HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。

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GRANHAM COLLIER “SONGS FOR MY FATHER”
2020/04/13

GRANHAM COLLIER “SONGS FOR MY FATHER” FONTANA 6309 006 (UK)

今日の新入荷。かつて私が好きでよく聴いたイギリスの新しいジャズの傑作。
グラハム・コリアは67年にDEEP DARK BLUE CENTRE (DERAM DML/SML 1005)でレコードデビューを果たす。
この作品はそれなりに評価を受け、彼の実力が認められた。その会社DERAM(デラム)66年からDECCAの子会社でスタートし、67年はMIKE WESTBROOKがロックとジャズが混ざった新しい音楽として注目を浴び、その後70年までの短期間の内にJOHN SURMANやMICHAEL GIBBSが次々と作品を発表し、レーベル名と共にニュージャズマニアの話題をさらった感があった。
なぜならアメリカでのジャズがコルトレーンの死と共にパッとしなくなった事、ヨーロッパにおけるロックやフリー・フォームの運動が活発化した事が揚げられる。
まさに本家アメリカ・ジャズ危うしである。
この頃のイギリスの音楽はビートルズやローリングストーンズなど世界のロックの中心地でもあったせいか、その影響はまずミュージシャンの大量出現となった。
その人材は当然、ジャズにも流れ込む事になる。
早い話がジャズがロックに食われる勢い、言ってみれば新主流派と言えば言えるジャズメンが五万といた感じである。MICHAEL GARRICK、NORMA WINSTONE、IAN CARR、NEIL ARDLEYなど幾らでも出てくる。
更にフリージャズにおいては、Evan Parker / Derek Bailey がINCUSから - The Topographyを発表し、その他TONY OXLEY JOHN STEVENSなどイギリス・フリージャズは世界の頂点にも立ったのである。

しかし、なぜか潮流というものは一度に集中して起こる事象、止めても止まらないのである。
ここまで、前段が長かったが、その中にあってイギリス・ジャズを代表する名作なのである。

彼の作品はこのあたりの作品群にトドメをさす。なぜならその後はちょっと小難しいと言うか、上品と言うか、現代音楽よりになった感があり、やっぱり白人はとどのつまりはクラシック界に「私はこんなに立派になりました」と見せたいのか? と思ってしまうのは私だけか。モトエ

この作品のタイトル、SONGS FOR MY FATHERとなっていれば、あのホレス・シルバーのアルバムと関係あるのかと一生懸命に聴き直したが、取り立て関係がある訳では無い。
音楽は全体が、新主流的である。
ある意味コルトレーンのようでもあり、ある意味ウエイン・ショーターがいた頃のハービー・ハンコックのブルーノートでの作品のようでもある。
しかも力強さにおいて決してアメリカ勢に負けていない所も面白い。
もっと聴いて行けば、その後のギル・エヴァンスのビリー・ハーパーのようでもある。
正に名曲、Priestessの前身といった、ギルとも音楽性が行ったり来たりした感じもあり、非常に時代が進んでいた様子も伺える。
新しいジャズの動きの代表として、また、前衛と言いながら心地よさを失わない作品として、聴くほどに興奮してしまう作品である。

NELLIE LUTCHER “OUR NEW NELLIE”
2020/04/12

NELLIE LUTCHER “OUR NEW NELLIE” LIBERTY LRP 3014 (USA)

ちょっと珍しいボーカル作。
大写しの顔のジャケットで一瞬Billie Holidayかと思ってしまったが、迫力が美に勝る!大迫力である。

ネリー・ラッチャーと読むんだったけ?
私も相当なジジイだが流石にこの人の事は詳しくない、なにしろ1910年代の生まれでヒット作を連発したのが戦時中だったから、私などは「戦争を知らない子供達」なのだから。
といっても、昔の事の方が今の音楽業界より詳しいので、ちょっと書きたくなった。

このアルバムは1956年吹き込みなのだが、ほとんど売れることはなかったようだ、すなわち既に歌手としての盛りが過ぎていたという事である。
しかし、しかしながら、スタンダードを歌えば往年の歌唱力は見事で、「Someone to watch over me」「Nearness of you」「Sunny side of the street」など、大歌手の貫禄は見せるし、じっくり歌って聞かせる。
それにバックは一流所がずらっと並び、Red Norvo, Barney Kessel, Buddy Collette, Red Mitchell, またLibertyレーベルだけあってトランペットのBuddy Childerも参加しているのがちょっと嬉しい。

私は往年の歌手の唄を聴くのが好きで、ついつい目が行ってしまう、いや耳が行ってしまうのか?
やはり歌も人生が掛かったしみじみした哀愁があるし、力強さも最近の歌手の3倍くらいあるし、歌手に美人が要求されなかった時代だけに歌は上手い。
といいながら、2回も聴いてしまった。

市川秀男 “ある休日”
2020/04/10

市川秀男 “ある休日” ROYAL RECORDS RS-1114 (JAPAN)

1970年、彼の初リーダー作。
私は、これはピアノ・トリオ作かと思込んで聴き始めたら、サックスなども出て来てびっくりした。
だが、ほぼピアノ・トリオと言っていい位の雰囲気でまとめ上げた良い感じのアルバムであった。

そもそもこのロイヤル・レコードとは個人的に聞かない会社だと思って調べたら、歌謡曲専門のレーベルであって、それがなぜジャズのアルバムを作ってしまったのかと、興味津々になったがヒット作が無かった、という以外それ以上は不明であった。
不思議な会社であるが、ただ会社を調べていたら、なぜか一枚だけ私が所有している盤に見覚えがあって「椿まみ」という歌手の「月の世界でランデブー」という69年の月面着陸に便乗したようなEPであった。こんな歌謡曲のEPがウチにあるなんて、びっくりしたなあもう。それどころではなくて、椿まみさんのEPが全部で3枚もあったのは我ながら本当にビックリ。モトエ

歌謡曲専門レーベルというくらいだから、作風としてはビートルズの曲などややポプッス調の感じはある。
昔はイージーリスニングと言った。
しかし、「Here's That Rainy Day」やキースの「Sunday Morning」などジャズの演奏のうまさも堪能できるし、当時流行ったオーティス・レディング「I've been loving you too long」など、立派なソウル感でアレンジの才能も感じさせる、個人的に非常に気に入った作品である。
A面の冒頭からいい感じのジャズである。

私が東京に出て来て、新宿のジャズ喫茶に入り浸るようになった時、昼間から生演奏をやっている「タロウ」という店があって、それにジョージ大塚トリオが出演していたのだが、そのピアノが市川であった。
ジャズのハートをしっかり持っていたのか、他にはない良い演奏をするグループであった。昭和40年代の話である。
ただ、この作品はジョージ大塚トリオ時代の吹き込みなのだが、その時のトリオがいないのが惜しい。

彼の味わいは、良くあるようなパウエル風のピアノともちょっと違う、それだけ新しく現れた人だったのだろう。だが、ウイントン・ケリーを聴いてきたというだけあって、モダン・ジャズのハートがきっちり出来ている。
また若い時に作曲家志望だっただけにアレンジの能力も高い。
その内に、彼の作風が「セミ・フリー」と呼ばれるようにややフリー・ジャズ寄りに行ったりもする器用さもみせるが、この時はジャズの本道である。
テーマもきちんとして、ソロも 曲の持っている味わいを変えない良さがある。
久しぶりに気持ち良いジャズを聴いた。

ニューヨークの友人から
2020/04/09

ニューヨーク在住の友人から便り。

棲んでいるアパートの窓から、夜7時に新型コロナウイルスと戦っている最前線の医師・看護師・医療関係者に対して感謝の気持ちを表す意味で、街の人々が一斉に拍手をしていて、その音が建物の上の方まで響いてくる、と。
素敵な光景に感動を覚える。
私も7時になったら拍手を送ろうかな。

ところがその後のニュースがいけない。
The next week is going to be our Pearl Harbor moment.
というニュースが繰り返し流されるのだそうだ。
米国に住んでいる日系人日本人には気持ちの良いものではない、と。
戦後75年、友好国となった今尚、パールハーバーを忘れない執念は恐ろしい。
いくら日本がすり寄っても表面的な友好国、あちらの本音は友好国ではないんだな。

というアメリカの光と陰。
いや、日本に取って見ても光と陰、かな。



営業案内
2020/04/01

3月28日から引き続き、連休過ぎまでしばらくの間、「閉店」させていただきます。

(但し、郵便物や荷物の受け取りなどで、留守番としてだれかいる事もあります。
買物として入店は出来ませんが、取置きレコードのピックアップには、対応可能です。
また、その場合は事前に電話で確認を頂ければ間違いないと思います。)


よろしくお願い致します。
皆さまもコロナなどに心も負けないで。

東京に今頃、 雪
2020/03/29

今朝は、雪が降って12時近いのにまだ降り積もっている。
三月も終わりで、桜も咲いたというのに何という神様のいたずら。

私は、一昨日もう降ることもないだろうと、冬タイヤから普通のタイヤに戻したばかり。
朝から家内に馬鹿にされて、繰り返し大笑いされている。
なんとも情けない話である。
なにしろ冬タイヤでここ2年間一度も雪道を走っていないのだから。
それが戻した途端に降雪とは、トホホもいいとこ。

仕方なく、年末に録画していたNHK朝ドラの「ひよっこ」続編の4編を見る事にした。
「ひよっこ」は我が家では珍しく家内と気が合って気に入っていた。設定の青春の年代も私たちと同じだった事もあり、いちいち共感できるところが大きい。俳優達も気に入っている。

続編が出て大変うれしい。
所が、1編目だけ取り忘れて、あとからオンデマンドで購入したのだが、そこからダビングできずに、困ってしまった。
なんだかなあ。


営業案内
2020/03/28

今週の週末(土日)は休業といたします。
 

PRESTIGE ALL STARS “EARTHY”
2020/03/23

PRESTIGE ALL STARS(ART FARMER-KENNY BURRELL) “EARTHY” PRESTIGE 7102

私が若いころから好きなアルバム。
私がこのアルバムを買ったのは、1975年頃であろうか。
まずお気に入りのART FARMERが参加していたから。ファーマーはプレステイジの多くのアルバムに参加していて、強すぎず、弱すぎずの上品さのある音色が気に入っていた。
内容も分からないまま多分傑作に違いないと思い米国のメール・オーダーのオークションで頑張って買った。
届いたレコードはとても綺麗で、毎日聴いていた。
ジャケットがコーティングで光っていて、黄色のラベルのNYCのラベルが嬉しかった。

その後、友人が家に遊びに来た時、これをかけて「これ良いでしょう」というと、しばらく沈黙して聴いていた友人がぼそっと言った。
「池田さんこのレコードが良いのはね、HAL McKUSICKが入っているからだと思うよ」と。
なるほどと調べると、曲も提供して、なんだか良さそう。
という話になって、また最初から友人と聴き直し、お互いに「素人受けはしないだろうけど良い作品だ」となったのだった。
それで次に購入したのが、TRIPLE EXPOSURE(7135)となったのは当然の成り行きである。

このアルバムの良い所は、まずアーシーというタイトルである。
アーシーと言うだけあって、ジャケットが石ころと土の写真である所。
世の中にジャズのジャケットは数あれど、何と言う事であろうか、まさか石ころの写真をそのままジャケットにしたのは少なかろう。
揃ったように丸い石、そこに砂を掛け、その写真の上の方に「EARTHY」と白抜きしてある。
考えれば考えるほど地味な写真である。
だが、アーシーとは写真の土なのであるが、オレのジャズもアーシーだぜ!と。
確かに50年代のハードバップのアーシーさが出ている。
A-1「EARTHY」はMALの曲、ブルージーで暗い曲調がいかにも彼らしいが、メロディーがカッコ良く、このアルバム一番のキャッチの曲である。
「I WOULDN’T」と「THE FRONT LINE」はHAL McKUSICKの曲で、ライナーによると、MINOR LAMENTと書かれているからマイナー調の哀歌か。なるほど哀愁を感じさせるハードバップの名演奏である。
あの頃の好きだった曲をもう一度聴くとサウンドはやや暗さがあるが、しかも元気があるという、不思議な曲調であった。
若さに暗さを引きずる当時の私のような若者には丁度よかったのだろう。
ここでのKENNY BURRELLもブルージーな雰囲気を盛り上げる。
そういえば、HAL McKUSICKのレコードは殆ど室内楽調だが、ここでも曲はそういう感じがあるものの、演奏となるとしっかりハードバップになっている。
これはやっぱりVan Gelderの録音に依るものは大きい、プレステイジの所以であろうか。
ジャズのレコードは面白い。
こんなテイストのレコードは、作ろうと思っても、もう作る事はできまい。

高速道路開通
2020/03/22

今日は、早上がりだったので、思いついて池上線のジャズ喫茶「スローボート」に行った。

帰りに車に乗り込んだ時、ふと思い出した。
3月22日 第三京浜の港北インターから東名の青葉インターが開通した事を。

せっかくのチャンスである、混んでいてもいいや、と走って見た。
第三京浜をちょっと走り、港北インターから青葉インターに向かう入口が、いったん料金所をでてから、また料金所を潜るので、ちょっと分かりにくいというか不安であった。

新しい道を走るのは良いものである。
路面もつるつるで 新しい舗装が綺麗で、まるでサーキットを走るような、走りがいがある道路であった。

猫と散歩
2020/03/20

今朝は暖かいので、黒猫のブルと散歩。
50メートルほどの距離の公園から歩いて帰り着き、さて玄関ドアを開け家に入ろうとすると、ドアの前にいたトカゲがなぜか家の中に入る・
ブルもトカゲの姿を認めちらっと見るも、何事も無いように、私と猫とトカゲが3人並んで家の中に入ってしまった。
ブルは若い時はトカゲでも見つけようものなら咥えて来て散々いたぶったものだが、歳を取ったせいか気にもしないところが可笑しい。

私は大慌てでそうはさせじと、トカゲを追い出そうとするが、なかなか戻るつもつもりもないらしく小さいながら堂々としている。
しかしそういう訳にも行かず、お前は外にいるものだ、やっとの事で玄関の外に追い出す。その間ブルは黙って見ていた。

テレビのニュースでもう桜も咲いたという、トカゲも冬眠から覚めて、暖かい春が来たんだなあ。

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