HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。

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スコットランドの独立
2014/09/19

スコットランドの独立国民投票は残念ながら、独立派が敗北した。
投票率は高く、有権者97%、428万人が投票に行き、国民の関心が高かった事を示した。
それも16歳以上の人間という、高校生レベルにも政治・国家に付いて考える機会となった、大きな事件でもある。

イギリス連邦は、イングランド、スコットランド、北アイルランド、アイルランドと4つがまとめられた連邦となっているのだが、北アイルランドの激しい独立運動も終止符を打った格好になっていて、今回のふって湧いたスコットランドの独立機運は大いに興味がそそられた。

しかし、結果は独立せず!
民族が独立をしないと言う事の意味は、非常に大きい。
自分達の言語は失われ、境界も失われ、それでも善しとすることは、どういう事か。
客観的に見れば、スコットランドはイングランドに併合されているわけで、それでも良いと言う結論が出た事は、誠に興味深いものがある。

アイルランドの独立運動の時にも、アイルランド語が英語とかなり異なっていおり、宗教・民族の思いが絡み、IRAなどという過激なテロも起き相当混乱したのだが、それでも国民投票で、それにも関わらず多くの国民が現状維持を望んだ事におどろいた。
今回は、もうちょっと運動の機運が市民の間に平和的に起きていたので、もしやという期待はあった。
私は大いに失望したのであるが、民族自決運動だとか、右だ左だとか、宗教などと言うけれど、早い話が、人間のプライドが経済に負けたと言う事である。
経済の損失の心配が、人間の尊厳の損失より強い、という社会になったのである。

独立を果たす国もあれば、独立不要な国もある。
人間は不思議だ。

BILL EVANS “MOON BEAMS”
2014/09/18

BILL EVANS “MOON BEAMS” RIVERSIDE RLP428 (USA)

久しぶりに綺麗なものが入荷。
入荷と言っても先月の末から、店に飾ってある。
直ぐに売れると思ったが、2週間経ってもまだ店にあるから、意外に動かなかった。
アルバムの女性「ニコ」が、店の壁が気に入ってしまったのだろうか。
こういうのが店にあると、店内も華やかになって嬉しいものだ。
「あんたは、売れていかなくてもいいんだよ」と語りかけていた。

ところで、最近はこのアルバムの写真の女性は誰か?と訊く人もいなくなった。
以前は、良く訊かれたものだが、こういう所に興味が行かなくなったのだろうか。
やっぱり時代は変わっているんだね。

でも、話さない訳には行かない。
可愛らしいアルバムの写真の彼女は「ニコ」というパリやニューヨークを拠点にしたモデルである。
モデルかと言うとそうでもなく女優。
女優かというと歌手。
歌手かというと、そうでもない。
要は、60年代当時のキーとなる女性であることが職業、というか重要である。
アラン・ドロン、ローリング・ストーンズ、アンディ・ウォーホール、ベルベット・アンダーグランド、などといった人達の間にいた可愛い女性、と言うのが立ち位置か。
兎に角可愛かったのだ。
顔だって、ものすごく可愛くて、写真を見ただけで、ドキドキしてしまうのだった。
その時代の象徴とも呼べる女性ということである。

故に、今となっては「ニコ」とネットを検索しても、ニコニコ動画が出てきてしまうくらいである。
流行という物はそういう事かと、オジサンは今更に学ぶのだ。

まあその、流行の最先端の彼女が写っているジャケット写真こそ、価値があるのである。

個人的にいうと、ニコと思えないのである。
そもそもお金のないRIVERSIDEレーベルが、幾らかかかるか分からない、ギャラの高いトップクラスのモデルを使うとも思えないのだ。
私はそっくりさんかも知れない事にしているのだ。
だが、昔からニコだと言われているから、きっとそうなのだろう。

という訳で、こんな素敵なアルバム。
ジャス界の幾多のアルバムの中で、もっとも最先端の流行の女性が登場した写真である。
いいよね、こういうの。

こういう話を知っている私は、やっぱりオールド・スクールなのかしらん。

音楽の内容?
今更!

彼岸花で
2014/09/17

近くのお寺で、彼岸花が咲いている。
白い色の花もあって、なかなか素敵である。
この花が咲くと、暑くても、お彼岸が来たのだなと思う。

この彼岸花がなぜ、お寺やお墓に多いかと言うと、別名曼珠沙華と言う通り、、花の雰囲気も何となく仏様に近い感じがするので、仏教的でもある。
しかし昔聞いた話によると、実は根に猛毒があって、動物が近寄らない。
それで、お墓に埋めた死体を動物が荒らさないため、と言う理由があったらしいのだ。

というわけで、実際に「墓守」としても高い能力があった。

ところで、この猛毒の彼岸花を我々の祖先は食べていた。
それは私も祖母などから訊いて知っていた。
水にさらすことで、でん粉が食用になる。
思えば、かつて我々の祖先はそういう毒のある植物を食べていたわけで、米などが主食になるのは、江戸時代になってからの話で、それでも貧しい農家などでは、ありとあらゆる木の実、芋などの部分を水で晒したり、灰汁で取り除いたりして食した。
そうでないと飢えてしまう。
例えば、どんぐり、トチの実、銀杏、芋類、梅、などそのほとんどが毒を持っており、それらを丁寧に毒を取り除き、食用にしていた。
私の子供の頃は、ちょっとした植物の料理に灰汁を使うなどは、よく聞いたものだ。

経済的に豊かになり、手っ取り早くて美味しいものが簡単入手できるようになった。
日本人は歴史的に行ってきた料理方法を、すべて失ったと思っても良いかもしれない。

飢饉が来たら我々は皆死ぬのかな?
もう、どうでもいいや。

ジャズ喫茶の音(続き)
2014/09/15

昨日の続きで、
ジャズ喫茶「オリンパス」の後、もう一軒行くかと、「アディロンダック」に寄った。
ここは以前は、我々と同じようなレコード屋だったのだが、飲食店に転業した。
お客様から伺った評判も良く、通っている人が多いので、私も一度行って見ようと思っていた。

それで、オーディオの事。
スピーカーはJBLの小型のが、当店のように天上付近に入れてある。
きっとウチと同様、置き場所が無かったのだろう。
しかし、音質のセッティングは上手い。
流石、長年ジャズのレコード販売に関わっただけの事はある。
何が良いかというと、音の余韻がちゃんと出ている。
「音の余韻」、こういうのは、ちょっとの事では上手くは出せないもの。

ジャズは大体が、大きな音、迫力の音の方に目が行ってしまうが、もう一つの味わいが必要で、金を掛ければ良いというものでもない。

感心して帰って来た。



ジャズを聴いて
2014/09/14

幸いな事に、私は昭和40年少し前からジャズを体験する事が出来た。
主に昭和40年、西暦1965年で、それは東京に出て来た事が大きな理由である。
1965年であるからして、すでに1950年代は終わっていた、だが、我々にはまだ50年代のジャズは現役で、そのまま冷凍庫に保管されていたかのように、開けば新鮮のまま、音は耳にほとばしった。
ジャズ・ジャイアンツの演奏は実際に見る事は叶わなくとも、幸いな事にジャズはジャズ喫茶にあった。
私は、新宿の木馬、ポニー、あかしや、ビレッジゲートに行き、渋谷ではデュエット、スイングなどがあり、東京の生活を始めたアパートのある吉祥寺ではファンキーに通った。
思えば、何処も大音量でウルサイ音であるが、それでも十分に満足でモダン・ジャズに酔いしれた。
私にとって、そのどれもが新鮮なジャズで、そこで聴いた誰の演奏もアメリカを代表する芸術である偉大な音楽であった。
私は、ジャズさえあれば満足で、ジャズが世界のどの音楽よりも斬新で、芸術的であり、民族の怒りを感じる音楽でもあり、ちょうど青春のやり場のない不安や怒りと同化する事ができた。

私の斜に構えた人生観にジャズがぴたりハマった。
とどのつまり当時、ヒガミにネジまがった私の心に、なぜか表面的な明るさの中にこそ実は哀愁がある、ジャズという音楽が無くてはならないものだったのだ。
以来40数年、そのまま、人生は過ぎてきた。
たった一つ、ジャズにレコード屋として関わっている事だけは、己の中でなんとも嬉しい。

ジャズ喫茶のスピーカー
2014/09/13

知り合いが、御茶ノ水にあるオリンパスという名前のジャズ喫茶でレコード・コンサートを開催するから来い、というので出かけて行った。
遅れて行くと、既に半分程過ぎていたようで、その日掛ける予定の半分ほどのレコードは聴いた。

暫く聴いていて、終わりの方になって、カウント・ベイシーのレコードが掛かったとたん、霧が晴れたようというか、非常に気持ち良く鳴った。
明るさと、くっきり感、ノリがぴったり、どうだと言わんばかり。
それで、ああ、ここのマスターはきっとカウント・ベイシーが好きなのだろう、と思ってしまった。
帰りがけに「カウント・ベイシーはお好きなんですか?」とマスターに訊いたら「ベイシーはすきだけど、別にベイシーだけではありません」と、にやっとしていたので、私はきっと、ベイーシーが好きなのだと、解釈しておいた。
だって、ベイシーの時が最も生き生きとした音色になったから。

オーディオはどうしても、好きなミュージシャンに焦点を合わせてしまう。
合わせるのではなく、そちらの方向に行ってしまう。
それが、その人のオーディオであり、音なのだと、思う。
どんな機械でも使っていると、その人の音になる。
その人が歩んできた音になってしまう。

人生そのものとも言える。
であるから、少しはオーディオに凝った方が良いと思う。
自分の音にしておかないとね。居場所がなくなる。

アルテック
2014/09/11

アルテックのスピーカーは、まだ片方、すなわち一本だけしか運んでない。
ところが、その一本だけで聴くのが素晴らしい。
コーナー型である事が、十分に満足できる。

それで、聴かない事には音が馴染んでこないし、ずっとこちらばかり聴いていた。
それでは、今までのマランツ7と8に悪いので、スイッチを入れてあげた。
あら不思議、電源ランプが付いたり消えたりとゆっくり点滅している。
こうなった事を友人に報告すると、かれ曰く。

「あるんだよね、新しい機械を入れたとたん、古い方のが不調になることが」
まさかと話していると
「機械物だが、解っているんじゃないかな、と思う事が多々ある」と。
そんなものか。

それは悪かったと謝りながら、しばらく聴いてあげていたら、直ってきた。
毎日、掛けて上げますよ。
マランツ7は、電源が点滅するときは機械の調子も悪いのだ、と聞いた事がある。
ただの電源ランプにあらず。
調子は保ってあげないと。

ステレオ盤とモノラル盤は、それぞれの装置が要るから面倒だわ。
それで、結局ステレオ・セットにしてしまうのだ。
置き場所もないし。

アルテック
2014/09/10

今日も仕事はほとんどしていない。

スピーカーの台をどういう風にするか、とそればかり考えている。
それで、材木屋に見に行ったりしていたら、近くの店でポプラの木を売っているのを見つけた。
さっそく交渉開始。
箱の底の大きさに切り揃えてもら事になった。

ポプラは非常に良いらしいと、以前から使った人に聞いていたので、私もやってみよう。
この木は良いのではないだろうか。
って、人様には薦められないが。

実は、台の素材は木はもちろん、石、金属、ゴム、はたまたコンクリまで様々な素材があり、人それぞれに薦められている。
インシュレーターも同様である。
しかし、私の経験によると、あくまで個人の経験なので、薦めはしないが。
「安い素材は、やっぱり安い音である」。

ゴムはゴムの音、コンクリはコンクリの音、レンガ、ブロック、みなそういうことである。
金属は金属の音になる。
高級といえ、金や銀が一番とも言えないと思う。といっても金のインゴットを使った事が無いので私は何とも言えない。ひょっとすると最高などと言い出す人がいてもオカシクナイ。
金属の中でも鉛は所詮鉛の音になる。
真鍮の中にサンドイッチにして挿んで使っても、やっぱり安い音が入ってしまう。
であるから、ヘンな物を買うなら、生け花に使う剣山の方がマシと言われる所以である。一個百円でも売っているし。

自動車のエンジンオイルに安いのを少しでも混ぜると、全てが駄目なオイルになってしまう事と、全く同様な事態である。
私の結論である。
スピーカーの後ろの壁板も、同様である。



そして、
こうやって仕事をサボったりしている内に、夜になった。
遅い時間に神保町のジャズ喫茶「オリンパス」にカレーを食べに行った。
あそこの前がパーキングになっているから、それがいいんだな。

JBLの高級スピーカーのオリンパスは昔どうしても欲しかったけど、高くて買えなかった。

アルテック
2014/09/09

今日も、スピーカーの面倒に付きっきり。
部屋の除湿は入れっぱなし。
温度も24度を保つ。
搬入3日目だが、男性ボーカルが良い感じになり始めた。
女性ボーカルは、イメージにはもう半歩か、一歩か。
ただし、ニーナ・シモンなどは、いい感じで鳴るようになった。

仕事は何もしない。

TOROLF MOLGARD “INTRODUCING TROMBONE !
2014/09/08

TOROLF MOLGARD “INTRODUCING TOROLF MOLGARD TROMBONE ! “ SONET SLP 37 (DENMARK)

久しぶりにこんな良いアルバム入荷。
これは個人的に忘れられない一枚である。
30年以上も前に、中古レコードの壁に飾られていて、ジャケットを見てピピッと来るものがあって、店員に訊くと内容は抜群だと答えたので、即購入。
それでもある程度の値段はついていた。

家に帰って聴くと、なるほど出来は良い。
トロンボーンと思えぬ、超の付く上級者のテクニック。
音の柔らかさもさることながら、メロディを吹いても心地良さがある。
またトロンボーンのユニゾンも心地良い。
すっかり愛聴盤になったのである。

ところで、当時はリーダーの「トローフ・モルガード」などという人の名前も知る由もない。
ローカル・ミュージシャンの一人かと思っていた。
それが、店を開いて、ヨーロッパに買い付けに出かけるようになってから、デンマークに置いては、それは大した人気であり、作品も数出されている。
1972年の作品「Lone Rider」など、ジャケットの写真の見事さと演奏の良さが兼ね備わった傑作。
それらはどれも、聴けばノリは良いしクラブ・ジャズとしても大名盤と呼ばれるものばかり。
そこで初めてこの人の名前も、私の中に定着したのである。

このアルバムは1953年と64年の録音を一枚にしたもの。
60年代にリリースされたようだ。
メンバーはベント・アクセンはじめ、モーゼホルムなど当地の一流ばかり。
ジャケットの写真が見事で、スタンド椅子に座り、彼はトロンボーンを両手に、膝に2本、そして床に一本立てかけた。
そう、私こそがトロンボーンの楽器の名手なのだと。
なかなかの演出。
ジャケットの作りもまた見事で、ジャケットはガチガチの厚紙で、その縁取りが緑の布。
ソソられるコレクターズ・アイテム。

いいねえ。
トロンボーンなのに上品なの。
こういうの好きだ。


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