼が、親指と人差し指でアーム本体をなぞって「これはプラスとマイナスが逆に着いているでしょ」というので、ハイといって線を指し直したところ本当に音が良くなったと。
それで、思わずぞーっとした話も面白かった。
確かに彼も60歳を過ぎていると思うのだが、老眼鏡を掛けない。それどころでは無く、とても細かいな所も肉眼でチェックするので、私などいつも驚愕の眼差しである。
普通の人の及ばない「名人」と言える人は確かに存在する。

そう言えば、オーディオではないが、マッサージとか指圧などに掛かる時は、私は先生に話しかけないようにしている。
経験上、しゃべくっていると、効き目が無いような気がする。
相乗効果で良い会話もあるかもしれないが、おしゃべりを自認する私の場合は、会話に気を取られるという事は、気が入らないという事なのである。

修理
2013/02/08

修理に出していた、プリアンプのマランツ7とトーレンス124が同時に却ってきた。
   
マランツ7の方は、ヘタった抵抗など取り替えてくれた。AUXに入れたCDの音が、レコード・プレイヤーを同時に回している時にも、漏れて聞こえてしまうのは、昔のプリアンプの入力が小さかったせいで、それはAUXに抵抗を着ければ直ると言われたので、取り敢えずそうして頂いた。

プレイヤーは、ちょっとした接触不良で大したことがなかった。
それよりも、針が汚れてタールが付着していて、これが片方の音が聴こえなかった原因になった可能性が高い、と指摘されてしまった。
小まめに掃除をしないとこういう事態が起こる。

他人には、聴き終わったあとには必ず、付属のブラシでちょいちょいと針の周辺のゴミを取るように払うように言っているのだが、自分の時はいい加減で、そのままにしているものだから、こいう事になってしまう。
その癖に常日頃レコードを聴いているので、針の使用時間が長く、汚れも激しくなっているのだろう。

だが、針先にこびり着いたタールは素人には取れない。

取れなくなる前に、聴き終わってスイッチを切る時にでも、ちょいちょいとやれば、それだけで効果はあるもので、長く道具を使うために大切な工程でもある。
それを面倒くさがって放置していると、今回の私のような事態に陥る。
こびり着いてしまったタールは、名刺などでこそげ取る名人もいるようだが、そういう人は意外にマニアの知り合いにいたりするので、友人などに当たって置くと良い事がある。
趣味の友達は作って置くとよい。

針先に塗って取る液も売られているが、過信は禁物で、そういう液はたいていの人が使い過ぎて、針先を付けている接着剤を溶かしてしまう事がある。
なんでもほどほどが一番。

これで、プレイヤーとプリアンプの両方をセットして音を出したが、流石に心配無用で、シャキっとした音になった。

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