HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。
  
| GERRY MULLIGAN “NIGHT LIGHTS” | - 2016/06/29
- GERRY MULLIGAN “NIGHT LIGHTS” PHILIPS 852 037BY stereo (HOLAND)
これは、神保町のジャズクラブ、アディロンダックの閉店音楽である。 夜11時になると、爽やかなお休みモードのこの曲が流れて来ると、常連客はそそくさと帰り支度を始める、という流れ。 マスターの話によると、時には、良い曲だなあ、と座り込んでしまって帰るのを止めてしまう客もいるらしいが。 誠に、その帰りの名残惜しい一時の間の、客の気持ちが良く出ていて好ましい曲である。 みな、この曲に送られて店をでるのだ。
そのアディロンダックも開店時間が1時になり、4時になり、禁煙宣言をし煙草の無いジャズのバーなどがあろう事か、、一体このままでは消滅してしまうのかと、客たちが気を揉んでいる。 いつまでも、夜11時になったらこの曲が聴きたいものだ。
さて、前置きが長くなってしまったが、本日の入荷はこのアルバム一枚。 今回はオランダ盤のステレオである。 オランダ盤は音が綺麗なので、こういう音楽の音質は問題がない。 あとは聴く人の好みである。
しかし、このアルバムがこれほどの人気盤、かつ名盤と呼ばれるようになったのは驚く。 昔はマリガンの名盤と言えば、チェット・ベイカ−と共演したPACIFIC JAZZレーベルとか、フランスのスイング盤の「3e Salon du jazz,Paris 1954」とか、RIVERSIDE「Mulligan meets monk」や、VERVEでの共演物だった。 その後は、ピアソラとの共演作品が話題になった。 それが2000年からは、すっかりこれがナンバーワンに君臨してしまった。 なんでかなあ、と思わない訳では無いが、これも時代なのであろう。
そう思って聴くと、サウンドの柔らかさ、センス、品、どれも第一級である。 タイトル曲のマリガンのピアノもまた結構。 夜の静寂(しじま)と、都会の空がかすかに紫色に染まった色合いが見えそうな、サウンドはまさに音響技師の勝利であろう。
今の時代、きちんとした西洋音階で育った人たちには、これがすーっと耳に入ってくるのだ。 やむを得ない所である。 時代が変わったのだと思う。
というところで、この60年代前半の音楽を聴くと、メンバーはJIM HALL,ART FARMER,BOB BROOKMEYER,などいつものメンバーなのであるが、特別に耳に心地よいのが不思議。 選曲も素晴らしい。 タイトル曲はもちろん、B面の冒頭はショパンの曲で、ライナーにはこう書かれている。 「Prelude in E Minor, from poland, in Brazilian dress」. いや、お洒落な表現。 オジサン、負けたよ。
今夜は、行こうかなアディロンダック。
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| クリーニング屋のオバサン | - 2016/06/28
- 2・3・日前、クリーニング屋に急ぎの用事があったので行ったら休んでいた。
それで今日 オバサンに訊くと。 広島に行って来たと。 「オバマさんが来て、ツルを折ったでしょ。あれを見たかったから」。 と笑っている。
アメリカ大統領が広島に来たことが余程嬉しかったのだろう。 仕事を休んでまで、わざわざ見に行ったんだ。
良いねえ、こういうの。
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| 来店 | - 2016/06/27
- 昼に近くのそば屋に行ったら、女将と大将が口を揃えた。
「さっきお客さんが行ったでしょ」 私がきょとんとしていると。
朝10時半ごろ、玄関辺りを掃除していると、地図を見ながら何か探して、うろうろしている中年男性を見かけたので、何かお探しかと尋ねると、 「ハルズって知ってますか」と。 どこかで聴いた事があるなあと考えていたら、大将が池田さんの店だと言い出して、それで、親切に教えて上げた。 という事だった。
残念ながら、私は10時半頃には出社はしているものの、買い物とか、銀行廻りとか用事があって外出している事が多い。 ドアも2重になっているので、12時までは外のドアを閉めているので、多分来られても入れなかったのだろう。 残念ながら来店とは至らなかった。
せっかくの、そのお客様もしこの日記をご覧になられておられたら、是非また来て下さい。
「お待ちしております」
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| 航空券 | - 2016/06/26
- ちょっと遅いけど。
モハメッド・アリが亡くなったニュース。
私が旅行会社にいる時、アリの航空券を切った事がある。 もちろん、例の試合のためであった。 厳密に言えば、当時の仕事の言葉ではPTAと言い、呼び寄せの航空券を現地に送ることである。
最初は10人ほどのメンバーだったのが、何だかんだと随行員がちょっとづつ増え続け、はっきりとした人数は忘れたが、総勢5・60人ほどになったと思う。 その増えた要因は愛人で、1人の愛人が来ると言うとそのファミリーもという事になり、4組の愛人家族が参加してしまう。 それも顔を合わせてはいけないという事で、航空会社や日時を変えての旅行計画で、付き合い程度によってある人はファーストクラス、ある人はエコノミーと様々な旅行で、毎日変更ばかりで、結構大変な仕事であった 。
こういう人達は、やる事も超人だが、愛人関係も超人なのだと知った。
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| 英国 | - 2016/06/24
- 英国が国民投票で、EUから離脱。
思わずスタンダード・ナンバーの「Love me or leave me」のメロディーが浮かんでしまった。
しかし、なんだね。 これからは民族の時代だね. ところで、NATOとの関係の防衛はどうなるのだろう?
まあ、グローバル化などという「世界は一つ」なんて考える事は共産主義の夢の世界だね。 日本も自国をしっかり守って行かないと。
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| 自動車の新技術(マツダ) | - 2016/06/23
- 自動車の新技術だと発表している、「マツダ」の技術力の高さに脱帽という記事。
どのくらい凄いか、良く読んでみた。 「マツダが開発した世界初の新技術は、カーブに差し掛かった瞬間に少しエンジンブレーキを掛けることで、車体は一瞬つんのめる形となり、前輪のタイヤに加重がかかります。そうすると、通常よりもグリップ力が増し、カーブ時も安定して曲がることが可能となる。」というもの。
えっ? これって教習所で誰もが習った技術。 カーブに春乳する前に、ブレーキを踏んでからハンドルを切りなさいと。 いわゆる「前荷重」という事。 前輪に荷重を掛ける事により、スムーズにハンドルを切った通りに曲がってゆくのだ。
こういうのを、運転手が意識して行っているからこそ、コーナーでの事故で起こらない。そうでないと「アンダー」が出て、そのまま真っ直ぐに道路から飛び出してしまう。 これを機械任せにすることは果たして良い事なのか? こういう事は練習して身体に覚えさせていく事で、運転の第一の基礎中の基礎、そんな事を人間から取り上げてしまって、一体どうしようというのか、オジオサン考えてしまった。
しかし、こういう技術を搭載すると、じゃ試してみようと山道に行ってやってしまうと大概失敗するものだ。 ハイスピードの時は、制御が効かない物なんだよね、いつも。
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| "LEE KONITZ WITH WARNE MARSH" MUSIC LPM 2007 | - 2016/06/22
- LEE KONITZ - WARNE MARSH "LEE KONITZ WITH WARNE MARSH" MUSIC LPM 2007 (ITALY)
なんとイタリアのあの珍しく、かつ名盤ばかりのレーベル「MUSIC」で作られたものである。 元はもちろん同じタイトルの米国アトランティック・レーベルで作られたアルバムである(ATLANTIC 1217)。 あの、山道だか公園だかで、休息のひとコマなのであろうか、サックスを首から外すことなく草むらに座り、コニッツとマーシュは語らって、煙草に火をつけた写真である。 私など、このレコードが大好きで、なんど聴いたことであろうか。 今でも、聴く度に、胸がワクワクする。 こんなスリリングな演奏はまずない。
当時、二人とも28歳、トリスターノ門下の新進気鋭の優等生の二人である。 こんなふたりであるから、スリリングで無いはずがない。 1曲目のTOPSYからあふれ出たイメジネーションの素敵なフレーズが連続して、二人のコンビネーションは完璧である。 共演のビリー・バウアーのギターも素晴しく、サウンドに耳が釘づけになってしまうプレイである。 参加した全員がジャズの未来に向かって高水準な演奏が行われたのである。 稀に見る素晴らしい演奏である。 この頃の、アトランティックのレコードにおけるコニッツ関連の作品はどれも良い。
今回のイタリアMUSICレーベルでのこのアルバムは、ジャケットを変え、アルトサックスが机の上に置かれてそこに光が当たっているデザインである。 米国盤も良いけれど、これはこれで、アーバンな雰囲気で素晴らしい。 洗練された感じが伝わってくる。 見ていると、オリジナルの米国盤を持っているのに、こっちも欲しくなってしまう。
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| PIERO UMILIANI 禁じられた欲望 | - 2016/06/20
- PIERO UMILIANI “I PIACERI PROIBITI” CAM CMS 30-066 (ITALY)
珍盤、登場。 邦題「禁じられた欲望」。 1963年 名音楽家ピエロ・ウミリアーニによるイタリアの映画音楽である。 ジャケットの写真はいきなり超ビキニの水着のお姉さん。 ポーズもセクシーである。 これぞ本当の垂涎盤。
この映画は、「禁じられた欲望」と日本題になっているのだが、映画を見た人に会った事がない。 そもそも日本で上映されたのかも不明である。 人によると上映されたと言い張る人もいるので、そういう事かもしれない。 大体、ジャズが使われた名盤に入れられるサントラの映画というものは、「死刑台のエレベーター」などごく一部を除いてなぜかほとんど、日本での上映は無い事の方が多い。 我々としてはそんな物かと思っている。
さて、ジャケットの裏には、ソリストとしてGianni Basso(ts)、Oscar Valdambrini(tp)の名前が書かれているので、バッソ・バルダンブリーニの彼等が相当フィーチャーされている事がわかる。 それならば聴かないといけない。まさにバッソ・バルダンブリーニのファンは必携である。
このアルバムは2000年頃からイタリアに買付に行くようになってから、現地のDJパオロ・スコッティと知り合って教えてもらった。 半信半疑で聴けば、サントラ音楽であるのだが、ジャズとしてもなるほどイタリアン・ジャズらしい軽快さを持っていて、なかなかの名演奏である。 そもそもジャズとしてよりもクラブ・ジャズとして踊れるというので、DJ達の間で探されるようになり、それを聴いた客が大騒ぎになった、その後にジャズ・ファンにも浸透したのである。 しかも、サントラとしても大変なレア盤で、イタリア人のその道のファンが欲しがると言う珍盤。 価格もあれよあれよと言う間に高騰した。 リーマンショックの時には価格も落ちたかと思ったのだが、そんな事はなく却って巷に出なくなり、最近やや市場も落ち着いたせいか、ちょこっと出るようになった。
兎に角、我々がずっと抱いていた、アメリカ黒人によるモダンジャズとそれから派生したジャズ、それが、クラブジャズと言われる踊れる音楽のマニアがいて、それのみをジャズという人達が出現し、彼等があたかもジャズのリスナーの中心にいるかのような近年のジャズ・シーンの状況をよく表した一枚でもあった。
それがひと段落して改めで聴いてみると、これもまた、なかなか良いジャズだのう。
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| 都知事 | - 2016/06/19
- 舛添要一氏、相当のしたたかな人だったが、ねばり腰もおよばず辞職。
ところで、この方は確か2年前の知事選挙では200万票しか取っていなかった。 選挙民の過半数も達していなかった、当時から如何に都民に信頼がなかったか分かろうというもの、しかし、何の都合かは知らないが、担ぎ上げた自民・公明によって当選したのだ。 しかし、この時の選挙は反原発を掲げた細川元首相を担いだ小泉元首相のダブル総理やら、サヨクに推されたこれまた反原発の宇都宮氏などかなりの激戦だった。 まあ、それなりに頑張ったというより公明党の支持票が大きかった。 この時は防衛省出身の田母神氏も健闘し、従来の左翼票ばかりでなく、右翼の票も馬鹿にならない事がはっきり示された。
その前の選挙は、猪瀬氏はたしか、400万票で過半数を集めていた。 それを簡単に引きずり降ろしたのも、正義ではなく、オリンピックの利権を自民党の都議が欲しがったからだという噂も流れた。 本当どうか分からないが、妙に納得させられるものがあった。
これで、結局は都議会における自民党議員が相当信頼を失ったという事である。 私の近所のおばさん達の調査によると、もう一度猪瀬さんが立候補したら入れると言う方が結構の数いたのも、なかなか考えさせられる。 マスコミによって騒ぎ祭り上げられ、今度はひきずり降ろされる騒ぎにうんざりしている都民がいるからである。
都知事選はなにしろ、ヨーロッパの小国程の規模はあるので、見ていて大変面白い物がある。 しかし、思えばどこの県議会も市町村議会も半数でいいんじゃないか? 中央集権国家なので。 あるいは、県を隣同士合併させるとか、県の数も半分で良い。
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| 本 食道楽 | - 2016/06/18
- 知合いにこんな本があるんだけど知ってる?
と話していたら、なんと翌日「これだろ、貸してあげるよ」と見せてくれた。 「食道楽(くいどうらく)」村井弦斎 。 大きさは辞書のようなサイズだが、厚さ5センチ以上もある立派な 昔の本。 もちろん旧仮名で、印刷が大正9年となっている。 明治の初版に、更に一八年の研究成果を増補した本で、本人の自信作となったものである。
友人の話によると、昭和40年頃、赤坂の一ツ木通りにあった古本屋で見つけた。 その店は老婦がやっていたのだが、この本を見つけ買いたいと告げると、ニコッと笑ってこれは高いよと言われたとの事、裏表紙をめくると鉛筆で当時の価格がそのまま残っていて、5,000円となっている。 給料が1万5千円だか2万円だったかの頃で貧乏だったが、ちょうど料理人に弟子入りした時だったので、勉強しなければいけないと、どうしても欲しくて、エイヤッと買った。 それは今になっても忘れないと話していた。
この本、面白い本で、明治の新聞小説で人気になり、相当数が売れたらしい。 小説として人気になったのだが、じつは料理本でもある。 当時の社会一般から考えるに、恐ろしく広い見聞で、外国の料理も取り上げた、相当のグルメでかつセレブぶり。 信じがたい執念である。
例えば、果物は取って木の下で食べるのが最も美味で、それを時間が経つとどんどん味が落ちて行き、またビタミンも同様に落ちると書かれている。 その感覚に驚く。 また黒豆の欄がある、「日本一の黒豆は丹波古市の黒豆で、最上級の物は外見が甚だ悪い、粒も大きくなく、黒い所に白い筋が出来て、まるで出来損ないの豆のように見える。しかし、その下の二等品は粒が大きく皮が黒く滑らかで光沢もあり、誰が見ても非常に上等に見える、しかし、味は落ちる。」等と実践に基づいた興味深い話が書かれている。 そして絶対に手を抜かない料理の方法が書かれている。
世の中に料理の本は数あれど、ここまで哲学的な本はない。 近年も文庫本などになっているので、読もうと思えば読む事は可能である。 是非、暇のある方は読んで頂きたい。 いや、読んで、料理して頂きたい。
しかし、この本も最近のグルメブームだか、自然食ブームだかで ちょっと有名になったらしいね。
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