HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。

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見た映画
2024/08/16

今日は映画「にがい米」「危険な関係」「浅草姉妹」「くちびるに歌を」を見て、疲れた。

「にがい米」はずっと見たかったイタリア映画で、見る事が出来てすごく嬉しかった。
49年のシルバーナ・マンガーノの美しさも惚れた。
なにより当時のイタリアにおける季節労働による米作りのダイナミックさと、日本との違いも理解できた、ある意味貴重な鑑賞であった。

「危険な関係」はジャズをふんだんに使った名画、59年のジャンヌ・モローの退廃なる迫力ある女の演技に惚れ惚れした。
やっぱりジャズは良いね。

「浅草姉妹」は60年の、こまどり姉妹の人気にあやかって作られた娯楽映画で筋書きは時代劇そのもの。こまどり姉妹はかつて山谷に住んで流しをしていた子供時代そのものを踏襲し、流しの歌手の役、立派に役を果たしていた。
流行歌がヒットすると映画会社はそれにアヤかった映画を作るものだが、当然そのファン層に合った水準の映画を作るものである。従って、出来不出来を云々するものではない。
そういう意味では舟木一夫などは相当の良い作品に仕上がっていたというべきか。

「くちびるに歌を」は2015年の映画、見ていたら主演が新垣結衣だった。まだ若い女が、ちょっと世を拗ねた、なげやりな音楽の先生の感じがよく出ていた。最後の方で、ベートーベンの悲愴を弾く所など感動した。
しかし、言うなれば誰が見ても感動するような上手い作りの映画で、特に製作者が大満足の映画であろうか。

やっぱり重要な事は、「映画とは娯楽」であって、堅苦しく見るものではない。
そういう意味ではジャズと同じような芸術かなあ。

戦前の歌謡曲
2024/08/15

8月は戦争。だが戦時下も良いが戦前の状況を色々な本を読んで考えているうちに、当時の流行歌はどうだったかと思いついてしまって、私が知っている古い唄の中から1,2点取り上げてみたい。

その曲はまず「酒は涙か溜息か」。
昭和6年発売の、古賀政男の不朽の名作で大ヒットし当時、蓄音機の普及台数の4倍、すなわち80万枚も売ったというから尋常ではないヒット数。
昭和6年(1931)は満州事変勃発、世の中は戦争に浮かれており、ある者は満蒙開拓団に希望をいだき、胸を膨らませていた。
しかし、心の片隅で不安をいだく者もいたのであろうか。
「酒は涙か溜息か、心のうさの捨てどころ」
「遠いえにしのかの人に、夜毎の夢の切なさよ」
1番がたった2行、2番もたった2行の短い唄ながら。人々の心に響いたのであろうか。
歌ったのは藤山一郎で、以後日本歌謡界のキングとして懐メロ番組には必ず出場し君臨する。
以来、戦後何十年と人気を保ち続けた歌である。

そうそう、人気を保ち続けた歌と言えば「船頭小唄」がある、こちらは大正12年(1923)にレコード発売し大ヒットしたのであるが、この時はラジオのヒットが大きかったようだ。
ヒットしている最中の9月関東大震災が起こり、悲しい歌詞や曲の感じから余計にヒットしたと言われている。
だが、この歌はその後、50年代に森繁久彌の歌で大ヒットし、さらにその後も多くの歌手によって歌い継がれているのである。寂しい唄なのにね。
「おれは河原の枯れすすき、同じお前も枯れすすき、どうせ二人はこの世では、花の咲かない枯れすすき。死ぬも生きるも、ねえお前、水の流れに何かわろう......」
私の死んだ母がこの歌を好きで、テレビの懐メロでも「たまらんね」と、嬉しそうに見ていた。

このような戦前の歌がずっと懐メロ番組で出ていたのだが、最近は歌謡番組も消え、古い歌、いや60年代の歌も消えつつある。
もったいないことである。
そう言えば、坂本九の「上を向いて歩こう」も日本ではほとんど聴かなくなったが、アメリカ等では、まだ歌い続けられていて、ヒットもしているから不思議である。

酒は涙か溜息か
https://www.youtube.com/watch?v=nbukMOU5L88

船頭小唄
https://www.youtube.com/watch?v=NrP1aShVHeE&t=25s

通販リスト
2024/08/14

明日の八月十五日(木)にホームページの新入荷リストを更新予定です。

お盆
2024/08/13

お盆の花を飾る。
玄関の掃除をしようと外に出てみると、臆病なはずのキジバトが平気で人の前をトコトコと歩いている。


  キジバトよ お盆に父母は 来るのかや

夏は瓜類を食べる
2024/08/12

夏は瓜類を食べると良いらしい。
スイカやキウリなど、食べると良いそうだ。

どこにも書いてないけど、瓜には保水力があるそうだ、

かつて石油の仕事で中東の砂漠地帯に行っていた人から直接聞いたはなし。
かの地では脱水症状になる人が時々いる、それで慌てて水を飲ませようとすると、現地の親父たちが「ちょっと待て、まずはスイカを食べてから!」というそうな。
訊くと「こういう時に水を飲んでもすぐに排泄してしまう。まずは瓜を食べると保水力があるから」という事だそうだ。
確かに効果はあったという事である。

さもありなん。

合法的な差別?
2024/08/11

オリンピックの女子スポーツ・クライミングを見ていて思ったけど。
低身長のメダル有力選手を排除する目的のコース・セッティングとしか取れない。
白人達の自分優位性のさもしい精神は永遠に続く。
審判と言われる人たちもそうだよね。

60年代ポップス
2024/08/09

今まで、ちょこちょこ集めて来た、シクスティーと言われるアメリカ60年代のポップスのEPを聴くことがある。
中学や高校時代を思い出し実に楽しい。

それで、いわゆるこれらの名曲を眺めていると、これらほとんどが63年頃までに作られた曲であった。
考えたら64年からはビートルズがアメリカでもヒット連発となり、アメリカ人の軽音楽がないがしろにされたのである。
私の当時の経験でも、日本でも同様であって、夜聴いていたラジオのベストテンでも、DJが1位から10位まで全部ビートルズになってしまったので、規則を破るかもしれませんが、他のミュージシャンの曲を掛けます、と言った事があった。
何しろ流行音楽のすべてをビートルズが占めてしまったのである。
60年代の終焉であった。

しかし、今思うと63年までのポップスであっても、素晴らしい音楽を残してくれたものである。
その後の音楽に影響を与え、歴史に残るPOP文化として、素晴らしい文化であった。

感動する。

暑さ増々
2024/08/08

尋常ならざるこの暑さ。
年寄りにはこたえる。


八月は 脳を休んで みず飲んで


You're the top
2024/08/07

You’re the top Anita O’day

ラジオで聴いてしまったアニタ・オデイのYou’re the top.
本当に良いねえ。
作曲はジャズ・ファンおなじみのコールポーターで、人気曲になり色々なバージョンがあって、私はEllaFitzgeraldの歌なども好きで時々聴く。
それでもアニタ・オデイの歌は、格別な良さがある。

この演奏が収録されているアルバムは「Anita」Verve2000番、赤ラベルに黄色のTが初出であるが、すぐに青ラベルになり、その後は通常の黒ラベルで発売された。黒ラベルでも音質はそれほど落ちることはない。

さて、演奏はポール・スミスを含むバディ・グレグマン・クインテットで、そこにトロンボーン4本を並べた。これが功を奏したというのであろうか、彼女の歌に掛け合いするように進行するのである。そもそもこの歌は、男女で相手を称えあう形式なので、彼女の一人の部分の不足分をトロンボーンが補うという上手いアレンジにしびれてしまう。
それに後半ジャズメンが出て来ると、バックの演奏もグイグイ来て、シンバルのシャンシャンと鳴る所ももう最高。
歌を聴いていくと、彼女の歌はオリジナル版とちょっと、いや相当離れていて、中にジャズメンの有名人が次々出てきて非常に面白い。
それに、TopをBopにして歌ってもいる。そして私なんてダメよ、と。
ちょっと書き出す

You’re the top, you’re the Colosseum
と、このように進むのだが。
後半文では
You’re the Bop, you’re like Sarah singing(サラ・ボーンの事)
You’re the bop, you’re like Yardbird swinging(パーカーの事)
You’re the minor’s gong, you’re the greatest song that Eckstine ever sung
You’re a Moscow Mule(カクテルのモスコミュール)
you’re oh so cool, you’re Lester Young(レスター・ヤング)
You’re the high in a Downbeat tally(ジャズ誌ダウンビートの得点)
You’re the guy who owns Tin Pan Alley(ティンパン・アレー)
You’re Tatum’s left hand(アートテイタムの左手), Goodman’s swing band(ベニーグッドマン・バンド), Lena Horne who won’t stop(レナホーン)
But if baby I’m the bottom, you’re the bop
(私なんか底辺だけど、あなたはバップよ)

ジャズって本当にいいですね。

映画で
2024/08/05

結構たくさん映画を見てみたが、日本でヤクザ賛美の映画の多い事。
またチンピラを主人公にした映画の多い事。
暴力をテーマにした映画の多い事。

私は昔思った、何十年後にはヤクザやチンピラや暴走族などの映画は社会から嫌われて無くなって行くのではないかと、思っていた。
しかし、今思うに、無くなっていないし、学園物は基本「苛め」が主題でもある。
お笑い芸人のやっている事は所詮いじめこそ笑いの基本である事を再確認させてくれるだけである。
世の中変わらない物だとつくづく思う。

エロスとタナトス、とどのつまり性と暴力は人間から切り離す事が出来ないものなのだし、監督に取っても、観客にとっても、重要な事なのだろう。
実際、暴力教師のニュースは後を絶たず、校内のいじめも無くなる事は無い。勿論会社においても同様である。

テレビなどでは一昔前の事を、小馬鹿にして笑いを取っている。
今が新しく、10年前は古臭くて駄目だと決めつけている。
だが実際、人間の精神は全く変わっていない。
人間は進歩しているような気になっているのであろうが、実はなんにも変わっていない。
変わっているのはお金を払った結果の便利さだけ。




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