HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。
  
| 日経新聞に | - 2014/06/24
- 23日の日経新聞(夕刊)に当店の、シンガーソング・ライター「吉田ヨウヘイ」が取り上げられました。
「新世代フォークロック」 というくくりですね。
東京でなく、大阪の文化担当が取り上げたようです。 有難いことです。 東京は何をしているんだ、とツッコミを入れても仕方がない。
新聞は今更、購入という訳にも行きません。 当店に少量ありますので、ご希望の方には差し上げます。
宜しくお願いいたします。
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| DINAH WASHINGTON “WHAT A DIFF’RENCE A DAY MADE” | - 2014/06/23
- DINAH WASHINGTON “WHAT A DIFF’RENCE A DAY MADE” MERCURY SR 60158 (USA)
一曲が抜群のアルバム。 この一枚のこの一曲だけは、私も譲る事が出来ない程の好きな曲である。 何しろ、ダイナ・ワシントンは、ブルース・ジャズの歌手としてトップの人なのである。 耳を傾ければ、英語の苦手の私でも、発音はくっきりと耳に入ってくる。 まるで英語の教科書を読んでもらっているかのように。 そして一音一音が優しく耳に、念を押す様に、入ってくる。 ヴィブラートは丁寧で、心地よい。 黒人独特の濃いヴォイスの持ち主なのではあるのだが、所が不思議な事に、その声は柔らさがあって、美しくて、なによりも少女のような可愛らしさがある。 この人は歌の天才の中の天才なのだと、聴く度につくづく思う。
ところで、このアルバム。 このアルバムはどれを聴いても、悪い所が一つもない。 したがって、一曲などと言うべきでもないのだが、何しろ、この一曲が突き抜けて良いので、まあそういう事にした。 その一曲とは、B−1にあるタイトル曲の「WHAT A DIFF’RENCE A DAY MADE」。 歌を聴けば、歌の心が表わされて、情緒があって、いつもどこかで聴いたことがあるような思い出と共に親しみを感じてしまう。 嬉しさと悲しさが同居する不思議な歌なのである。 こんな歌って、一体いくつあるのだろう。
しかし、このアルバム、私はB面ばかり聴いてしまうのだが、B−1からの流れが最後までうまく繋がっていて、感心する。 こういう曲の流れをうまくまとめるのも、才能なのだろうと思う。 欲しいアルバムである。
この歌は、たしかTVコマーシャルに使われた事があるような気がする。 その時、こういういう良い歌をちゃんと聞いていて、こういう仕事に使う人がいるのだな、と感心した記憶がある。
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| JOE WILLIAMS “SOMETHING OLD,NEW AND BLUE” | - 2014/06/22
- JOE WILLIAMS “SOMETHING OLD,NEW AND BLUE” SOLID STATE SS 18015 (USA)
2・3日前の日記の、一曲でも良いのがあれば大名盤の話、続編。 実は、あの時に、もう一枚候補があったのだが、どうしても棚から出て来なくて、家から取ってきたので遅れてしまった。 それがこのアルバム。人に言えないが本当は好きな一枚・一曲。 ほとんど誰も見向きもしない。黒人ボーカルでさらに男性ときては、もうお手上げ状態。 でも、わたしくの仕事であるから、A面の冒頭から確認しておくことに。
彼は、カウントベイシー楽団のボーカルリストとして君臨した、米国を代表する歌手でもある。 その辺りは本国と日本での人気に、若干温度差があるのは仕方が無い。 しかし50年代における人気は大したものだったのである。 また、「Every Day I Have The Blues」というヒット曲もある。
さて、本題にもどって。 B面冒頭の曲「IMAGINATION」これが、白眉。 イマジネーションは幾多の歌手が歌い、幾多のジャズプレイヤーが楽器をもって歌い続けてきた。 名演奏と呼ばれるものも数ある。 しかし、このジョー・ウイリアムスのこの曲は格別な魅力がある。 聴かれたい。 優しく、柔らかく、そして強く!感情を込めて歌った彼ゆえの洗練された魅力が、存分に活かされた見事な唄い方である。 曲が一周した後の、 Have you ever felt a gentle touch And then a kiss and then and then Find it's only your imagination again, um ここら辺りからのゆっくりと丁寧な歌い方が素敵。 ぐっと心にせまる、ナイス・サウンド。
これ一曲のために購入して惜しくないアルバムである。 このアルバムはサド・メルがバックを務めたはずだが、何処にもクレジットがない、まあそういうつもりで。 ジャケットもあまり変わり映えのしない絵柄で、もうちょっと何とか出来なかったかと思わないわけではない。 それでも、全体を通して、歌い上げる事を控えた、なかなかの良い作品である事に変わりはない。 しかも彼の声は、只のいわゆるダミ声ではない。 強い中にも、必ず優しが染み出た所が魅力で、そこに加えてバラードではブルースの味わいがぐっと出て来る。 珍しく良い歌手である。
チャンスがあったら、ぜひ買って聴いて頂きたい。 決して高いものではないので。
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| 雑誌「ジャズ・ジャパン」に掲載 | - 2014/06/21
- お知らせ
本日(21日)発売、雑誌「JAZZ JAPAN」
オーディオ欄(JAZZ AUDIO)に、「ジャズ・サウンド再生の私的考察」というタイトルで、私の話が、取り上げられました。
これは前号からの続きとなるものです。 家庭、それもリビング・ルームの生活の中で、ジャズをレコードで聴きたいと思っている人には役に立つと良いと思って話したつもりです。 誰にでも私の話が奨められるものではありませんが、参考になっていただければと、思って話しました。 宜しくお願いいたします。
是非、買って読んで頂きたいと思います。
(一冊 1,030円)
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| HAMPTON HAWES “HAMP’S PIANO” | - 2014/06/20
- HAMPTON HAWES “HAMP'S PIANO” SABA SB 15149 (GERMANY)
私が大好きなアルバム。 ハンプトン・ホースは日本においても非常に親しみのある、ジャズ・ピアニストである。 年配の方々には、戦後すぐに横浜のクラブなどに出没していたという話や、守安祥太郎に、「あなたのように弾くには、どうしたら良いか」と聞いていた駄目なヤツという話があったりした。 我々の世代は、コンテンポラリー・レーベルが西海岸に本拠地があったせいもあり、よく目にする輸入盤でもあり、耳にする回数は多かった。 ある意味、耳タコのピアニストでもある。 従って彼の演奏を、比較的明るく、アメリカ的で、センスがあって軽いサウンドとみなしていた。 まあ、間違ってはいないかもしれない。
それで、このアルバム。 これがコンテンポラリーの彼の演奏をそのまま、ドイツで録音したのかと思いきや、これが大間違い。 ピンクのラベル、ピンクのジャケットを眺めながら、プレイヤーに盤を乗せ、針を下して頂きたい。 いきなり聴こえて来る音は、いつもの僕と違うの!
先日、某雑誌のライターさんと一緒にこれを聴いた。 その時の彼の反応は「暗さが出てますね、これがハンプトン・ホース?」。 これぞ、してやったり、レコード屋冥利に尽きる。
いつものアメリカの西海岸の明るい街角だと思っていたら、何とこちらは、ヨーロッパの人通りの少ない秋の街角なのである。 本当に秋である。 一曲目の始まりなど、ヨーロッパのピアニストかと思える緊張感。 サウンドも繊細かつ強さがあり、高い音の伸び方が素晴らしく、これぞドイツ魂のレコード産業の製品かと感心する。 キリリとした音の選び方と言い、ベースのエバハルト・ウェーバーのきちっとした音の運びといえ、クラウス・ワイスの両者の音の絡みは見事で、ジャズ芸術とはカクあるものぞという素晴らしさ。 エバハルト・ウェーバーは27歳、クラウス・ワイスは25歳、若い二人は自分たちの信じたサウンドをしっかり出している。 二人ともまだリーダー作は出していないが、素晴らしいメンバーを選んだものである。 「枯葉」なども、ピリピリした感じはありつつ、風に乗って落ち葉が吹かれ、それを見ながら感傷にふける暗い我が心が揺り動かされる。 アメリカのようなあっけらかんとした音では無く、人生には心に秘めたものもあるんだと音に現す、この情緒。 スピーカーに対峙すれば左上から音が流れ落ちて、音と共に落ち葉も舞い落ちて、これ以上の風情があろうか。
苦労した彼、ゆえの人生の機微が感じられる。それもそのはず..... というのも彼もまた他のジャズメン同様ドラッグとの縁は切れず、そこを警察に目を付けられたのみならず、不運な事に警察への協力を求められる。しかし、彼はこれを拒否。(警察に協力してロクな事はないのはこの世の常だ) しかし、男らしさが仇になり警察を的に回すことになり懲役10年。(所詮最初から敵だわな) しかし、男らしい強い男を神は見放さず、ケネディ恩赦で63年出所。(ケネディも一つくらい良い事やったのね) 64年が古巣コンテンポラリ−での「 Green Leaves of Summer」心温まる良い作品である。 人生の最も大切な時期の5年間を棒に振った彼の強さは、この後に爆発する。 67年の秋から68年丸々、世界ツアーに出て好評を得たのである。 その皮切りが当作品なのである。 貯めていたアイディアがほとばしったのであろう。 彼のそれまでの人生の中で、これほど繊細さとスイング感がマッチした演奏があったであろうか。
オスカー・ピーターソンもそうであったように、ハンプトン・ホースもまた、ここMPS(SABA)での演奏は、生涯に残る代表的大傑作になったに違いない。
私もレコード屋になって15年、沢山レコードは聴いて来たが、もうこれ以上無いと思いながら、良い演奏はまだまだ出て来る。
しかしこの人は、本当の男とは何かと教えてくれる気がするのだ。
ジャズって、本当にいいね! 今日は、もう仕事を止めたいな。って、まだ朝だよ。おい!
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| VA “VENUS IN NEW YORK” VENUS | - 2014/06/19
- VA “VENUS IN NEW YORK” VENUS TKJV-19102 (JAPAN)
店を始めた頃は、色々な人が来た。 レコード屋の親父が偉そうに商売指南。 いきなりコレクション自慢を延々と話し、何も買わずに勝ち誇った様子で帰って行く人。 商品がオリジナルでないと怒り出す人。 飾り方が悪いと文句を言う人。 業界で知らない人が新規開店で始めた店など、舐められたもので、それは色々なお客様が、言いたい放題である。 いや正直、教えてくれたのだと思っている。 そういう自称お偉ら方は半年で消え、店に平和がやって来る、と同時に本当の商売の厳しさが始まるのだが。
その中で、ちょっと面白い事に、レコードの売り方の指南をしてくれた人がいた。 それは、レコードは、どんな駄作と思われている物でも一曲は聴き所があるものだ、だから、全曲聴けと。 良い曲があったらそこをメモするなり、覚えて置けと。 それで、お客様が試聴する時には、これどうですかと、一番良い曲から聴かせろと。 間違ってもA面の頭からなんか聴かせるものじゃない。 一曲目の印象は絶対だから。 そうやって聴かせれば、シナトラとかサラヴォーンなどいくらでも売る物はあるぞと。 なるほど、大いに勉強になった。 それで、確かに一生懸命に聴けば、た し か に 良い曲は出て来る。 特にクラブジャズ系については、非常にというか当然の事ではあった。
そんな事もあったなあ、彼はどうしているのかなと思いながら、ちょうどこのレコードを聴いていると。 あらまあ、こんな良い曲が一つ! 2曲目の「SPEAK LOW」。 ボサノバのリズムに乗って、良い調子。 メリハリのある音で、シンバルの音も綺麗にシャキシャキ決まる。 今風の良い音で、低域も締って良い。 良いアルバムではないか!
と言いながら、実はレコードを手に取って裏の曲名を見た瞬間「スピーク・ロウ」というタイトルが目に入った瞬間、試聴するのが、レコード屋の仕事なのである。 何しろ、この曲のほとんどの演奏はクラブ向きの好演奏である事が多いから。 しかし、ビーナスも良いのを作ったね。
本日の一言。 「一曲あれば、大名盤 !」
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| 風営法の事で... | - 2014/06/18
- この間ニュースで、クラブの事をやっていた。
クラブといっても「ちいママ」などがいるクラブではなく、クラブ。 お姉ちゃんが主体になっているクラブと、音楽が主体のクラブの違い。 余計に解らなくなった。 要は、「ラブ」の音が下がる。
そうすると、ママやちいママのいるクラブは「ラブ」(愛)が上がるから、値段も上がる。モトエ。
まあ、いいや、それで、そのクラブ営業が警察の風営法の適用で風前の灯だと。 それで、風営法を改正して、お姉ちゃんが主体になっているクラブと、音楽が主体のクラブを別けられないかという話がテレビの何かの番組であった。 元ヤンキーの国会議員の義家という議員が出て来て、そういう事に理解があるかと思いきや、全く逆で、犯罪の巣だとか、青少年の教育上良くないとか、猛反対であった。 こういう元ヤンキーでもクラブで踊る事が嫌いなのか、きっとそういう子を捕まえてカツアゲでもしたのだろうか、と想像してしまった。そういう人間に限って教育などに熱心なのは、そういう事の裏返しだよな...、それは置いといて。 その、音楽の掛かっている場所や、踊る場所をいとも簡単に否定してしまう、日本人の感性は面白いなあ、と思ったのだ。
昔、知合いに訊いた話。 息子が英国圏内のある国の高校に留学していた。 卒業式が近づいた時、その高校から卒業のお知らせがと届いた。 と同時に、その高校のPTAから招待状が届いた。しかし不安になって日本からのお土産や持って行くものについて尋ねた。すると返事が来た。 「何も準備はいりませんが、たった一つダンスが必要です。できるように準備をして来て下さい」と。 それで、二人はその日から急きょ、ダンス教室に通い熱心に練習の甲斐あって、無事にPTA主催の息子の卒業パーティーに出て、現地の親たちと一緒にダンスをしてきた。 素晴しい思い出になったそうだ。
それを聞いて、私は大変感動した。 ヨーロッパの人たちは本当に「音楽」と「踊り」が好きな人達なのだと。
もし、今回のような日本のクラブの営業が、かつてのキャバレーや風俗、即ち売春・暴力団を取り締まる法律でいとも簡単に葬ってしまう事が出来るのは、やっぱり日本人は音楽も踊りも無用な野蛮人だと思われても仕方のないことなのだ、と思う。 警察はもちろん議員でさえ、昭和20年で止まってしまった思考回路の人たち沢山いる事にちょっと驚いた。 日常の中に、音楽やダンスなくして先進国とは言えない。
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| レコード・プレイヤー | - 2014/06/17
- オーディオの友人が「プレイヤーの音という物はモーターの音に由来すると思う、と確信した」。
と電話が掛かってきた。 彼はプレイヤーが大好きで、並々ならぬ努力をしている。
それで、その話とは...。 たまたまオーディオ・ショップの修理品の試運転を見た。 その時に見たプレイヤーはトーレンス124であった。 ただオーナーさんの意志で、モーターをデンオンの高級機のものに置換してあった。 それで、どんな音がするのだろうと興味津々で聞耳を立てたところ、なんとデンオンの音がしたそうだ。
その前から、プレイヤーとは、モーターの音ではないかと思っていたらしい。 それが、ちょっと前からそういう事、すなわちモーター故の音、に出会う事が多くなって来た。 遂に、モーターが変われば、トーレンスのいつもの音ではなく、明らかに音が変わったことを確認したと。 モーター以外は、トーレンスであったが、トーレンスの音ではなかったと。
思えば、プレイヤーという物は、その電気装置の最も特徴的な要素はモーターにある。 私たちは、そのモーターから直接音を聴くわけではないので、無関係だと思って来た。 しかし、オーディオとは電気の音を聴いている訳で、私も説明しにくいのだが、電気で動く以上、電気関係の部品からは、どういう経路かは説明は着かないが、やっぱりあらゆる電気部品の音がするわけだ。 それで、モーターだってどうしても音に影響があるはずだと、私も思ったのだ。 全然、説明になっていないが、まあ、そういう事で。
こうなると、プレイヤーはそれなりの価格であるならば。 質の良いモーターを使っていた昔のプレイヤーの方が良い事になってしまう。 まだ、私には不明な点が多いので何とも言えないが、プレイヤーという物は、相当厄介ではあると思う。 きっと作っている人達は。そういう事を、みんな解ってやっているはずなのだろう。
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| 寿司 | - 2014/06/16
- 先週はインターナショナルな週だった。
まずハワイの友人が夫婦で来て、夕食でもどうかという事になり、何を食べたいかと訊くと寿司が良いという。 それで新宿の寿司屋に行った。 外人の奥様が、日本スタイルのソフトに握った寿司が食べるのかと心配したが、全くそんな事はなく、ちゃんと食べられるどころか、魚の素材の味を楽しみたいからワサビも少なめで良いと。 言うじゃない!
次の日には、ニューヨークに住んでいる、以前の会社の同僚が一人でふらっと入って来て、人の顔をみるなりニヤっと笑う。びっくりしてしまう。 それで、じゃ夕食でもと誘うとやっぱり寿司が良いと。 皆、アメリカに住んでいても、どうしたって日本人、寿司が食べたいのだね。 日本の魚はやっぱり良いと感心していた。 彼などは、ニューヨークの生活が、日本の生活の長さを上回ったそうだ。
そう話を聞きながら思えば、老後をかの地で過ごす心づもりでいるのだなと伝わる。 最近は、そういって会う度に、次に会えるだろうかと、思ってしまうようになった。
人生いたるところ青山あり。か
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| CHARLIE HADEN “LIBERATION MUSIC ORCHESTRA” | - 2014/06/14
- CHARLIE HADEN “LIBERATION MUSIC ORCHESTRA” IMPULSE AS-9183 (USA)
このアルバムは、ジャケットを見れば見る程凄いと思う。 それは1969年と言えど、あの右翼そのものの米国において、よくもまあ作ったものだと。 何しろ、ジャケットのど真ん中に旗を持っていて、その旗は真っ赤。 そこにはLIBERATION(解放)と堂々と書きなぐった。 これはもう左翼そのもの。 日本なら何も問題はないが、米国でよく、こういうジャケットを作ったものだと、感心してしまう。 それどころではない、この左翼のジャケットを見ている内に、応援せねばならないと、つい自分で力が入ってしまう。 いや、私は右翼になったはずなのに、どうしようと考えてしまうのだが、一度針を下して聞いてしまうと、もうイケない。 左翼に逆戻り、ジャズ・アナーキストに心は動かされる。
左端でその旗を持っているのは、カーラブレイ、右端で持っているのは本人ヘイデン。俺たちが革命を起こすぞと。 旗の下に集ったみんなも本当に左翼だったのであろう、笑顔だが心は燃えているぞと。 その下で一人だけ座ったのがドン・チェリー、笛を二本咥え、悠然としたもの。 しかし、みれば見る程、おかしなアルバムである。 まあいいか、フリージャズはみなアナーキスト。 不思議はない。
ところで、音楽。 音楽も左翼だろうかと心配しながら、ジャケットを開くと、やっぱりそうなのだ。 チェ・ゲバラだのなんだのと、左翼そのもの。 聴けば、革命家の哀愁と力強さがこれでもかと出て来る。A面冒頭から素敵。 最後は元気が出るわ。 いやいや、革命そのもの、「あなたは社会の悪に向かって戦っていますか?」と突きつけられているような気持ちにさせられ、心が激励される音楽。 行進曲風あり、アジテーション風あり、厳かに進む行列あれば、激しき戦いあり。 B面の「SONG FOR CHE」など「チェ・ゲバラよあなたの声は我々にまで届いています」と平伏したい気持ち。 革命賛歌なのであった。 今更、解放などと言うのは共産国家からの解放なのだが、当時は共産主義への開放だった。 共産主義など閉鎖社会そのものだけど、やっぱり解放などという言葉をみると、ちょっと心が揺さぶられる。 へんだね。
しかし、これはやっぱりチャーリーヘイデンの原点とも言える音楽であって、これ聴かずしてヘイデンを語るなかれと言うアルバムなのである。 珍しく元気というか、元気付けられる音楽であった。 いいね。 左翼になりそう。
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